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コリンズの登録対象になる施設・ならない施設|学校・病院・鉄道・社会福祉施設などの発注者の条件

コリンズ(CORINS)に登録できるのは「公共公益施設の整備」の工事です。学校、病院、社会福祉施設、鉄道、電気・ガス、廃棄物処理施設、墓地・火葬場、博物館が対象になる条件を、JACICのよくある質問から表にまとめます。

JACICよくある質問
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

コリンズ(CORINS)の登録対象は、公共機関等が発注した「公共公益施設の整備に関する工事」です。同じ「学校」「病院」でも、設置者によって対象になるものとならないものがあります。たとえば、私立学校の校舎は学校法人が設置者なら対象ですが、学校法人のオフィスビルや教職員住宅は対象外です。民間病院は原則として対象外で、国・地方公共団体・公的医療機関などが設置する病院が対象になります。JACICのよくある質問は、施設の種類ごとに、対象になる設置者を細かく書いています。この記事では、その内容を施設別の表にまとめ、地方公共団体の協議会や海外の発注者のように、迷いやすい発注者の扱いも整理します。

まず確かめる2点:施設と発注者

JACICのよくある質問は、施設の種類ごとに、同じ書き出しで答えています。「コリンズ・テクリスの登録対象となる工事又は業務は、公共公益施設の整備に関する工事又は業務でなければなりません」。そのため、工事が登録対象かどうかは、次の2点で決まります。

  1. その施設が、公共公益施設に当たる種類か(学校、病院、鉄道など)。
  2. その施設を設置し、工事を発注する者が、条件に当てはまる者か(国、地方公共団体、特定の法人など)。

施設の種類が合っていても、発注者が子会社などで条件に合わなければ対象外になります。500万円以上などの金額の条件や、登録義務の有無は『コリンズの登録が必要な工事と任意の工事』で説明しています。この記事は、その確認の3番目にある「公共公益施設の整備に関する工事か」を、施設別に掘り下げたものです。

施設別の条件の早見表

公共公益施設に当たる施設と発注者の条件(JACICよくある質問。引用条項は2026年2月1日現在)
施設対象になるもの対象外・注意
学校学校教育法第1条の学校(幼稚園、小・中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学〈短期大学・大学院を含む〉、高等専門学校)。設置者は国、国立大学法人、国立高専機構、地方公共団体、公立大学法人、学校法人のいずれか。大学の附属研究施設や附属病院も含む学校法人のオフィスビルや教職員住宅は対象外。専修学校・各種学校は、国または地方公共団体が設置するもの以外は対象外
病院等(病院、療養所、診療所、助産所)国、地方公共団体、国立病院機構、国立研究開発法人の国立がん研究センターなど、健康保険組合、国民健康保険組合、公務員共済組合などが設置するもの。医療法第31条の公的医療機関(日本赤十字社、済生会など)。日本赤十字社の血液センター。大学の附属病院・診療所これら以外の病院等は対象外
社会福祉施設国または地方公共団体が設置する施設。社会福祉法人が設置する、社会福祉法の社会福祉事業の用に供する施設。更生保護法人が設置する、更生保護事業の用に供する施設社会福祉法人・更生保護法人は「設置者であること」と「その事業の用に供する施設であること」の両方が必要。法人が発注すれば全て対象、ではない
鉄道施設鉄道事業法の鉄道事業者・索道事業者がその事業の用に供する施設。軌道法の軌道(無軌条電車を含む)の用に供する施設。鉄道建設・運輸施設整備支援機構が設置する鉄道・軌道の施設許可を持たない子会社などが発注したものは対象外。特定の企業だけが使う専用線なども対象外
電気・ガス・通信電気事業法の一般送配電事業者・送電事業者・配電事業者・特定送配電事業者・発電事業者が自らの事業に使う電気工作物。ガス事業法のガス事業者が自らの事業に使うガス工作物。電気通信事業法の認定電気通信事業者が自らの認定電気通信事業に使う施設発注機関は、その事業者自身に限る。子会社などが発注したものは対象外。プロパンガス関係は一切対象外
廃棄物処理施設地方公共団体が設置する施設。廃棄物処理センターが設置する施設のうち、廃棄物の処分(再生を含む)を行うもの。国が設置する、東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所事故の汚染廃棄物等の処理施設上の3つに限られる
墓地・火葬場国または地方公共団体が設置する墓地。国、地方公共団体、一般社団法人・一般財団法人が許可を受けて設置する火葬場第三セクターを含む株式会社などの民間法人と宗教法人は、いずれも対象外
博物館・美術館社会教育法にもとづき市区町村(教育委員会)が設置する博物館。地方公共団体または地方独立行政法人が設置する博物館。公式が名前を挙げる国立博物館・国立美術館(東京国立博物館、国立科学博物館、国立新美術館、国立西洋美術館など)建築設計業務は、テクリスには登録できない

表の「対象になるもの」は、公式の回答を短くまとめたものです。設置者が表のどれに当たるか迷うときは、下の一次資料から回答の全文を開いて確かめます。

注意:表の「テクリス」は、業務(設計・調査など)の実績登録のしくみです。建築設計業務は、学校や博物館などの公共公益施設であっても登録できません(JACICの学校・博物館の回答)。工事の登録(コリンズ)と業務の登録(テクリス)の違いは『テクリスとは』で説明しています。
コリンズの登録期限を計算する(起算日から10日)

発注者の仕様書で日数や除く日が異なる場合があります。必ず契約図書で確認してください。国土交通省の共通仕様書(国土交通省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月 1-1-1-7)は「土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内」と定めており、年末年始の扱いは書かれていません。祝日は内閣府「国民の祝日について」祝日CSV(syukujitsu.csv)(確認日 2026-10-11)によります。

協議会が発注した工事は登録できるか

地方公共団体が構成員に入る「協議会」が発注した工事について、JACICは、協議会を発注機関とする登録はできないと答えています。理由は、協議会が法人格を持たず、公共公益施設の整備の主体にならないからです。地方自治法第252条の2の2第1項の協議会かどうかは関係ありません。

次の3つの条件を全て満たすときは、協議会ではなく、構成員の地方公共団体(複数あるときは代表となる1つ)を発注機関として登録できます。

  1. 工事が、公共公益施設の整備に関するものであること。
  2. 工事の成果物が、協議会の構成員である地方公共団体(複数ある場合は全部または一部)のものになること。
  3. 請負金額の要件など、ほかの登録要件を満たすこと。

この登録には、あらかじめ発注機関になる地方公共団体の同意が必要で、同意が得られなければ登録できません。登録システムでは、その地方公共団体からの発注と同じように選びます。都道府県と政令市は担当部署のある組織まで選び、発注機関名は担当部署名にします。契約部署と監督部署が違う場合の担当部署は、監督部署です。

海外の政府・企業から受注した工事

海外の政府や公益企業から受注した工事も、次の条件を満たせば登録できます(2024年11月7日更新)。

  • コリンズ・テクリスに利用申請済みの国内の企業が登録すること。
  • 登録する前に、発注機関から登録を行う承諾を得ること。
  • 発注機関の担当者に「登録のための確認のお願い」の確認を依頼し、必ず署名をもらうこと。署名はブロック体で書いてもらう。

実績データの入力でも、発注機関の大分類で「海外その他」を選び、国名や政府機関名を手入力するなど、国内とは違う入力があります。海外企業とのJV工事(施工場所が海外、駐日外国公館または在日米軍基地で、日本の建設業許可を持たない海外企業に限る)では、国内の企業が海外企業の代わりに新規利用申込みを行います。入力欄の細かい指定は、公式の回答で確認してください。

自社の工事が該当するかを確かめる手順

JACICの回答の多くは、「該当するか否かは、その施設の設置者(発注者)に本件回答を示してお問い合わせください」と案内しています。病院や社会福祉施設のように、設置者の法的な位置づけで答えが変わるものは、事務担当だけでは判断できないためです。

  1. 契約書で、発注者の名称と、施設の種類(何の用に供する施設か)を確かめる。
  2. 上の表で、施設の種類と発注者が条件に合うかを見る。
  3. 判断がつかないときは、発注者に公式の回答を見せて、該当するかどうかの返事を受ける。
  4. 登録する場合は、発注機関の確認を受けてから登録する(遅れた場合の動き方は『コリンズの登録が10日を過ぎたとき』)。

この記事は公式資料の整理です。個別の工事が登録対象かどうかは、契約図書と発注者の案内に従ってください。コリンズの登録内容は、経審(経営事項審査)の点数計算には使われません。

確認した一次資料

一次資料の確認日: 2026-10-20。上記10件の回答を公式サイトで照合しました。

まとめ

  1. 登録対象は「公共公益施設の整備に関する工事」。施設の種類と、設置・発注する者の両方が条件に合う必要がある。
  2. 学校法人のオフィスビルや教職員住宅、民間法人の火葬場、子会社が発注する鉄道・電気・ガスの工事は対象外。
  3. 病院と社会福祉施設は、設置者の種類で決まる。民間病院は原則として対象外。
  4. 協議会が発注した工事は、協議会では登録できない。3条件を満たし、地方公共団体の同意があれば、その地方公共団体で登録できる。
  5. 海外の発注者は、発注機関の承諾と署名入りの確認を得れば登録できる。
  6. 建築設計業務は、公共公益施設でもテクリスに登録できない。

登録の要否の順番はコリンズの登録が必要な工事と任意の工事、登録の種類と期限はコリンズの4つの登録 早見表、コリンズ全体はコリンズとはで確認できます。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

コリンズに登録できる工事は、どんな施設の工事ですか?
公共公益施設の整備に関する工事です。JACICのよくある質問は、施設の種類ごとに、対象になる設置者を定めています。施設の種類が合っていても、設置・発注する者が条件に合わなければ対象外です。
私立学校の工事は、コリンズに登録できますか?
学校教育法第1条の学校(幼稚園から大学、高等専門学校まで)で、設置者が学校法人などであれば対象です。学校法人のオフィスビルや教職員住宅は対象外で、専修学校・各種学校は国または地方公共団体が設置するもの以外は対象外です。
民間の病院の工事は、コリンズに登録できますか?
原則として登録できません。対象は、国、地方公共団体、国立病院機構、健康保険組合などが設置する病院等と、日本赤十字社や済生会などの公的医療機関、大学の附属病院などです。これら以外の病院等は該当しません。
子会社が発注した鉄道や電気の工事は、登録できますか?
登録できません。鉄道は鉄道事業法の許可を受けた鉄道事業者、電気・ガス・通信は事業法上の事業者自身が発注機関である必要があり、許可を持たない子会社などが発注したものは対象外です。
地方公共団体が入る「協議会」が発注した工事は、登録できますか?
協議会を発注機関とする登録はできません。工事が公共公益施設の整備に関するもので、成果物が構成員の地方公共団体のものになるなどの条件を満たし、その地方公共団体の同意があれば、地方公共団体を発注機関として登録できます。
海外の政府から受注した工事は、登録できますか?
登録できます。コリンズ・テクリスに利用申請済みの国内の企業が、発注機関の承諾を得て、署名入りの「登録のための確認のお願い」の確認を受けて登録します。

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