経審の申請書で間違えやすい欄|表紙・完成工事高・技術職員名簿・建設機械の記入注意
経営規模等評価申請書・総合評定値請求書の記入で、手引きが注意を促している欄を、表紙、完成工事高、技術職員名簿、建設機械、工事経歴書の順に整理します。
大阪府の令和8年7月改訂版の手引きに対応経営規模等評価申請書・総合評定値請求書は、経営事項審査(経審)の点数のもとになる数字を申請者が自分で書く書類です。書き間違いは補正の手間になり、受け付けた後の記入誤りは再審査の申立ての理由にできません。このページは、様式そのものではなく、手引きが「ここに注意」と書いている点だけを、提出前の見直し用に並べたものです。
表紙と申請書本体
この記事の根拠は大阪府の手引きです。大阪府知事許可の建設業者向けに書かれたもので、他の許可行政庁では扱いが違う場合があります。自社の許可行政庁の最新の手引きで必ず照合してください。
| 欄・項目 | 手引きの注意 |
|---|---|
| 担当者の欄 | 表紙の担当者の欄も必ず記入し、FAX番号も書く。本人以外が提出する場合は委任状が必要で、補助者が提出するときは補助者名も書く |
| 申請のパターン | 完成工事高と自己資本額の2項目は、それぞれ2つの選択方法があり(申請のパターンは4つ)、申請者が選べる。記入は申請する側が行う |
| 部数 | 正本と副本の2部を作る。書類の原本は正本に添付する。返却された副本は次回の申請で必要になるので保管する |
| 資本性借入金 | 資本性借入金を含める場合は、経営状況分析のときに出した別添様式の写しを提出する |
自己資本や利益額を2期平均にするかどうかで記入する欄が変わります。選び方は2期平均と3期平均の選び方で確認できます。
完成工事高の欄
完成工事高は評価への影響が大きい項目で、手引きの注意も多い欄です。
- 決算期間が12か月に満たないときは、12か月分に按分し、余白に計算式を書く。
- 消費税は抜きで書くのが原則。免税であった期間は税込みの完成工事高を書く。
- 消費税の申告書の課税標準額が完成工事高より小さいときは、理由書や修正申告書の写しなどが必要になり、整合性を確認してから受け付けられる。
- 契約後に価格の見直し(VE)で減額した工事は、減額前の額で計上する。
- 専門工事を一式工事に振り替える(算入する)ときは、直前2〜3年分を全額、土木か建築のどちらか一方へ入れる(分割はしない)。振替元の業種は経営事項審査を受けられない。計算式は余白か付表に書く。
- 建設工事に当たらない地盤調査や点検、植物の剪定、薬剤散布は、完成工事高に含めない。
- 一括下請の工事は、完成工事高に含められない。
技術職員名簿
技術職員は、資格と常勤性の2つで確かめられます。手引きで注意されている点は次のとおりです。
- 審査基準日より後に取得した資格は記入できない。受審する業種以外の資格も記入できない。
- 監査役は、技術職員として名簿に載せられない。
- 外注扱いの職員は、雇用関係がないため載せられない。
- 実務経験申立書は技術職員ごとに作る。期間の計算は片落としで、業種間で期間が重なることは認められない。一度出した期間や業種は変えられない。
- 標準報酬の決定通知書は、例えば審査基準日が9月30日の場合、前年9月分と当年9月分の2期分が必要になる。
- 雇用保険の被保険者の種類は、1と4だけが常時雇用と認められる。
- 審査基準日より後に住民税を特別徴収へ切り替えても、常勤の確認としては認められない。
- 資格者証の商号が旧商号のままでも、商号変更から30日以内なら可。所属建設業者名が空欄のものは不可。
技術職員の数え方は技術職員の数え方と判定、実務経験の扱いは実務経験による技術職員の扱いで確認できます。
建設機械の保有状況と工事経歴書
- 機械の型式と機番は、契約書・検査記録表・写真のプレートの表記をそろえる。
- リースの機械は、審査基準日から1年7か月以上の契約期間が必要。納品書や出庫伝票はリース契約書の代わりにならない。
- 建設機械の写真には、撮影日が分かる日付が必要。
- ISOは、営業所一覧表の全営業所が認証されている場合に限り加点される。
- 工事経歴書は契約・注文ごとに書く。JVの工事は出資割合を乗じた額で書く。
- どの業種の工事かは、工事の内容によって判断する。
提出前の見直し順
手引きに「見直し順」という項目はありません。ここでは、手引きの記載を踏まえ、数字がつながる順に並べた見直しの一例です。
- 決算変更届の数字と、完成工事高・自己資本・利益額の欄が合っている。
- 消費税の申告書の課税標準額と、完成工事高の合計を突き合わせた。
- 技術職員の資格と取得日が審査基準日以前で、常勤の確認書類が2期分そろっている。
- 建設機械の型式・機番と、契約書・写真の表記が一致している。
- 表紙の担当者欄、必要な場合の委任状、正本と副本の2部がそろっている。
手引きは、再審査の申立てでは記入漏れや記入誤りを理由にできないとして、提出前の十分な確認を求めています。申請を出し直す受け直しは、原則認められず、条件を満たす場合に1回だけ認められるとされています。
次に知りたいこと:確認書類の選び方は経審の確認書類チェックシート、全体の順番と費用は経審の流れと費用、通知書の読み方は経審結果通知書の見方です。このページは手引きの記載の整理です。正式な書類の要否と評点は、許可行政庁と登録経営状況分析機関の審査結果が優先します。
確認した一次資料
- 大阪府「経営事項審査申請の手引き(経営規模等評価申請・総合評定値請求)令和8年7月改訂版」申請書等の記載方法、完成工事高、技術職員名簿、建設機械、工事経歴書、よく頂く質問、再審査の申立て(確認日 2026-10-14)
まとめ
- 表紙は、担当者欄・(必要な場合の)委任状・正本と副本の2部を忘れない。
- 完成工事高は、消費税の申告書の課税標準額と突き合わせる。
- 技術職員は、基準日より後に取った資格や監査役は載せられない。
- 建設機械は、型式・機番の表記と、リース期間、写真の日付を確かめる。
- 受け付けた後の記入誤りは再審査の理由にできないので、提出前に見直す。
よくある質問
- 経審の申請書の表紙で忘れやすい記入欄は何ですか?
- 大阪府の手引きでは、表紙の担当者の欄も必ず記入し、FAX番号も書くよう案内しています。本人以外が提出する場合は委任状が必要で、補助者が提出するときは補助者名も書きます。
- 完成工事高は消費税込みと税抜きのどちらで書きますか?
- 手引きでは消費税抜きの金額が原則で、免税であった期間は税込みの完成工事高を書きます。消費税申告書の課税標準額が完成工事高より小さいときは、理由書や修正申告書の写しなどが必要になります。
- 審査基準日より後に取った資格は技術職員名簿に書けますか?
- 書けません。手引きでは、審査基準日以降に取得した資格と、受審する業種以外の資格は記入できないとされています。監査役や外注扱いの職員も技術職員には載せられません。
- リースの建設機械は、どんな契約なら加点の対象になりますか?
- 大阪府の手引きでは、審査基準日から1年7か月以上の契約期間があるリース契約書が必要です。納品書や出庫伝票はリース契約書の代わりになりません。写真には撮影日の分かる日付も要ります。
- 申請した後に記入誤りに気づいたらどうなりますか?
- 手引きでは、再審査の申立てで記入漏れや記入誤りを理由にすることはできず、提出前に十分確認するよう求めています。受け直しも原則認められず、条件を満たす場合に1回だけとされています。
公開日: 2026-10-14
令和8年新基準・改正前基準を新旧比較で無料試算(無料・登録不要):経審P点シミュレーターを使う
専門書で詳しく確認したい場合
PR制度の背景や申請実務を書籍でまとめて確認したい方向けです。
事業者ご自身が入力する概算の試算です。申請の代行・作成支援や個別相談は行っていません。正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。算定方法・出典・免責

