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経審のP点と入札参加資格ランク(等級)の関係|国交省地方整備局の等級区分表

P点が高くても、それだけでは上位等級には届きません。

国土交通省の公式資料
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

「経審のP点を上げれば入札のランクも上がる」と思われがちですが、実際は違います。国が発注する公共工事では、P点(経営事項評価点数)に加えて、過去の工事実績(技術評価点数)を合算した「総合点数」で等級が決まります。この記事では、その仕組みと実際の等級区分表を一次資料にもとづいて解説します。

総合点数の仕組み:P点+技術評価点数

国土交通省地方整備局等の直轄工事における入札参加資格の等級は、「総合点数」の多寡で決まります。総合点数の算定式は次のとおりです。

総合点数 = 経営事項評価点数 + 技術評価点数

出典: 国交省地方整備局等「建設工事 競争参加資格審査申請書作成の手引き-令和7・8年度版-」より

経営事項評価点数は経審のP点と同じ算式(「0.25X1+0.15X2+0.20Y+0.25Z+0.15W」)で求めます。

ただし地方整備局は22の工事種別区分、経審のP点は29の建設工事の種類区分と、区分の粒度が異なるため、両者の値に差が生じる場合があります。どの許可でどの工種区分を申請できるかは国交省入札の希望工種区分22種と建設業許可の対応表で確認できます。

技術評価点数は、審査基準日の前日までの4年間に完成した希望工種区分ごとの工事成績等にもとづいて算定されます。算定対象は当該地方整備局の発注工事だけではなく、各地方整備局・大臣官房官庁営繕部発注の工事成績等と、都道府県発注の工事成績です。他の地方整備局や都道府県で該当工種の実績があれば、それらも算定対象になります。

6工種の等級区分表(関東地方整備局)

関東地方整備局の令和7・8年度の等級区分別総合点数は、工種ごとに以下のとおりです。関東地方整備局で等級区分が設けられているのはこの6工種のみです。等級区分を設定している工事種別と区分の数は、地方整備局によって異なる場合があります。

関東地方整備局の工種別等級区分と総合点数
工種A等級B等級C等級D等級
一般土木工事3,040点以上2,630〜3,040点未満1,660〜2,630点未満1,660点未満
アスファルト舗装工事2,450点以上1,730〜2,450点未満1,730点未満-
造園工事1,100点以上1,100点未満--
建築工事2,950点以上2,180〜2,950点未満1,550〜2,180点未満1,550点未満
電気設備工事2,360点以上1,560〜2,360点未満1,560点未満-
暖冷房衛生設備工事2,210点以上1,140〜2,210点未満1,140点未満-

出典: 関東地方整備局「令和7・8年度一般競争(指名競争)参加資格における等級区分別総合点数」。この表の点数は総合点数(経営事項評価点数+技術評価点数)であり、P点単独の基準ではない点に注意してください。

技術評価点数0点の場合の注意点

一般土木工事・アスファルト舗装工事・造園工事の3工種には、重要な例外規定があります。技術評価点数が0点の場合、総合点数が上位等級の基準を満たしていても、区分表に関係なく最下位等級(関東地方整備局では一般土木はD等級、舗装はC等級、造園はB等級)で認定されます(建築工事・電気設備工事・暖冷房衛生設備工事の3工種にはこの規定はありません)。

一般土木・舗装・造園の3工種では、P点(経営事項評価点数)だけが高くても、算定された技術評価点数が0点なら自動的に最下位等級からのスタートになります。当該地方整備局の実績がなくても、他の地方整備局・大臣官房官庁営繕部・都道府県発注の該当工種の工事成績が反映されるかを、申請前に確認してください。

競争参加資格審査(工事・コンサル)の定期受付とP点通知の関係

入札参加資格には、ここまで解説した国土交通省地方整備局等の資格とは別に、国の機関や高速道路会社等が共通の窓口で受け付ける建設工事及び測量・建設コンサルタント等業務の競争参加資格審査(インターネット一元受付)があります。

国土交通省ほか23機関(国の機関14・高速道路会社等10、計24機関)は、令和8年7月6日付の発表で、令和9・10年度を有効期間とするこの資格審査の定期受付を令和8年11月に開始するとしています。受付はインターネット一元受付システムで行われます。

なお、名称の似た「全省庁統一資格」は物品の製造・販売等に係る一般競争(指名競争)参加者の資格で、建設工事及び測量・建設コンサルタント等業務は対象外の別制度です。建設業の入札参加資格を取るときに申請するのは、上記の競争参加資格審査(工事・コンサル)のほうです。

受付期間:パスワード発行申請は令和8年11月2日(月)〜令和8年12月28日(月)、申請書データの受付は令和8年12月1日(火)〜令和9年1月15日(金)(国土交通省 令和8年7月6日付発表より)

建設工事の資格審査を申請するには経営事項審査の総合評定値(P)通知を受けていることが要件で、審査基準日が令和7年6月16日以降の総合評定値通知書(複数ある場合は最新のもの)が対象になります。

インターネット申請の場合は通知書の写しの提出は不要ですが、文書郵送・電子メール方式で申請する場合は写しの提出が必要です。自社の経審結果がこの基準日以降のものかどうかは、決算変更届や経審の申請スケジュールとあわせて早めに確認しておく必要があります。

本サイトの令和9・10年度資格準備チェックでは、パスワード発行申請・納税証明書の準備・申請書データ作成という3つの手続きの受付期間を一覧で確認できます。

なお、国土交通省地方整備局等の令和7・8年度の資格については、定期受付の終了後も随時受付が続いています。申請方法・経営事項審査の条件・資格の有効期間は競争参加資格の随時受付で解説しています。

横浜市の最新変更:添付資料の削除

横浜市の総合評価落札方式は、国の地方整備局が使う等級区分とは別に、市発注工事の技術力等と価格を評価する制度です。横浜市が公表した最新の変更資料では、技術資料に添付する資料が次のように見直されました。

  • 評価項目 配置予定技術者の施工経験 では、工事カルテ受領書の写しを添付資料から削除。
  • 評価項目 CCUSの取組 では、自社の所属事業者情報の閲覧を添付資料から削除。
  • そのほか、文言の加除修正。

この変更は横浜市の総合評価落札方式における提出資料の扱いであり、経審P点の算式や関東地方整備局の等級区分表を変更するものではありません。適用対象は公告日で切り替わるため、参加する工事の公告と実施要領書を公式資料で確認してください。

まとめ

  • 入札参加資格の等級は、P点(経営事項評価点数)と技術評価点数(工事実績)を合算した総合点数で決まる。
  • 関東地方整備局で等級区分があるのは一般土木・アスファルト舗装・造園・建築・電気設備・暖冷房衛生設備の6工種のみ。対象の工事種別と区分の数は地方整備局によって異なる場合がある。
  • 一般土木・舗装・造園の3工種は、技術評価点数0点なら区分表に関係なく最下位等級になる。
  • 競争参加資格審査(工事・コンサル、令和9・10年度)の定期受付は令和8年11月開始予定で、建設工事の審査には審査基準日が令和7年6月16日以降のP点通知書が必要になる。物品の「全省庁統一資格」とは別制度。
  • 横浜市の最新変更では、配置予定技術者の施工経験とCCUSの取組に関する添付資料の一部が削除された。
  • 本サイトの入札参加資格ランクの目安計算では、P点から「技術評価点数を考慮しない下限の等級」を確認できる。

P点の計算方法は経審P点の計算方法、点数を上げる考え方は経審の点数を上げる方法を参照してください。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

入札参加資格のランク(等級)はP点だけで決まりますか?
決まりません。国土交通省・関東地方整備局の総合点数=経営事項評価点数(経審のP点にほぼ相当)+技術評価点数(過去4年間の工事成績等に基づく点数)の合算で決まります。P点が高くても、技術評価点数(実績)がなければ上位等級には届きません。
技術評価点数が0点だとどうなりますか?
一般土木工事・アスファルト舗装工事・造園工事の3工種は、技術評価点数が0点の場合、総合点数が上位等級の基準を満たしていても区分表に関係なく最下位等級で認定されます。建築工事・電気設備工事・暖冷房衛生設備工事の3工種にはこの規定はありません(国交省地方整備局等の手引きより)。
この等級区分表はどの発注者のものですか?
国土交通省・関東地方整備局の直轄工事(令和7・8年度)の基準です。他の地方整備局・都道府県・市区町村発注は基準表が異なります。本サイトの入札参加資格ランク計算ツールで、6工種の目安を確認できます。

P点から国交省・関東地方整備局の等級目安を確認(無料・登録不要):入札参加資格ランクの目安計算を使う

本ツールは事業者ご自身が入力・利用する試算です(申請の代行・作成支援は行っていません)。個別のご相談は承っておりません。正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。数値は概算であり、実際の申請前に専門家へご確認ください。算定方法・出典・免責