受審後の実務

福島県南相馬市の工事の入札参加資格と経審の結果の使い方|総合点の内訳と令和9・10年度の電子申請(予定)

福島県南相馬市の工事の入札参加資格で、経審の総合評定値(P点)が格付の総合点にどう使われるか、主観点の項目、令和7・8年度の審査基準日と有効期間、令和9・10年度の電子申請の予定を、市の公式ページと手引きから整理します。

南相馬市 令和7・8年度の格付と令和9・10年度の申請予定
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

南相馬市の建設工事の格付は、総合点(客観点+主観点)で行われます。客観点は経審の総合評定値(P点)そのもので、主観点は市が独自に付ける工事完成高や社会貢献の評価点です。

この記事は、南相馬市財政課契約係の「令和7・8年度 建設工事等競争入札参加資格者格付け」のページ、令和7・8年度の申請の手引き(建設工事)、令和9・10年度の受付予定のページを原文で確認し、経審に関わる部分を整理します。令和9・10年度の受付は、2026年9月11日更新のページで予定として案内されている段階です。

総合点の組み立て

市は、建設工事の格付を総合点で行うと書いています。式は次のとおりです。

  • 総合点=客観点+主観点
  • 客観点は、経営事項審査による総合評定値(P点)。
  • 主観点は、工事完成高評価点+社会貢献項目評価点+入札参加資格制限の有無。

社会貢献項目評価点の対象は、次の8項目です。

社会貢献項目評価点の項目(令和7・8年度 格付けのページから)
項目
地域貢献活動、ボランティア活動の実績
市消防団への協力
「働く女性応援」または「仕事と生活の調和」の認証
障がい者の雇用
新卒者の雇用
更生保護協力雇用主の登録
ふくしま健康経営優良事業所の認定
防災協定の有無
P点が同じ会社でも、主観点の違いで総合点は変わります。市は申請様式に「主観的事項審査申請書」を用意しています。経審の点数だけでは、市の格付は決まりません。

各項目が何点になるかは、市の「主観的事項に係る評価項目について」に載っています。この記事では、その配点の本文を確認できていません。手元のP点から総合点を計算することはできないので、市の資料で配点を確かめてください。

P点と入札ランクの一般的な関係はP点と入札ランクの関係で説明しています。入札ランク目安ツールは目安であり、南相馬市の格付を決めるものではありません。

格付の対象と工種

格付する工種は、土木、建築、舗装、電気、暖冷房衛生(管)、水道、造園、塗装の各工事と、コンサルタント業務です。格付の対象は市内業者で、一部の工種は準市内業者を含みます。

業務委託(コンサルタント業務)の格付は、総合点ではなく内申基準で行います。見る項目は、市内に本店・支店・営業所等があるかどうかと、市との災害応急対策等の協定の有無です。

格付の結果は、「格付表」と「事業費別指名可能範囲表」で公表されています。範囲表は、設計価格の区分ごとに指名の対象になる等級(A、B、C、D)を示す目安です。市は、工事の内容や規模によって、この表によらない指名もあると書いています。この記事では、表の個別の金額と等級の組み合わせは確認できていません。

審査基準日と通知書の写し

令和7・8年度の手引き(建設工事)には、経審に関わる次の定めがあります。

令和7・8年度の申請の手引き(建設工事)から
項目内容
審査基準日2024年7月1日。直前の営業年度の内容を基本に審査する
資格の有効期間2025年4月1日から2027年3月31日まで
提出する書類経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書の写し
契約できる期間審査基準日から1年7か月に限られる

手引きは、工事の請負契約を結べるのが審査基準日から1年7か月間に限られるため、契約できる期間が途切れないように、毎年定期的に審査を受けて通知書の写しを提出するよう求めています。経審の有効期間の数え方は経審の有効期間と逆算、通知書の読み方は経審の結果通知書の見方で説明しています。

申請できない場合として、次の2つが書かれています。

  • 建設業の許可を受けていても、市の工事種別に対応する建設工事の種類について経営事項審査を受けていない工事種別は、希望できない。
  • 審査基準日の直前1年の営業年度に、完成工事高がない者は、申請書を提出できない。完成工事高は希望する工種ごとに必要。

通知書の写しは、提出書類の一覧に入っています。社会保険の加入状況申告書は、通知書で加入状況を確認できる場合は不要です。

令和9・10年度の電子申請(予定)

市は、令和9・10年度の入札参加資格審査申請の受付を予定しています。前回までとの大きな違いは、紙の申請から電子申請に変わることです。

令和9・10年度の受付予定(2026年9月11日更新のページから)
項目内容
申請方法インターネットの専用サイトに申請書と書類をアップロードする。紙での提出は不要
システムBID-ENTRY 入札参加資格審査申請システム(ミラ株式会社)
申請期間2026年11月初旬から11月下旬を予定
市内業者の利用料無料(本社または委任先が南相馬市内にある業者)
市外業者の利用料1申請あたり1,980円。クレジットカード、コンビニ、ペイジーのいずれか
変更申請システム利用料はかからない

市外業者の利用料は、申請期間内に支払いを済ませる必要があり、入金が確認されてから申請の受付になります。市役所の窓口では受け付けていません。申請要項と様式は、詳細が決まり次第、市のページに載る予定です。

申請の前に、審査基準日の時点で有効な経審の通知書があるかを確かめます。令和9・10年度の審査基準日と、通知書の条件は、確認した時点で公表されていません。

この記事で確認できなかった点

  • 主観点の各項目の配点。
  • 格付の等級(A〜D)ごとの総合点の境目。
  • 事業費別指名可能範囲表の、設計価格の区分と等級の個別の組み合わせ。
  • 令和9・10年度の審査基準日と有効期間、必要書類。

確認した一次資料

この記事は、南相馬市の公式ページと手引きを整理したものです。申請の可否や個別の判断は、市の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 総合点は、経審のP点(客観点)に、工事完成高・社会貢献などの主観点を足した数値。
  2. 格付の対象は市内業者で、一部の工種は準市内業者を含む。工種は土木・建築・舗装・電気・管・水道・造園・塗装。
  3. 令和7・8年度の審査基準日は2024年7月1日、資格の有効期間は2025年4月1日から2027年3月31日。
  4. 令和9・10年度は電子申請に変わる予定で、申請期間は2026年11月初旬から下旬の見込み。市外業者は1申請1,980円。

よくある質問

南相馬市の格付に、経審のどの点数を使いますか?
経営事項審査の総合評定値(P点)を客観点とし、工事完成高評価点・社会貢献項目評価点などの主観点を足した総合点で格付します。
南相馬市の主観点には、どんな項目がありますか?
工事完成高評価点、社会貢献項目評価点、入札参加資格制限の有無です。社会貢献には消防団への協力、障がい者や新卒者の雇用、防災協定の有無などが含まれます。
南相馬市の令和7・8年度の経審の審査基準日はいつですか?
2024年7月1日です。資格の有効期間は2025年4月1日から2027年3月31日までで、契約できるのは審査基準日から1年7か月に限られます。
南相馬市の令和9・10年度の申請は、どう行いますか?
紙から電子申請に変わる予定です。申請期間は2026年11月初旬から下旬を予定しており、市外業者のシステム利用料は1申請あたり1,980円です。
南相馬市の電子申請の利用料は、市内の業者もかかりますか?
かかりません。本社または委任先が南相馬市内にある市内業者は無料で、変更申請にもシステム利用料はかかりません。

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