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共同企業体(JV)で入札に出るときの資格の事務|特定JVと経常JVの違い・協定書・結成届・構成員の条件

特定JVは工事ごと、経常JVは資格審査の申請時に結成します。国土交通省の運用準則と自治体の要綱から、結成の方法、提出書類、構成員の条件、発注機関ごとに違う点を整理します。

国交省 共同企業体運用準則
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

共同企業体(JV)で入札に出る事務は、特定JVか経常JVかで、結成する時期も出す書類も変わります。特定JVは大規模で技術的に難しい工事のために工事ごとに結成し、経常JVは中小・中堅業者が継続して協業するために、入札参加資格の審査を申請するときに結成します。国土交通省の運用準則は、発注機関が自分の基準を作るときに従う目安です。実際の書類や期限は、発注する国・県・市の要綱で決まります。

特定JVと経常JVの違い

国土交通省の説明による2つの方式
項目特定JV経常JV
性格建設工事の特性に着目して工事ごとに結成優良な中小・中堅業者が継続的な協業で経営力・施工力を強化
対象工事大規模で技術的難度の高い工事など、共同企業体による施工が必要と認められる工事単体企業に準じる。技術者を適正に配置できる規模を確保
結成のとき発注される工事ごと発注機関の入札参加資格審査の申請時(原則、年度当初)
結成方法自主結成自主結成

国土交通省のJV制度のページには、このほかに地域維持型建設共同企業体と復旧・復興建設工事共同企業体も載っています。どちらも地域の維持管理や災害復旧のための方式で、この記事では扱いません。

構成員の数・組合せ・資格

国土交通省の「共同企業体運用準則」が示す構成員の目安は、次のとおりです。

運用準則の個別準則(構成員)
項目特定JV経常JV
構成員の数2ないし3社2ないし3社程度
等級の組合せ最上位等級のみ、または最上位等級と第二位等級同一等級または直近等級
営業年数対応する許可業種で少なくとも数年登録部門に対応する許可業種で少なくとも数年
元請の実績工事を構成する一部の工種を含む工事で一定の実績、同種工事の経験登録部門について一定の実績を有することを原則とする
技術者全構成員が、監理技術者または国家資格をもつ主任技術者を現場に専任で置けること全構成員に該当する技術者が存し、現場ごとに専任で置けることを原則とする

特定JVでは、出資比率の最小限度を発注機関が定め、代表者は施工能力の大きい者で出資比率は構成員中で最大とする、とされています。経常JVの構成員条件は、国の機関の手引きでは別に整理されています。資本金20億円以下などの条件は経常JVの入札参加資格の記事にまとめています。

特定JV:工事ごとに結成して出す書類

特定JVの書類は、自治体の要綱で見ると流れが分かります。次の2市の資料は例で、全国共通の手順ではありません。

  • 山口市の取扱要綱:指名競争入札では、予備指名の通知を受けた業者が、業者どうしで任意に特定JVを結成します。通知を受けた日から10日以内に、特定建設工事共同企業体結成届出書に、協定書、委任状、使用印鑑届などを添えて出します。届出があると、市が入札参加の適格性を審査します。
  • 秋田市の申請書の様式:公告された工事に対する資格審査の申請として、特定建設工事共同企業体協定書の写し、施工実績調書、配置予定技術者調書、誓約書を添えます。申請書には、代表者への入札、見積り、契約、代金の請求・受領などの権限の委任を記します。
  • 沼津市の要綱:特定JVは、請負契約の履行後3月以上存続しなければならないと定めています。

同じ特定JVでも、届出と審査をまとめて申請書で行う市と、結成届を別の書式で出す市があります。名称、期限、添付書類は公告や要綱のとおりに出します。

協定書は、国土交通省が標準協定書(甲型・乙型)を公開しています。甲型・乙型のどちらを使うかは発注機関が決めるため、公告で確かめます。

経常JV:資格審査の申請と登録

経常JVは、単体企業と同じように、資格審査の申請時に結成し、一定期間、有資格業者として登録されます。工事ごとの結成届は出さず、定期受付などの申請の中で手続きします。運用準則は、一の企業が登録機関ごとに結成・登録できる経常JVの数を、原則として一としています。

国の機関の手引きでは、単体企業との同時登録の扱いなど、注意する点があります。経常JVの構成員条件と単体企業との同時登録で確認してください。

発注機関ごとに違う点

  • JVを認めるか:国土交通省の運用準則は発注機関の基準の目安で、特定JVや経常JVを使うかは各機関が決めます。
  • 対象工事の規模:特定JVの対象となる規模や、単体との混合入札にするかは公告で決まります。
  • 書類と期限:結成届の有無、名称、添付書類、提出期限は要綱ごとに違います。
  • 出資比率:最低出資比率は、山口市の要綱のように構成員数ごとに定める機関があります。数字は機関ごとに違います。
  • 実績の扱い:JVで受注した工事の経審での計上はJVの完成工事高の計上、コリンズの登録はコリンズのJV登録で確認できます。

次に知りたいこと

確認した一次資料

まとめ

  • 特定JVは工事ごと、経常JVは資格審査の申請時に結成します。
  • 構成員は特定JVで2〜3社、経常JVで2〜3社程度が目安で、等級の組合せ条件が違います。
  • 特定JVの書類は協定書が中心で、結成届や申請書の様式は自治体ごとに違います。
  • 経常JVは工事ごとの結成届は出さず、登録機関ごとに原則1つです。

この記事は制度の説明で、個別の申請の判断は行いません。書類、期限、条件は、入札を行う発注機関の最新の公告と要綱で確認してください。

よくある質問

特定JVと経常JVは何が違いますか?
国土交通省の説明では、特定JVは大規模で技術的難度の高い工事などのために工事ごとに結成し、経常JVは中小・中堅業者が継続的に協業するため、入札参加資格審査の申請時(原則、年度当初)に結成して一定期間登録されます。
JVの構成員は何社までですか?
運用準則の目安は、特定JVが2ないし3社、経常JVが2ないし3社程度です。発注機関の要綱で別に定める場合があります。
特定JVの結成届はいつまでに出しますか?
全国共通の期限はありません。例えば山口市の要綱は、予備指名の通知を受けた日から10日以内に結成届出書を出すとしています。入札を行う機関の公告と要綱で確かめます。

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