受審後の実務

前橋市の建設工事の入札参加資格(随時申請)|市内業者認定の3要件と等級残留措置(令和8・9年度)

群馬県前橋市の建設工事の入札参加資格を、随時申請で取る方法を整理します。申請の条件、添付書類、市外の業者が市内業者と認められる要件、等級残留措置を、市の令和8・9年度のしおりから説明します。

前橋市 令和8・9年度 随時申請
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

前橋市の建設工事の随時申請は、2026年4月1日に始まりました。申請の条件は4つで、経審の総合評定値の通知と社会保険への加入が入っています。

随時申請とは、2年に1度の定期受付の期間外に、年度の途中で申請する方法です。この記事は、前橋市の「令和8・9年度 前橋市建設工事競争入札参加資格審査申請(随時申請)のしおり」を原文で確認し、書類の出し方を中心に整理します。同じ共同システムを使う高崎市の随時申請とは、独自の書類や認定日の決め方が違います。

申請の4条件と審査基準日

審査基準日は、申請日の属する月の1日です。申請日は、本登録を終えて、協議会(群馬県CALS/EC市町村推進協議会)から「申請受理通知」を受け取った日を指します。

申請の条件は、次の4点です。

  1. 建設業法第3条第1項本文の規定による建設業の許可を受けていること。
  2. 審査基準日の時点で有効で、かつ申請受理日の時点でも有効な、総合評定値の通知(建設業法第27条の29第1項)を受けていること。通知が複数あるときは最新のもので審査される。
  3. この申請で求められる納付すべき税を、完納していること。
  4. 審査基準日の時点で、健康保険、厚生年金保険、雇用保険に加入していること(加入義務のない者を除く)。
認定を受けたあとも、1と2のどちらかを満たさなくなった時点で、入札に参加できなくなります。経審の通知書の有効期間は、更新のたびに切れ目が出ないように管理します。数え方は経審の有効期間と逆算で説明しています。

社会保険の条件は、経審の通知書の社会保険加入の欄とつながります。加入状況が評価にどう響くかは社会保険の未加入が経審に与える影響にあります。

申請の流れと受付期間

申請は、群馬県と県内の市町村などが共同で運用する「ぐんま電子入札共同システム」の競争入札参加資格申請受付システムで行います。ICカードとカードリーダーは要りません。

令和8・9年度 随時申請の受付(しおりから)
項目内容
受付の開始2026年4月1日(水)から
受付の終了協議会が定める令和10・11年度の定期申請の受付開始に伴う、随時申請の受付終了日まで
システムの受付時間午前9時から午後8時まで(土日祝日などを除く)
申請の単位法人(個人)単位。支店や営業所の単位では申請できない

手順は、予備登録(パスワードの請求)、パスワードのメール受信、本登録、添付書類の送付の順です。平成20・21年度以降に、システムの参加団体のいずれかで認定を受けたことがあれば、以前のユーザIDとパスワードを使って、本登録から始めます。

パスワードの有効期限は6か月で、期限が来ると変更を求められます。パスワードが分からないときは、システム上で再発行を依頼します。

契約などを営業所や支社に任せたいときは、システムの「営業所情報登録」で、任せる先を登録します。登録できるのは、建設業法上の営業所として届け出ている営業所だけです。任せる先がある場合は、委任状を個別添付書類として出します。

本登録の期間内に書類が届いていない場合や、申請内容に不備がある場合は、申請は受理されません。不足があれば協議会から「修正指示通知」のメールが届くので、指示に従って直します。

共通添付書類:郵送分とシステム添付分

添付書類は、共通添付書類と個別添付書類の2種類で、送り先が違います。共通添付書類は、複数の団体に申請する場合でも1部で足ります。郵送分は、群馬県県土整備部建設企画課内の協議会あてに、必ず簡易書留で送ります。窓口はなく、持参しても受け付けられません。

共通添付書類の郵送分の主なもの(しおりから)。納税証明書・登記事項証明書・身分証明書は、申請日から3か月以内の発行
書類ポイント
納税証明書(国税)申請者全員が出す。申請日から3か月以内の発行。法人は法人税と消費税及び地方消費税の「その3の3」様式
納税証明書(群馬県税)県内業者は「第45号の3」様式(完納証明書)。県外業者は、県内に任せる先の営業所がある場合だけ
納税証明書(市町村税)市町村なども同時に申請する場合だけ。本店と任せる先の営業所がある市町村の分
登記事項証明書法人のみ。現在事項全部証明書か履歴事項全部証明書
身分証明書個人のみ。本籍のある市区町村が発行したもの
障害者雇用状況報告書の写し審査基準日直前の6月1日時点で報告義務がある場合など
営業所一覧表審査基準日時点の状況。許可行政庁の受付印がある表紙の写しも付ける
適切な保険等への加入を示す資料経審の通知書では未加入だが、申請日前に加入済みか適用除外になった場合だけ

納税証明書の例が、しおりに載っています。本店が埼玉県にあり、前橋市の営業所に任せる場合は、前橋市税の完納を示す証明書が必要です。本店が前橋市で任せる先がなければ、前橋市税の証明書だけで足ります。

工事経歴書と技術職員名簿は、郵送ではなく、本登録のときにシステム内の指定の場所へ電子ファイルで添付します。どちらも、審査基準日に有効な経審の結果を受けたときに出したものを使います。工事経歴書は直前2期分で、実績がなくても「実績なし」で作ります。

この2つは、経審の申請で作った書類をそのまま使えます。つくり方は経審の確認書類のチェックシートで整理しています。

前橋市の個別添付書類

個別添付書類は、前橋市役所総務部契約監理課に、郵送か持参で出します。持参できるのは午前9時から午後5時までです。個別添付書類が出されない場合は、審査の対象外になり、提出された書類は返却されません。

どの書類を出すかは、業者の区分で決まります。

業者の区分と個別添付書類(しおりから)
区分必ず出す書類
前橋市内に本店がある業者関連業者報告書。該当すれば、役員名簿・組合員名簿、等級残留措置適用申請書、委任状
市外に本店があり、市内業者の認定を希望する業者市内業者認定申請書と添付書類、関連業者報告書。該当すれば、役員名簿・組合員名簿、等級残留措置適用申請書、委任状
上記以外該当する場合だけ、役員名簿・組合員名簿、委任状。該当がなければ提出は不要

関連業者報告書は、資本や人事の面で特別な関係にある建設業者や測量・建設コンサルタント等の業者を書く書類です。親会社と子会社の関係、役員の兼任などが対象で、該当がない場合も、市内業者と市内業者の認定を希望する市外業者は必ず出します。

協同組合など組合の形で申請する場合は、役員名簿と組合員名簿を出します。

市内業者として認められる3要件

市外に本店があっても、次のア〜ウをすべて満たすと、市内業者として認定を希望できます。

  • ア 前橋市内に建設業法の営業所(支店、または建設業法施行令第1条の支店に準ずるもの)があり、その営業所を30年以上、続けて市内に置いていること。
  • イ 前橋市の法人市民税の課税対象者であること。
  • ウ その営業所の従業員数が50名以上であること。

申請には、市内業者認定申請書(様式第1号)に、次の書類を添えます。

  • 法人市民税確定申告書の写し(直近1年分)
  • 履歴事項全部証明書の写し(申請日前3か月以内の発行)
  • 営業所の開設日が分かる書類の写し(履歴事項全部証明書で開設日が分かれば不要)

等級残留措置とは

前橋市は、建設工事の入札参加資格に等級(A、B、Cなど)を設けています。等級残留措置は、令和8・9年度の等級が令和6・7年度より上がった場合に、あえて令和6・7年度の等級に残れる制度です。

等級残留措置の対象(しおりから)
令和6・7年度から令和8・9年度の動き残留措置
BからA、CからBに上がる対象。申請すれば令和6・7年度の等級に残れる
AからB・C、BからCに下がる対象外。残留はできない
注意:残留するには「等級残留措置適用申請書」(様式第5号)の提出が必要です。出さなければ、制度は適用されません。

この措置で適用されるのは、令和6・7年度の等級と同じ格付です。等級ごとの総合評定値の境目は、この記事で参照したしおりには出ていません。経審の点数と入札ランクの一般的な関係はP点と入札ランクの関係で説明しています。

資格の有効期間と認定の日

資格の有効期間は、資格認定日から令和10年3月31日までです。「申請受理通知」が15日までにメールで送られ、かつ個別添付書類が申請先に15日までに届いた場合は、メールが送られた月の翌月1日が資格認定日になります。

審査が終わると、資格審査結果通知のメールが、本登録で登録した担当者のメールアドレスに届きます。認定された資格は、市の「入札情報公開システム」で確認できます。この申請で、前橋市水道局への申請は要りません。

認定後の変更手続

認定後に申請内容が変わったときは、ぐんま電子入札共同システムで登録内容を直し、必要な書類があれば、システムでの手続の後すぐに出します。建設工事と、測量・建設コンサルタント業務、物品・役務で別々に資格を持っている場合は、変更の手続もそれぞれで行います。

書類が必要な変更(しおりから)
変更の内容出す書類
本店の所在地、代表者、商号・名称登記事項証明書、許可行政庁の受付印がある建設業許可の変更届出書の写し。本店が前橋市以外から前橋市に移ったときは前橋市税の納税証明書。任せている先があれば委任状
任せる先の営業所の代表者・名称建設業許可の変更届出書の写し、委任状
任せる先の営業所の所在地、営業所の追加建設業許可の変更届出書の写し、営業所一覧表、委任状。前橋市に所在する営業所になったときは前橋市税の納税証明書
関連業者関連業者報告書(共通添付書類は不要)
建設業の許可区分許可通知書の写しか許可証明書(共通添付書類は不要)

上の表にない変更は、書類を出す必要がありません。工種の追加は、システム上でいつでもできる手続ではなく、追加できる時期がポータルサイトで案内されます。

共通添付書類は協議会へ郵送のみ、個別添付書類は契約監理課へ郵送か持参で出します。変更届の考え方は、国の機関の場合を国交省入札参加資格の変更届で説明しています。

確認した一次資料

この記事は、前橋市のしおりを整理したものです。申請の可否や個別の判断は、市の最新の案内と審査結果が優先されます。問い合わせ先は、審査と個別添付書類が前橋市役所総務部契約監理課、電子申請と共通添付書類がぐんま電子入札共同システムのヘルプデスクです。

まとめ

  1. 随時申請は2026年4月1日に始まった。条件は、許可、有効な経審の通知、税の完納、社会保険への加入の4点。
  2. 審査基準日は申請日の属する月の1日。申請日は「申請受理通知」を受け取った日。
  3. 共通添付書類の郵送分は簡易書留で協議会へ。工事経歴書と技術職員名簿は、システムに電子ファイルで添付する。
  4. 市外の業者が市内業者の認定を希望するには、営業所30年以上、前橋市の法人市民税の課税、従業員50名以上の3要件をすべて満たす。
  5. 等級が上がった場合は、等級残留措置適用申請書を出せば令和6・7年度の等級に残れる。下がる場合は対象外。

よくある質問

前橋市の建設工事の随時申請は、いつから受け付けていますか?
令和8・9年度の随時申請は2026年4月1日(水)から受付が始まりました。終了日は、協議会が定める令和10・11年度の定期申請の受付開始に伴う、随時申請の受付終了日までです。
前橋市の随時申請に、社会保険の加入は関係しますか?
関係します。申請の条件の1つで、審査基準日の時点で健康保険、厚生年金保険、雇用保険に加入している必要があります。加入義務のない者は除かれます。
前橋市の随時申請の審査基準日はいつですか?
申請日の属する月の1日です。申請日は、本登録を終えて協議会から「申請受理通知」を受け取った日です。基準日に有効な総合評定値の通知が必要です。
市外に本店がある業者が、前橋市で市内業者として認められる条件は何ですか?
前橋市内の営業所を30年以上続けて置いていること、前橋市の法人市民税の課税対象者であること、その営業所の従業員が50名以上であることの3つを、すべて満たす必要があります。
前橋市の等級残留措置とは何ですか?
令和8・9年度の等級が令和6・7年度より上がる場合(BからA、CからB)に、申請して令和6・7年度の等級に残れる制度です。等級残留措置適用申請書の提出が必要で、等級が下がる場合は対象外です。

P点から国交省・関東地方整備局の等級目安を確認(無料・登録不要):入札参加資格ランクの目安計算を使う

事業者ご自身が入力する概算の試算です。申請の代行・作成支援や個別相談は行っていません。正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。算定方法・出典・免責