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コリンズ登録が必要な工事・不要な工事|対象の4条件と登録義務・任意登録の違い

受注した工事をコリンズ(CORINS)に登録できるか、登録する義務があるかを、JACIC公式サイトの「登録対象工事と登録時期」から整理します。下請工事、500万円未満の工事、工事と業務をまとめた契約の扱いも確認できます。

JACIC公式サイト
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

受注した工事をコリンズに登録するかどうかは、「登録できる工事か」と「登録する義務があるか」の2段階で決まります。JACIC(一般財団法人日本建設情報総合センター)の公式サイトは、登録できる工事の条件を発注機関と工事に分けて示し、そのうえで登録義務のある工事と任意で登録する工事を分けています。この記事は、手元の工事がどちらに当たるかを順に確かめられるように整理したものです。

登録できる工事(要約):発注者が公共機関等で、元請として直接受注し、1契約の請負金額が税込み500万円以上の工事。さらに、登録を義務付けられているか、発注者の同意が得られていること。

登録の要否を確かめる順番

次の順に見ると、迷う場面が減ります。上から1つでも当てはまらなければ、その工事は登録できる工事ではありません。

コリンズに登録できるかの確認順(JACIC公式サイトの条件を並べ替えたもの)
順確認すること当てはまらないとき
1発注者が国の機関、地方公共団体、公共法人、公益法人、公益民間企業等か登録対象外
2建設業法に定める建設工事か登録対象外
3公共機関等が発注した公共公益施設の整備に関する工事か登録対象外
4発注者から直接受注した元請工事か登録対象外
51契約の請負金額が税込み500万円以上か登録対象外
6登録が契約等で義務付けられているか、発注者の同意が得られているか登録できない

1から5までは工事の性質で決まり、6は契約書類と発注者との話し合いで決まります。

登録できる工事の条件

JACIC公式サイトは、コリンズに登録できる工事を次のとおり示しています。発注機関と工事の2つに分けて書かれています。

発注機関:「国の機関、都道府県・市区町村等の地方公共団体、公共法人、公益法人、公益民間企業等」(JACIC公式サイト「登録対象工事と登録時期」より、同サイトはこれらを「公共機関等」と呼んでいます)

工事については、次の4点がすべて必要です。

  • 工事実績情報の登録を行うことが、契約等で受注企業に義務付けられている工事、または発注した公共機関等の同意が得られている工事
  • 公共機関等が発注した、公共公益施設の整備に関する工事
  • 受注企業が公共機関等から直接受注した工事(元請工事)
  • 1契約当たりの請負金額(消費税および地方消費税相当額を含む)が500万円以上の工事

ここでいう「工事」は、建設業法第2条第1項に規定する建設工事です。登録の単位は1契約につき1つの工事実績で、別の契約なら別の実績として登録します。

500万円以上かどうかは税込みの金額で見ます。税抜きで450万円の工事は、消費税相当額を含めると495万円となり基準に届きません。契約書の金額が税込みか税抜きかを先に確かめてください。

登録できない工事の例

上の条件を裏返すと、次のような工事は登録できる工事に当たりません。いずれも、JACIC公式サイトが示す条件に当てはまらない例です。

条件ごとの対象外の例
条件対象外になる例
発注者が公共機関等発注者が公共機関等に当たらない民間の工事
元請として直接受注元請から請け負った下請工事(公共機関等から直接受注していない)。PFI事業の事業者から受注する場合は、事前にJACICへの申請が必要という別の定めがある
請負金額が税込み500万円以上契約時点で、1契約の税込みの請負金額が500万円に届かない工事
建設工事建設業法に定める建設工事に当たらない契約

どの機関が「公共機関等」に当たるかは、JACICの「コリンズ・テクリス登録システム利用規約」第3条第10号に定められています。また、登録の対象となる工事実績の詳細は同規約の第17条にあります。公式サイトは、該当するかの判断が難しいときは、よくある質問の検索か問い合わせを使うよう案内しています。

共同企業体(JV)で受注した工事は、規約の第6章に別の定めがあります。この記事では扱いません。JVの工事は、規約と発注機関の指示を確認してください。

工事と業務をまとめた契約の見方

工事と設計などの業務、または工事に関係しない事項を1つの契約で発注する例があります。公式サイトは、この場合、前の章の4点に加えて次の2つの条件を両方満たす必要があるとしています。

  1. 契約書面等に工事に係る金額が明記されている、または工事の割合が明らかになっているなど、工事の契約金額を容易に算出できること
  2. その工事の金額が、消費税および地方消費税相当額を含めて500万円以上であること

契約全体の金額が500万円以上でも、工事分の金額を契約書面から読み取れなければ、条件1に当てはまりません。工事分が500万円に届かない場合も同じです。

登録義務工事と任意登録工事の違い

登録できる工事は、さらに「登録義務工事」と「任意登録工事」に分かれます。登録の方法はどちらも同じで、違いは登録を求められているかと、登録の時期です。

登録義務工事と任意登録工事(JACIC公式サイトの整理)
登録義務工事任意登録工事
内容発注機関と取り交わした工事請負契約の契約図書(主に共通仕様書、特記仕様書)に、コリンズへの登録を義務付ける定めがある工事発注機関から登録を求められてはいないが、受注企業の都合で登録を行う工事
登録の時期契約図書に登録の期限が定められている。発注機関の指示に従う時期の定めはない。発注機関の同意を得て登録する
発注機関の確認必要必要

登録義務工事かどうかは、契約図書の仕様書に登録の定めがあるかで決まります。契約図書を受け取ったら、共通仕様書と特記仕様書の中でコリンズの登録に触れた箇所を探してください。期限の例として、国土交通省の直轄土木工事では受注時・変更時・完成時のいずれも、土曜日・日曜日・祝日等を除き10日以内とされています。詳しくは『コリンズとは』にまとめています。

任意登録工事の場合も、発注機関の確認は欠かせません。登録できるのは、発注機関の同意が得られている工事だからです。

登録義務のある工事で登録しなかった場合にどうなるかは、契約図書と発注機関の定めによります。JACIC公式サイトは罰則や不利益の内容を示していないため、この記事では書きません。心配なときは、契約書類の記載を発注機関の担当者に確認してください。

登録しても、経審の完成工事高の点数が変わるわけではありません。コリンズの登録と経審の関係は『コリンズと経審の完成工事高は別の仕組み』で説明しています。

次に知りたいこと

確認した一次資料

まとめ

  1. 登録できるのは、公共機関等から直接受注した建設工事で、1契約の請負金額が税込み500万円以上のもの。
  2. 下請工事、500万円に届かない工事、公共機関等が発注していない工事は、登録できる工事に当たらない。
  3. 工事と業務をまとめた契約は、工事分の金額が契約書面から分かり、税込み500万円以上であることが必要。
  4. 登録義務があるかは、契約図書(共通仕様書・特記仕様書)の定めで決まる。任意登録の場合も発注機関の同意が必要。

この記事は公式サイトの案内の整理で、個別の工事が登録対象かどうかの判断を代わりに行うものではありません。最終的には、契約図書、JACICの案内、発注機関の指示に従ってください。評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

コリンズに登録できる工事は、どんな工事ですか?
公共機関等が発注した公共公益施設の整備に関する建設工事で、受注企業が直接受注した元請工事、かつ1契約の請負金額が消費税相当額を含めて500万円以上のものです。加えて、登録が契約等で義務付けられているか、発注した公共機関等の同意が得られていることが必要です。
下請として請け負った工事は、コリンズに登録できますか?
登録できる工事に当たりません。JACIC公式サイトは、登録できる工事の条件に、受注企業が公共機関等から直接受注した工事(元請工事)であることを挙げています。
請負金額が500万円未満の工事は登録しなくてよいのですか?
1契約当たりの請負金額が消費税相当額を含めて500万円に届かない工事は、JACIC公式サイトが示す登録できる工事の条件に当たりません。金額は税込みで見るため、契約書の金額が税込みか税抜きかを先に確かめてください。
工事と業務をまとめて発注された契約は、コリンズに登録できますか?
契約書面等に工事の金額が明記されているなど、工事の契約金額を容易に算出でき、その金額が税込み500万円以上であれば登録の対象になります。契約全体が500万円以上でも、工事分が分からない、または500万円に届かないときは対象になりません。
登録義務工事と任意登録工事は、何が違いますか?
登録義務工事は、契約図書(主に共通仕様書、特記仕様書)にコリンズへの登録を義務付ける定めがある工事で、登録の期限も契約図書に定められています。任意登録工事は、発注機関から求められていないが受注企業の都合で登録する工事で、時期の定めはありません。どちらも登録の方法は同じで、発注機関の確認が必要です。
コリンズに登録すると、経審の点数に反映されますか?
コリンズの登録内容は、経審の完成工事高の点数計算には使われません。コリンズとは別に、経審の完成工事高は決算の数字をもとに計算します。

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