受審後の実務

埼玉県の建設工事の入札参加資格と経審の結果の使い方|資格審査数値・県評価点・受付時期(令和9・10年度)

埼玉県の建設工事の入札参加資格で、経審の総合評定値が資格審査数値と格付にどう使われるか、県評価点の項目と配点、土木・建築の1級相当技術者数、令和9・10年度の受付時期、経審の結果通知書の有効性の条件を、県の格付方針と手引きから整理します。

埼玉県 建設工事の入札参加資格(令和9・10年度)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

埼玉県は、経審の総合評定値に「県による評価点」を足した資格審査数値で、業種ごとに格付します。県評価点は、主たる営業所が埼玉県内にある県内業者だけが対象です。土木と建築では、点数のほかに通知書の1級の技術職員数も格付の条件になります。

この記事は、県の「令和9・10年度の建設工事に係る入札参加資格審査の格付方針」と、令和7・8年度の格付要領、申請の手引きを原文で確認し、経審に関わる部分を整理します。令和9・10年度の等級ごとの点数の区切りは、確認できた資料に載っていませんでした。確認できなかった点は最後の節にまとめています。

資格審査数値の組み立て

令和9・10年度の格付方針は、格付の審査項目を次のように定めています。

  • 県内業者:資格審査数値=経審の総合評定値+県評価点
  • 県外業者:資格審査数値=経審の総合評定値のみ
  • 土木と建築:1級相当技術者数を加味して格付する
県内業者とは、建設業法上の主たる営業所が埼玉県内にある者です。県外業者は、それ以外の者です。格付方針の格付基準の節には、資格審査数値については県内業者と県外業者を同等に扱う、と書かれています。

格付は業種ごとに行われます。P点と入札ランクの一般的な関係はP点と入札ランクの関係で説明しています。入札ランク目安ツールは目安であり、埼玉県の格付を決めるものではありません。

県評価点の主な項目と配点

令和9・10年度の格付方針の主な項目です。このほかに、SDGs、災害対応、環境、女性活躍、担い手確保、就労環境、障害者雇用、地域貢献の項目があります。

県評価点の主な項目(令和9・10年度の格付方針から)
項目点数
工事成績の平均点80点以上82点未満で30点、82点以上84点未満で50点、84点以上86点未満で70点、86点以上88点未満で90点、88点以上90点未満で110点、90点以上で130点
優秀工事表彰40点、30点、20点(上限80点)
ISO900110点
技術者数(上限100点)1級相当技術者は1人5点、監理技術者補佐は1人4点、登録基幹技能者は1人3点、2級相当技術者は1人2点
建設機械の保有1台10点(上限20点)
労働災害の防止10点
交通法令の遵守10点
不当要求防止責任者の選任と講習の受講10点
  • 入札参加停止などは減点です。文書警告は10点、停止や除外は20点から100点の減点です。
  • 評価点の合計が0点を下回るときは、0点として扱います。
  • 工事成績は、県発注工事の2年間(令和6・7年度)の工事成績評定点の平均です。
  • 技術者数と建設機械は、審査基準日の経審の総合評定値通知書の記載(技術職員数の一級・監理補佐・基幹・二級の各欄、所有とリースの台数)から数えます。

格付の基準(令和7・8年度の区切り)

令和9・10年度の格付方針は、等級の詳細を「格付要領で定める」としています。確認できた格付要領は令和7・8年度版(2027年3月31日まで有効)だけです。令和9・10年度の区切りは、この表と同じとは限りません。

格付の基準(令和7・8年度埼玉県建設工事請負競争入札参加資格者格付要領 第8から)
業種格付と条件
土木工事業Ⓐ級:1110点以上かつ1級相当技術者10人以上/A級:850点以上かつ3人以上/B級:710点以上かつ1人以上/C級:620点以上/D級:上記以外
建築工事業Ⓐ級:1115点以上かつ8人以上/A級:855点以上かつ5人以上/B級:715点以上かつ2人以上/C級:595点以上かつ1人以上/D級:上記以外
電気工事業・管工事業A級:825点以上/B級:675点以上825点未満/C級:675点未満
舗装工事業A級:925点以上/B級:765点以上925点未満/C級:765点未満
その他の業種A級:780点以上/B級:650点以上780点未満/C級:650点未満

土木と建築で使う1級相当技術者数は、審査基準日の経審の総合評定値通知書の技術職員数の一級欄に記載された人数です。点数が足りていても、この人数が足りないと上の等級には格付されません。有効期間内の格付は、再審査を受けた場合などを除いて変更されません。格付は、令和9年4月1日に公表されると格付方針に書かれています。

受付時期と有効期間

令和9・10年度の受付(県の受付ページと手引きから)
申請受付期間
新規申請2026年8月17日から9月4日(受付は終了)
更新申請2026年9月7日から11月6日と、9月7日から11月13日の2つの期間がある
参加資格の有効期間2027年4月1日から2029年3月31日まで

更新申請の2つの期間のうち、どちらが自社に当たるかは、確認した資料から見分けられませんでした。申請の前に、県の更新申請のページで確かめてください。令和7・8年度の資格の有効期間は、2025年4月1日から2027年3月31日です。

経審の結果通知書の有効性の条件

令和9・10年度の更新申請の手引きの資格要件には、次のように書かれています。

  1. 申請する業種について、経審の総合評定値の通知を受けていること
  2. その経審は、申請日現在で、審査基準日から1年7か月以内かつ有効なものであること
  3. 申請日現在で再審査を受けているときは、再審査後の通知だけが有効
  4. 申請日現在で有効な通知書が複数あるときは、最新のものを提出する
社会保険の加入状況は、通知書の写しの「その他の審査項目(社会性等)」欄で確認されます。健康保険、厚生年金保険、雇用保険のいずれかが「無」のときも、加入確認資料を出せば加入扱いになります。

経審の有効期間の数え方は経審の有効期間と逆算で説明しています。

この記事で確認できなかった点

  • 令和9・10年度の等級ごとの点数の区切り。確認できた格付要領は令和7・8年度版です。
  • 更新申請の2つの受付期間が、それぞれどの申請に当たるか。
  • 申請画面での施工実績の入力条件。
  • 県外業者の支店の扱いと、準県内にあたる区分。確認した資料には出てきませんでした。

確認した一次資料

この記事は、埼玉県の格付方針と手引きを整理したものです。申請の可否や個別の判断は、県の最新の案内と審査結果が優先されます。さいたま市の入札参加資格はさいたま市の入札参加資格と経審で説明しています。

まとめ

  1. 資格審査数値は、経審の総合評定値に県評価点を足した数値。県評価点は県内業者だけが対象。
  2. 土木と建築は、点数に加えて通知書の1級の技術職員数が格付の条件になる。
  3. 令和9・10年度の参加資格は2027年4月1日から。経審は申請日現在で審査基準日から1年7か月以内が条件。
  4. 令和9・10年度の等級の区切りは、今回の資料では確認できていない。

よくある質問

埼玉県の資格審査数値は、どう計算しますか?
県内業者は経審の総合評定値に県評価点を足した数値、県外業者は総合評定値のみです。
埼玉県の県内業者とは、どの事業者ですか?
建設業法上の主たる営業所が埼玉県内にある者です。県評価点は県内業者だけに配点されます。
埼玉県の土木や建築の格付で、技術者数も見られますか?
見られます。通知書の技術職員数の一級欄に記載された人数を1級相当技術者数とし、点数に加えて格付の条件に使います。
埼玉県の令和9・10年度の参加資格は、いつからいつまでですか?
2027年4月1日から2029年3月31日までです。
埼玉県の申請で、経審の通知書はいつ時点のものが必要ですか?
申請日現在で、審査基準日から1年7か月以内かつ有効なものです。複数あるときは最新のものを提出します。

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