受審後の実務

北九州市の工事の入札参加資格と経審の結果の使い方|市内・市外の区分と総合点・等級(令和7・8年度)

北九州市の工事の入札参加資格で、経審の総合評定値が総合点と等級にどう使われるか、市内企業・市外企業の定義、土木・建築などの等級の点数と標準請負金額、通知書の有効性条件、随時受付の日程を、市の申請要領と格付基準表から整理します。

北九州市 令和7・8年度 建設工事等の入札参加資格(随時受付)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

北九州市の等級は、経審の総合評定値(客観点)に、市発注工事の工事成績や市内営業所などの主観点を加えた総合点で決まります。建設工事の地区区分は「市内企業」と「市外企業」の2つで、確認できた資料に「準市内」はありません。

この記事は、北九州市の入札参加資格の申請要領(随時受付版)、令和7・8年度の格付基準表、主観点の配点表を原文で確認し、経審に関わる部分を整理します。確認できなかった点は、最後の節にまとめています。

市内企業と市外企業の区分

申請要領の「登録後について」の章は、有資格業者を2つに分けています。

地区区分(申請要領 第5章から)
区分定義
市内企業(第1順位)法人登記簿上の本店が市内にある有資格業者、または建設業法上の主たる営業所が市内にある有資格業者
市外企業(第2順位)上記以外の有資格業者。市内に受任地(権限の一括委任先)がある場合を含む
市内企業になるのは、登記簿上の本店か、建設業法上の主たる営業所のどちらかが市内にある業者です。市内に受任地があるだけの業者は、市外企業です。

市は、競争性が確保できる場合は市内企業を指名するとしています。申請要領2冊と案内ページを検索しましたが、建設工事の資料に「準市内」の語は出てきませんでした。

経審の通知書の有効性条件

申請要領の提出書類の項は、経営規模等評価結果通知書について、次の条件を定めています。

通知書の条件(申請要領 第6章 提出書類から)
項目内容
有効性郵送日に有効な、審査基準日から1年7か月以内の最新のもの
社会保険雇用保険・健康保険・厚生年金保険のいずれかが「有」か「除外」であること。「無」の場合は加入確認書類を別に出す。加入義務があるのに未加入だと登録できない
許可区分などの変更経審の後に許可区分や主たる営業所が変わったときは、変更後の許可証明書や変更届の写しを併せて出す

審査基準日、資本金、年間平均完成工事高などは、最新の通知書の数値を入力します。通知書の読み方は経審の結果通知書の見方、有効期間の数え方は経審の有効期間と逆算で説明しています。

総合点の組み立て

申請要領は、格付を次の要素で決めると書いています。

  • 客観点:経審の建設工事ごとの総合評定値(P点)
  • 主観点:市発注工事の工事成績、指名停止、市内営業所、市内居住の従業員数、社会貢献など
  • そのほか、建設業の許可区分と年平均完成工事高が要件になる等級がある

確認できた主観点の配点は、次のとおりです。

  • 市発注工事の工事成績:平均点に応じて0〜50点(65点未満は0点、85点以上は50点)
  • 指名停止:1か月以下で−15点
  • 市内営業所の所在:定時受付のみ30点(随時受付で名簿に載った場合は加点されない)
  • 市内居住の従業員:10人で10点、10人を超えると1人につき1点で上限30点

総合点と等級は、有効期間中は変わりません。有効期間中に他の等級の要件を満たしても、変更されないと書かれています。客観点と主観点を足す式の詳細は、確認できた資料にありません。P点と入札ランクの一般的な関係はP点と入札ランクの関係で説明しています。入札ランク目安ツールは目安であり、北九州市の等級を決めるものではありません。

等級の点数と標準請負金額

令和7・8年度の格付基準表(令和7年6月1日改定後)は、土木、港湾、建築、電気、管、舗装、造園、水道施設の8工種を格付けします。土木と建築は次のとおりです。

等級の総合点と標準請負金額(格付基準表から。土木・建築)
工種等級総合点標準請負金額
土木A880点以上(特定許可が要件)6,000万円以上
B760〜879点1,200万円以上7,000万円未満
C640〜759点2,900万円未満
D639点以下1,200万円未満
建築A890点以上(特定許可が要件)7,000万円以上
B740〜889点1,800万円以上9,500万円未満
C650〜739点5,500万円未満
D649点以下1,800万円未満

電気のAは830点以上、管のAは810点以上です。電気と管は、Bが700〜829点と690〜809点、Cがそれ以下です。電気と管のAの標準請負金額は1,400万円以上です。

基準表には「年平均完成工事高」の欄もありますが、PDFの文字からは等級との対応を確定できなかったため、載せていません。案内ページによると、この要件は土木・建築のAとB、港湾・電気・管・舗装・造園のAに適用され、額は標準請負金額の下限の2倍以上です。

施工実績の扱い

年平均完成工事高は、経審の通知書の数値を工種ごとに入力します。あわせて「北九州市発注分内数」として、市から元請で受注した同じ工種の契約金額(消費税抜き)を入力します。共同企業体の場合は、出資比率で按分します。

主観点の工事成績の対象は、平成31年1月1日から令和6年12月31日までに竣工し、成績評定を行った、契約金額500万円以上の市発注工事です。北九州市発注分の内数が等級にどう効くかは、確認できた資料にありません。

随時受付の日程と名簿の期間

現行の名簿は令和7・8年度で、有効期間は2027年5月31日までです。定時受付は2025年2月5日に終了しました。いま受け付けているのは、随時受付です。

随時受付の定め(申請要領 随時受付版から)
項目内容
受付期間2025年5月1日から2027年3月31日まで(入力は9時から17時)
有効期間受付月の翌々月の1日から2027年5月31日まで
書類の提出電子申請の後10日以内に送る。最終期限は入力月の翌月10日(必着)
申請できる工種最大3工種
主観点の基準日電子申請した月の1日。市内居住の従業員数は直近の1月1日

次回の令和9・10年度では、年平均完成工事高の要件を引き上げる予定だと、市の案内にあります。新しい基準額と日程は、市の案内で確かめます。

この記事で確認できなかった点

  • 客観点と主観点を足して総合点を出す式の詳細。
  • 等級ごとの年平均完成工事高の額の対応。
  • 北九州市発注分の内数の扱い。
  • 物品等の契約にある区分(建設工事の資料を対象にしたため、読んでいない)。
  • 令和9・10年度の受付日程と新しい基準額。

確認した一次資料

この記事は、北九州市の申請要領と格付基準表を整理したものです。申請の可否や個別の判断は、市の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 地区区分は市内企業と市外企業の2つ。本店の登記か建設業法上の主たる営業所が市内なら市内企業。
  2. 総合点は、経審のP点(客観点)に、工事成績や市内営業所などの主観点を加える。
  3. 土木のAは880点以上で特定許可が要件。建築のAは890点以上。
  4. 通知書は審査基準日から1年7か月以内の最新のもの。随時受付の名簿は2027年5月31日まで。

よくある質問

北九州市の入札参加資格に、準市内という区分はありますか?
確認できた建設工事の申請要領と案内ページには、準市内の語がありません。区分は市内企業と市外企業の2つで、市内に受任地があるだけの業者は市外企業です。
北九州市の市内企業は、どういう業者ですか?
法人登記簿上の本店が市内にある有資格業者、または建設業法上の主たる営業所が市内にある有資格業者です。
北九州市の土木のA等級は、何点からですか?
令和7・8年度の格付基準表では、土木のAは総合点880点以上で、特定許可が要件です。標準請負金額は6,000万円以上です。
北九州市に提出する経審の通知書は、いつのものが必要ですか?
郵送日に有効な、審査基準日から1年7か月以内の最新の経営規模等評価結果通知書です。
北九州市の令和7・8年度の名簿は、いつまで有効ですか?
2027年5月31日までです。随時受付で登録された場合は、受付月の翌々月の1日から2027年5月31日までです。

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