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一元受付の完工高入力|細区分工種への分割と希望工事種別への割り振り

令和9・10年度の競争参加資格審査(インターネット一元受付)で、経審の完成工事高を「細区分工種」に分けて入力し、各機関の希望工事種別へ自動で割り振られる仕組みを、国土交通省の申請書作成の手引き(建設工事)から整理します。

国土交通省 申請書作成の手引き
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

経審の総合評定値通知書の完成工事高は、建設業法の29工事種別ごとの金額です。一方、発注機関の多くは、自分の事業に合わせた「希望工事種別」を定めています。一元受付では、申請者が通知書の完成工事高を「細区分工種」に分けて入力すると、各機関の希望工事種別ごとの年間平均完成工事高がシステムで自動計算されます。

この記事では、令和9・10年度の「申請書作成の手引き」(建設工事、国土交通省が公開)から、入力の考え方、機関ごとの割り振りの例、送信時の照合を整理します。細区分工種ごとの工事の内容と、機関別の割り振り表は手引き本体(Ⅴ章)にあるため、実際に入力するときは手引きの表で確認してください。

細区分工種と自動割り振りの仕組み

手引きによると、公共事業を発注する機関の多くは、建設業法の建設業許可工事種別とは異なる希望工事種別を定めています。この希望工事種別での年間平均完成工事高は、建設業法の29工事種別を組み替えて算出する扱いで、組み替え方は発注機関ごとに異なります。

完成工事高の入力から各機関の計上までの流れ
手順誰が内容
1申請者総合評定値通知書の年間平均完成工事高を、画面上の細区分工種にあわせて分割して入力する(画面左の「完工高」)
2システム各機関の希望工事種別ごとの年間平均完成工事高を自動で計算して計上する
3申請者各機関の「完工高・希望工事」画面で、登録を希望する部局等をチェックする

申請者が機関ごとに完成工事高を組み替える必要はなく、入力するのは細区分工種への分割までです。手引きは、登録を希望するかどうかにかかわらず、細区分工種に対応した希望工事種別の年間平均完成工事高は自動計算されて計上される、としています。登録を希望するかどうかは、「完工高・希望工事」画面で部局等がチェックされているかで判断されます。

計上できる条件:手引きは、計上する建設業許可工事種別の年間平均完成工事高について、建設業許可を有しているだけでなく、経営事項審査を受けていなければならないとしています。営業所の入力画面でも、経営事項審査を受けた建設業許可業種だけをクリックするよう案内されています。

手引きの入力例:管10億円の分け方

手引きの例では、総合評定値通知書で「管」の年間平均完成工事高が10億円の業者が、工事内容を見て次のように分割します。

手引きの入力例(管工事の完成工事高10億円)
建設業許可工事種別申請者が入力する細区分工種首都高速道路株式会社の希望工事種別日本下水道事業団の希望工事種別
管 10億円暖冷房衛生設備 3億円管工事 3億円建築機械設備工事 10億円
水処理設備 5億円その他(申請外) 5億円
施設保全 2億円道路保全施設工事 2億円

同じ10億円でも、首都高速道路株式会社では3つの希望工事種別に分かれ、日本下水道事業団では1つの希望工事種別にまとまります。細区分工種の分け方が、機関ごとの計上額を左右することが分かります。

地方整備局の割り振り表の読み方

手引きの各機関別細区分工種一覧表には、細区分工種のコードごとに、各機関の希望工事種別が並んでいます。土木一式の行の一部を、国土交通省の3つの欄から抜き出すと次のとおりです。

土木一式の細区分工種と国土交通省の希望工事種別(手引きの一覧表から抜粋)
コード細区分工種官房会計課所掌機関地方整備局(道路・河川・官庁営繕・公園関係)地方整備局(港湾空港関係)
0101土木一式(一般土木)土木工事業一般土木工事空港等土木工事
0103土木一式(グラウト)土木工事業グラウト工事空港等土木工事
0104土木一式(プレストレストコンクリート)土木工事業プレストレスト・コンクリート工事空港等土木工事
0111土木一式(港湾土木)土木工事業一般土木工事港湾土木工事
0113土木一式(一般土木・橋梁補修)土木工事業橋梁補修工事空港等土木工事
0120土木一式(その他)その他(申請外)その他(申請外)その他(申請外)

同じ土木一式でも、細区分工種によって、道路・河川・官庁営繕・公園関係では別の希望工事種別になります。たとえば0104のプレストレストコンクリートは、官房会計課所掌機関では土木工事業にまとまる一方、地方整備局(道路・河川・官庁営繕・公園関係)ではプレストレスト・コンクリート工事として計上されます。「その他」を選んだ金額は申請外になります。

国土交通省の希望工種区分22種と建設業許可の対応は国交省入札の希望工種区分22種で整理しています。

送信時の照合とエラー

手引きによると、申請者が入力する建設業法工事種別の年間平均完成工事高は、申請書データを送信するときに、システムが持つ経営事項審査のデータと照合されます。入力した金額に過不足があると、受信エラー画面と該当のエラーメッセージが表示されます。

  • 入力の元になる金額は、申請に用いる経営事項審査(総合評定値通知書)の年間平均完成工事高です。
  • 入力した金額が経審のデータと過不足なく合うように入力します。
  • 経審を受けていない許可業種は、計上の対象になりません。

通知書の完成工事高の見方は経営規模等評価結果通知書の見方、2年平均と3年平均の違いは経審の完成工事高の2年平均・3年平均で確認できます。

港湾土木などの注意点

手引きは、細区分コード0111の港湾土木について、次の補足を載せています。

港湾土木の計上:港湾土木に該当する完成工事高は、請負工事単位で、請負工事に占める港湾土木工事の割合が50%以上のものを計上します。一つの請負工事に係る完成工事高を分割したり重複して計上したりすることはできません。

解体業を廃業した場合は、細区分コード2926「解体 その他」に年間平均完成工事高を入力するとされています。建設業法以外の工事は、コード3101(土木関係)と3102(施設関係)に分かれています。

令和9・10年度の申請の受付日程は令和9・10年度の経審の逆算期限、納税証明書の種類は入札参加資格申請の納税証明書の種類で整理しています。

確認した一次資料

本記事は手引きの一部の整理です。細区分工種の工事の内容、機関ごとの割り振り、入力画面の操作は、国土交通省が掲載する最新の手引きで確認してください。正式な認定は各発注機関の審査によります。

まとめ

  1. 令和9・10年度の一元受付では、総合評定値通知書の完成工事高を細区分工種に分割して入力する。
  2. 各機関の希望工事種別ごとの年間平均完成工事高は、システムが自動で計算して計上する。
  3. 同じ金額でも、細区分工種の分け方によって機関ごとの計上額が変わる(管10億円の例)。
  4. 送信時に、入力額が経審データと照合され、過不足があるとエラーになる。
  5. 港湾土木は、請負工事の50%以上が該当するものを工事単位で計上し、分割や重複計上はできない。

自社の数値でどう変わるかは経審P点シミュレーターで試算できます。評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

一元受付の完工高は、どのように入力しますか?
手引きでは、総合評定値通知書の年間平均完成工事高を、画面上の細区分工種にあわせて分割して入力します。各機関の希望工事種別ごとの年間平均完成工事高は、システムが自動で計算して計上します。
細区分工種とは何ですか?
建設業許可工事種別をさらに細かく分けた区分で、手引きに工事の内容とコードが載っています。各機関の希望工事種別は、細区分工種に対応して決まります。
機関ごとに完成工事高を組み替える必要はありますか?
ありません。手引きでは、登録を希望するかどうかにかかわらず、細区分工種に対応した希望工事種別の年間平均完成工事高は自動計算されて計上されます。登録を希望するかは、各機関の完工高・希望工事画面でのチェックで判断されます。
管工事10億円の例では、どう分けますか?
手引きの例では、管10億円を暖冷房衛生設備3億円、水処理設備5億円、施設保全2億円に分割します。首都高速道路株式会社では管工事3億円、その他(申請外)5億円、道路保全施設工事2億円となり、日本下水道事業団では建築機械設備工事10億円となります。
入力した完成工事高が合っていないとどうなりますか?
手引きでは、送信時に入力した建設業法工事種別の年間平均完成工事高をシステムの経営事項審査データと照合し、過不足があると受信エラー画面とエラーメッセージが表示されます。
港湾土木の完成工事高はどう計上しますか?
手引きでは、請負工事に占める港湾土木工事の割合が50%以上のものを請負工事単位で計上します。一つの請負工事に係る完成工事高を分割したり重複して計上したりすることはできません。

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