受審後の実務

品川区の入札参加資格|総合評価の配点(価格100・施工能力24点)・制限付一般競争のP点要件・指名業者数

東京都品川区の工事の入札を、要綱から整理します。入札参加資格の取り方と有効期限、予定価格2,000万円以上の総合評価方式の配点、制限付き一般競争入札に付く経審のP点などの要件、指名競争入札の区内業者の優先と指名業者数がわかります。

品川区の競争入札
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

品川区の工事の入札は、東京電子自治体共同運営の電子調達サービスで競争入札参加資格を取った事業者が対象です。制限付き一般競争入札では、参加資格に経営事項審査の総合評定値(P点)、共同格付、官公庁実績などの要件を付けると、要綱に書かれています。予定価格2,000万円以上の工事は、総合評価方式の対象になることがあります。

2026年10月23日に確認した内容です。品川区の「品川区へ入札参加、もしくはお取引を希望される方へ」のページの更新日は2026年10月1日です。最新の案内は品川区「経理課要綱」でご確認ください。

入札参加資格の取り方と有効期限

品川区の入札に参加するには、東京電子自治体共同運営電子調達サービスで、競争入札参加資格を取る必要があります。インターネットから資格審査申請を行い、コアシステム対応認証局のICカード電子証明書とICカードリーダを用意します。申請の方法は、電子調達サービスのサイトの「事前準備」や「マニュアル」で確認します。

共同運営の資格の有効期限は、会社の決算月で変わります。品川区は、期限を「登録申請した月の直前の決算月の翌月から1年8か月の末日」と案内しています。決算月と登録時期によっては、新規申請の承認から1年もたたずに期限が来ることがあります。

各担当課が契約する少額の取引は、資格がなくても口座の登録で区と契約できます。そのときは、各担当課から受け取る「支払金口座振替依頼書」を出します。

制限付き一般競争入札の参加要件

「品川区制限付き一般競争入札実施要綱」は、地方自治法施行令第167条の2第1項で決まる額を超えるすべての契約を、原則として制限付き一般競争入札の対象にしています。指名競争入札にできる範囲は、別の要領で決めます。

参加資格は、資格審査サービスで区に登録のある者に、次の要件を付けて定めます。

入札参加資格要件(要綱第3条)
契約の種類付ける要件
工事請負経営事項審査総合評点値(P点)、共同格付、官公庁実績、経営状況、成績評定など
委託・物品購入その他共同格付、官公庁実績、履行能力、経営状況など
すべて品川区工事請負業者指名停止基準による指名停止(回避を含む)の期間中でないこと

公告には、件名、予定価格、概要、業種、格付、参加資格、申込期限などを載せます。参加の申込みは、概ね10日間(土日祝日を含む)の申込期間内に、電子入札案件なら電子入札サービスから行います。経審のP点が入札の格付にどう関わるかは経審と入札参加資格の違いで説明しています。

総合評価方式の対象と配点

「品川区施工能力等審査型総合評価方式実施要綱」は、不良不適格企業の参入を防ぎ、品質を確保するため、価格と施工能力を合わせて評価する方式を定めています。対象は、原則として予定価格2,000万円以上の工事のうち、契約担当者と工事を主管する課長が協議して決めるものです。入札は制限付き一般競争入札で行います。

評価値の内訳(要綱第6条)
区分項目配点
価格点100×(1−入札価格÷予定価格)計算式で決まる
施工能力評価点(24点満点)工事成績評価点13点
配置予定技術者の資格点3点
配置予定技術者の実績点2点
地域貢献等評価点6点

予定価格の範囲内の入札者のうち、評価値が最も高い者が落札者です。同点が2者以上ならくじで決めます。

工事成績評価点の元になる工事成績の総評定点のうち、直近のものが60点未満の事業者は、入札に参加できません。

工事成績評価点と技術者の点数

工事成績評価点は、基準日(公告の初日)の3年3か月前の日から数えて3年の間に完了した工事のうち、完了日が基準日に近い順に3件の総評定点の平均で決まります。3件に足りないときは、足りない1件につき60点として計算します。対象は品川区が発注した工事だけで、原則として発注工事と同じ業種のものです。

総評定点と工事成績評価点(要綱第7条)
総評定点の平均評価点
60点未満0点
60点以上62.5点未満7.5点
70点以上72.5点未満9.5点
75点以上77.5点未満10.5点
80点以上85点未満12点
85点以上100点以下13点
配置予定技術者の資格点と実績点(要綱第8条)
項目区分点数
資格点(3点満点)一級技術者3点
二級技術者2点
その他の技術者1点
実績点(2点満点)類似工事に監理技術者として関わった2点
類似工事に主任技術者として関わった1.5点
類似工事に担当技術者として関わった1点

実績点は、原則としてコリンズに登録されたデータから算定します。類似工事の規模は、面積や請負金額が発注工事と同程度以上のものです。登録の方法はコリンズとは何かで説明しています。一級・二級の技術者の点数は、経審の技術職員の点数とも関わるため、土木・建築の施工管理技士と技術職員の点数もご覧ください。

地域貢献等評価点と区内業者

地域貢献等評価点は6点満点で、申請日現在の状況で決まります。

地域貢献等評価点の内訳(要綱第9条)
項目条件点数
災害協定点区と災害協定を結んでいる、または結んでいる団体の構成員1.5点
当該年度とその前3年度に、区の要請による水防・風雪害対策などの災害対応実績がある1.5点
営業拠点の所在地点入札参加資格の本店所在地が品川区2点
本店は区外で、区内に支店または営業所があり、要綱の定める者を区内に置いている1点
環境・雇用等対策点認証取得、障害者雇用、ワーク・ライフ・バランスの取り組みのうち1つで0.5点、2つ以上で1点最大1点

営業拠点の所在地点は、どちらの場合も、区内業者として品川区に認定されている場合に限ります。環境・雇用等対策点で認められる認証は、ISO14001、エコアクション21、エコステージ2以上の3つです。東京の区ごとの区内扱いの条件の違いは東京の区の区内事業者の認定条件を7区で比べた記事で並べています。

指名競争入札の区内業者の優先と指名業者数

「工事請負指名業者選定要綱」は、指名する業者を、事業者の適格性を調べたうえで、予定価格に応じた格付の業者から選ぶと定めています。適格性は、次の6点で判定します。経営及び信用の状況、不誠実な行為の有無、工事施工成績、技術的適性、既発注工事の進捗状況、最高完成工事高です。

発注金額ごとの指名業者数(要綱第6条)
発注金額指名業者数
1,000万円未満5以下
1,000万円以上2,000万円未満6以下
2,000万円以上5,000万円未満7以下
5,000万円以上8以上
  • 優先して選べる者:品川区に主たる事務所及び営業所を持つ区内業者、前回施工業者(しゅん工後2年以内)と施工中の業者、既発注工事の施工成績が特に優秀な業者。
  • 上位・直近下位の格付から選べる場合:緊急の工事、高度な技術を要する工事、東京都外の工事、施工場所の付近に営業所がある業者、適格者がいない場合など。
  • 選べない場合:同じ時期に2つ以上の工事には指名できず、施工中の業者は履行実績が相当程度に達するまで次の工事に指名できません。営業規模などから施工能力があると認めるときは例外があります。

要綱は昭和48年に定められた古いもので、現在の運用は、個別の公告や発注予定で確認してください。共同企業体で受ける場合の考え方はJVの入札参加資格と事務で説明しています。

この記事で確認していない点

  • 区内業者として品川区に認定される条件と、その申請の手順。
  • 制限付き一般競争入札で、P点や格付の具体的な数値が案件ごとにどう設定されるか。
  • 予定価格ごとに指名競争入札と制限付き一般競争入札のどちらを使うかの金額。

確認した一次資料

申請の可否や個別の判断は、品川区の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 入札参加には電子調達サービスの競争入札参加資格が必要。有効期限は「直前の決算月の翌月から1年8か月の末日」で、承認から1年たたずに切れることもある。
  2. 制限付き一般競争入札は、P点・共同格付・官公庁実績などの要件が付く。総合評価方式は予定価格2,000万円以上が原則の対象で、施工能力評価点は24点満点。
  3. 営業拠点の所在地点(本店が区内で2点)は、区内業者として認定されている場合だけ。指名競争では区内業者が他の業者より優先して選べる。

都内の自治体は東京都の入札参加資格や東京の区の入札方法を予定価格で比較した記事で説明しています。自治体を並べて探すときは自治体別の入札参加資格と経審の一覧をご覧ください。

よくある質問

品川区の入札参加資格の有効期限は、いつまでですか?
品川区は、登録申請した月の直前の決算月の翌月から1年8か月の末日と案内しています。決算月と登録時期によっては、新規申請の承認から1年もたたずに期限が来ることがあります。
品川区の制限付き一般競争入札では、経審のP点が参加要件になりますか?
実施要綱は、工事請負の参加資格要件として、経営事項審査総合評点値(P点)、共同格付、官公庁実績、経営状況、成績評定などの事項を付加すると定めています。数値は案件ごとの公告で示されます。
品川区の総合評価方式は、どんな工事が対象ですか?
原則として予定価格2,000万円以上の工事のうち、契約担当者と工事を主管する課長が協議して決めるものです。入札は制限付き一般競争入札で行い、直近の工事成績が60点未満の事業者は参加できません。
品川区の総合評価方式の配点は、どうなっていますか?
価格点は100×(1-入札価格÷予定価格)です。施工能力評価点は24点満点で、工事成績評価点13点、配置予定技術者の資格点3点と実績点2点、地域貢献等評価点6点です。
品川区で本店が区内にあると、総合評価で何点もらえますか?
営業拠点の所在地点は、入札参加資格の本店所在地が品川区なら2点です。ただし、区内業者として品川区に認定されている場合に限ります。区外に本店があり、区内に支店または営業所があって要綱の条件を満たす場合は1点です。

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