受審後の実務

台東区の入札参加資格|総合評価の配点(90・20・5点)・指名競争の指名数・小規模契約事業者の登録

東京都台東区の工事の入札について、施工能力審査型総合評価方式の配点と工事成績の点換算、予定価格1億円以上の制限付一般競争入札、指名競争入札の指名業者数と区内業者の扱い、資格がない区内事業者向けの小規模契約事業者登録を、台東区の要綱と基準から整理します。

台東区の競争入札
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

台東区の工事の入札は、東京電子自治体共同運営の電子調達サービスの入札参加資格を持つ事業者が対象です。総合評価方式の評価値は、価格点90点、施工能力評価点20点、地域貢献点5点の合計で、区内に本店があれば営業拠点の所在地点が2点、支店・営業所なら1点です。予定価格1億円以上の工事は制限付一般競争入札にできます。

2026年10月23日に確認した内容です。台東区の「要綱・要領・基準等」のページの更新日は2026年9月7日、小規模契約事業者登録制度のページの更新日は2021年9月21日です。最新の案内は台東区「要綱・要領・基準等」でご確認ください。

総合評価方式の対象と配点

台東区の「施工能力審査型総合評価方式の試行に関する要綱」は、価格だけでなく施工能力も見て落札者を決める方式を定めています。対象は、原則として予定価格2,500万円以上の工事のうち、工事主管課長と経理課長の協議で決めるものです。入札の方式は、希望型指名競争入札または制限付一般競争入札です。

評価値の内訳(要綱第7条)
区分項目配点
価格点90×(1−入札価格÷予定価格)最大90点
施工能力評価点(20点満点)工事成績評価点15点
配置予定技術者の資格点3点
配置予定技術者の実績点2点
地域貢献点(5点満点)営業拠点の所在地点2点
災害協定点2点
障害者雇用点1点

予定価格の制限の範囲内の入札者のうち、評価値が最も高い者が落札者です。同点が2者以上ならくじで決めます。

工事成績評価点の元になる最も直近の工事成績点が60点未満の事業者は、入札に参加できません。

工事成績評価点と配置予定技術者の点数

工事成績評価点は、発注工事の公表日の属する年度とその前3年度の間に完了した工事のうち、直近3件の工事成績点の平均で決まります。対象は台東区が発注した工事だけで、原則として発注工事と同じ業種のものです。

工事成績点の平均と工事成績評価点(要綱第8条の一部)
工事成績点の平均評価点
60点未満0点
60点以上62点未満1点
70点以上71点未満9点
75点以上80点未満14点
80点以上100点以下15点
  • 60点未満の工事は、その工事成績点を0点として平均に入れます。
  • 直近の工事が3件に満たないときは、足りない1件につき60点として計算します。
  • 完了した工事の実績がないときは、工事成績点を0点として計算します。

配置予定技術者の点数は次のとおりです。技術者の区分は、発注工事の建設業法上の業種について判定します。

配置予定技術者の資格点と実績点(要綱第9条)
項目区分点数
資格点(3点満点)1級技術者3点
2級技術者2点
その他の技術者1点
実績点(2点満点)同種工事に監理技術者として関わった2点
同種工事に主任技術者として関わった1.5点
同種工事に担当技術者として関わった1点

実績点は、原則としてコリンズ(工事実績情報サービス)に登録されたデータから算定します。登録の方法はコリンズとは何かで説明しています。1級・2級の技術者の点数は、経審の技術職員の点数とも関わるため、土木・建築の施工管理技士と技術職員の点数もご覧ください。

区内業者が得る点数と制限

営業拠点の所在地点は、電子調達サービスの入札参加資格で、区内に本店がある場合は2点、区内に支店または営業所がある場合は1点、それ以外は0点です。地域貢献点には、このほか災害協定点(区と災害協定を結んでいるか、締結団体の構成員なら2点)と、障害者雇用点があります。

障害者雇用点は、雇用率が法定雇用率を超える場合、または法定雇用義務はないが障害者の雇用がある場合に1点です。雇用率が法定雇用率に届かない場合は−1点になります。

東京の区ごとの区内扱いの条件の違いは東京の区の区内事業者の認定条件を7区で比べた記事で並べています。

制限付一般競争入札の対象と公告

「制限付一般競争入札実施要綱」では、制限付一般競争入札にできる主な案件と予定価格が、次のように決まっています。

制限付一般競争入札の対象(要綱第2条)
種類予定価格
土木工事・建築工事・設備工事その他の工事1億円以上
設計・測量・調査委託3,000万円以上
物品の買入2,000万円以上

参加できるのは、地方自治法施行令による制限を受けていない者、公告の日から入札執行日までの間に指名停止を受けていない者、不渡手形などで銀行取引を停止されていない者などです。会社更生法や民事再生法の適用を申請した者は、更生計画や再生計画の認可決定を受けている必要があります。

公告は、入札期日の前日から数えて少なくとも10日前までに行います。緊急などのやむを得ない場合は、5日まで短縮できます。予定価格は事前公表できます。共同企業体で行う場合の結成方式は、特定建設工事共同企業体です。共同企業体の考え方はJVの入札参加資格と事務で説明しています。

指名競争入札の指名数と指名の制限

「工事請負指名競争入札参加者指名基準」は、指名する業者数を予定価格に応じて定めています。

予定価格ごとの指名業者数(指名基準の別表)
予定価格指名業者数
700万円以上8社以上
500万円以上700万円未満7社以上
300万円以上500万円未満6社以上
100万円以上300万円未満5社以上
50万円以上100万円未満3社以上

高度の技術を要する工事や、区以外の地域で施工する工事などは、この数より少なくできます。予定価格1,000万円以上の工事の指名は、指名業者選定委員会に付議されます。

  • 優先して指名できる者:区内に本店・支店・営業所がある者、既発注工事の施工成績が優秀な者、同一業種で関連する既発注工事の施工者。
  • 指名できない者:指名停止中の者、経営状況が著しく不健全な者、予定価格の2分の1に最近7年間の1件最高請負金額が達しない者など。
  • 手持ち工事の件数:区内に本店がある者は、施工中の工事と指名予定の合計が5件を超える場合、支店・営業所の場合は3件を超える場合は指名できません。区長が施工能力を認めるときは例外があります。

指名の判断では、経営及び信用の状況、区での指名と受注の状況、他の官公庁の工事実績、施工成績、営業所の所在地などの地理的条件を調べます。経審と入札参加資格の関係は経審と入札参加資格の違いで説明しています。

小規模契約事業者登録

台東区には、少額で内容が軽易な契約を希望する事業者の名簿を作る「小規模契約事業者登録制度」があります。次の4つのすべてに当たる事業者が対象です。

  • 法人は台東区に本社の法人登記があること。個人は区内に住民登録があること。
  • 東京電子自治体共同運営の入札参加資格を持っていないこと。
  • 営業に関して、適法な許可・免許等を持っていること。
  • 破産者、成年被後見人、被保佐人、被補助人でないこと。

必要書類は、所定の登録申請書と登記簿謄本(個人は世帯一部の住民票の写し)で、いずれも発行後3か月以内のものです。受付は随時で、台東区役所の経理課契約係の窓口に出します。

競争入札参加資格のある事業者は、この登録ができません。登録は区からの発注を保証するものではなく、少額の案件は資格のある事業者も対象になります。

この記事で確認していない点

  • 電子調達サービスの定期受付の日程と、有効期限の数え方。
  • 経審のP点が台東区の格付や指名に使われる方法。
  • 希望型指名競争入札の実施要綱と、低入札価格調査の基準。

確認した一次資料

申請の可否や個別の判断は、台東区の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 総合評価方式は、予定価格2,500万円以上の工事から選ばれ、価格点90点・施工能力評価点20点・地域貢献点5点で評価する。直近の工事成績点が60点未満だと参加できない。
  2. 区内の営業拠点は、本店で2点、支店・営業所で1点。指名競争では、手持ち工事が本店5件超・支店等3件超だと指名されない。
  3. 制限付一般競争入札は工事で予定価格1億円以上。資格のない区内事業者は、小規模契約事業者として登録できる。

都内の自治体は東京都の入札参加資格や東京の区の入札方法を予定価格で比較した記事で説明しています。自治体を並べて探すときは自治体別の入札参加資格と経審の一覧をご覧ください。

よくある質問

台東区の総合評価方式は、どんな工事が対象ですか?
原則として予定価格2,500万円以上の工事から、工事主管課長と経理課長の協議で決めます。入札の方式は、希望型指名競争入札または制限付一般競争入札です。
台東区の総合評価方式の配点は、何点満点ですか?
価格点は90×(1-入札価格÷予定価格)で最大90点、施工能力評価点は20点、地域貢献点は5点です。施工能力は工事成績15点、配置予定技術者の資格3点と実績2点です。
台東区の入札で、区内に本店があると何点もらえますか?
営業拠点の所在地点は、電子調達サービスの入札参加資格で区内に本店がある場合は2点、区内に支店または営業所がある場合は1点です。
台東区の制限付一般競争入札は、いくらから対象ですか?
土木工事・建築工事・設備工事などは予定価格1億円以上です。設計・測量・調査委託は3,000万円以上、物品の買入は2,000万円以上です。
台東区の小規模契約事業者登録は、どんな事業者が使えますか?
台東区に本社の法人登記がある法人か区内に住民登録がある個人で、東京電子自治体共同運営の入札参加資格を持っていない事業者です。競争入札参加資格のある事業者は登録できません。

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