受審後の実務

神奈川県の建設工事の入札参加資格と経審の結果の使い方|総合点数・等級の点数・受付時期(令和9・10年度)

神奈川県の建設工事の入札参加資格で、経審の総合評定値が総合点数と等級にどう使われるか、等級ごとの点数の区切り、令和9・10年度の定期申請の受付時期、経審の結果通知書の有効性の条件を、県の要領と申請の手引きから整理します。

神奈川県 工事の競争入札参加資格(令和9・10年度)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

神奈川県は、経審の総合評定値(客観点)に県独自の主観点を足した「総合点数」で、業種ごとに等級を決めます。令和9・10年度の定期申請は、2026年10月1日から11月30日までの受付中です。等級は2027年2月中旬ごろに、その時点で入札システムに登録されている最新の経審の結果で決まります。

この記事は、県の「工事の請負に係る競争入札参加資格者の等級区分に関する要領」と、かながわ電子入札共同システムの申請の手引きを原文で確認し、経審に関わる部分を整理します。県内業者と県外業者で点数を分ける区分など、確認できなかった点は最後の節にまとめています。

総合点数の組み立てと主観点

要領は、客観点数を「経営事項審査の評価結果として算出された点数」、総合点数を「客観点数に主観点数を加算した点数」と定めています。手引きにも、経審の各項目と県独自の項目を総合的に勘案して等級を決める、と書かれています。

  • 総合点数=経審の総合評定値(客観点)+主観点
  • 等級は、土木・建築・舗装・水道施設がA〜Dの4等級、電気・管・造園がA〜Cの3等級
  • 等級に応じて、受注できる金額が異なる
主観点の配点の上限と下限(等級区分に関する要領の別表1から)
項目点数
工事成績評価75点〜マイナス40点
優良工事等表彰歴10点が限度
県への貢献度(県との災害協定など)10点が限度
建設機械の保有状況5点が限度
優秀な技能者5点が限度
社会的責任13点〜0点
工事成績の評価対象は、令和3年度から令和7年度に完成した、1件500万円以上(消費税込み)の神奈川県発注工事です。同じ業種に複数あるときは平均点を使います。手引きでは、申請の有無に関わらず県が点数を付ける項目と説明されています。

P点と入札ランクの一般的な関係はP点と入札ランクの関係で説明しています。入札ランク目安ツールは目安であり、神奈川県の等級を決めるものではありません。

等級ごとの点数の区切り

令和9・10年度から適用される等級別基準点数です。県の案内ページと要領の別表2で、数値は一致していました。表の点数は、総合点数(総合評定値+主観点)に当てはめる区切りです。

等級別基準点数(等級区分に関する要領の別表2から)
業種ABCD
土木930点以上750点以上930点未満620点以上750点未満620点未満
建築940点以上820点以上940点未満650点以上820点未満650点未満
電気860点以上710点以上860点未満710点未満等級なし
管820点以上700点以上820点未満700点未満等級なし
舗装930点以上710点以上930点未満630点以上710点未満630点未満
水道施設890点以上760点以上890点未満600点以上760点未満600点未満
造園790点以上620点以上790点未満620点未満等級なし

令和7・8年度の基準点数は、県の案内ページに別表で載っています。要領の附則は、等級の決定に関する条文を、有効期間が2027年4月1日以降の資格に適用すると定めています。令和9・10年度の等級を見るときは、令和7・8年度の表と取り違えないでください。

受付時期と有効期間

令和9・10年度の定期申請(定期申請のページと手引きから)
項目内容
受付期間2026年10月1日(木)から11月30日(月)までの平日と土曜日
受付時間平日は8時30分から22時、土曜日は8時30分から17時
紙で出す書類12月1日(火)の消印まで有効
資格の期間2027年4月1日から2029年3月31日まで
等級の認定2027年2月中旬ごろ。それまでに入札システムに登録された最新の審査結果で行う

令和7・8年度の資格は、2027年3月31日で失効します。認定番号ごとに送信日の目安も案内されているため、申請の前に定期申請のページで自分の番号の日程を確かめてください。

経審の結果通知書の有効性の条件

手引きの資格要件には、次の3つが書かれています。

  1. 申請する種目に対応する業種の建設業許可を受けていること
  2. 申請日(申請書データの送信日)の時点で、その許可が有効であること
  3. 申請日から1年7か月以内の日を審査基準日とする、経審の総合評定値の結果を持っていること

審査基準日は、経審を申請する日の直前の営業年度の終了日です。県は、申請書に書かれた建設業許可番号で結果を取得します。許可番号を誤って入力しないよう、手引きは注意を促しています。

等級を決める評点には、原則として、審査基準日が2025年5月1日から2026年12月1日までの最新の結果が使われます。通知から入札システムへの反映に、最長で14日ほどかかることがあります。2027年1月中旬ごろまでに通知を受け取れるよう、手引きは早めの経審の申請を求めています。

2026年7月1日以降の経審の申請分から、審査項目が変更されています。改正前の基準で評価された通知を受けた場合は、建設業法施行規則第20条第2項による再審査の申立てができ、申立期間は2026年7月1日から10月28日です。経審の有効期間の数え方は経審の有効期間と逆算で説明しています。

認定後の等級の扱い

  • 認定後の再格付けは、原則として行いません(要領第8条)。経審の総合評定値が変わっても、認定期間中は当初の等級のままです。
  • 等級を下げる変更は、等級変更申出書で申し出ます。受付は2027年3月1日から3月12日の必着です。
  • 等級を変更したあとの総合点数は、主観点を0点として扱います(要領第6条第3項)。

等級の認定は、2027年2月中旬ごろまでに入札システムへ登録された最新の結果で行われます。認定のあとに受けた経審の結果は、認定期間中の等級には反映されません。

この記事で確認できなかった点

  • 県内業者と県外業者(準県内)で、等級や点数を分ける区分。手引きにあるのは、県内本社と県外本店の県内の受任地という整理で、等級や点数の差は確認できませんでした。
  • 等級ごとの発注金額の基準。手引きが説明するとしている表を、取得した範囲では確認できませんでした。
  • 経審の技術職員数の入力条件。確認できたのは、細目(特殊工事)の登録に過去1回以上の施工実績が要ることまでです。
  • 令和7・8年度の手引き。取得できませんでした。

神奈川県内に本社がある場合、県の工事では受任者を設定できないと手引きに書かれています。支店を受任地にする場合は、その支店が営業できる業種かどうかを、手引きで確かめてください。

確認した一次資料

この記事は、神奈川県の要領と手引きを整理したものです。申請の可否や個別の判断は、県の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 総合点数は、経審の総合評定値に県の主観点を足した点数で、業種ごとの等級を決める。
  2. 令和9・10年度の定期申請は2026年10月1日から11月30日まで。等級は2027年2月中旬ごろに決まる。
  3. 経審の結果は、申請日から1年7か月以内の審査基準日のものが必要。等級には最新の結果が使われる。
  4. 認定後は等級が変わらない。県内業者の区分と発注金額の基準は、今回の資料では確認できていない。

よくある質問

神奈川県の等級は、何で決まりますか?
経審の総合評定値(客観点)に県独自の主観点を足した総合点数で、業種ごとに決まります。
神奈川県の土木のAは、何点からですか?
令和9・10年度から適用される基準では、土木のAは総合点数930点以上、Bは750点以上930点未満です。
神奈川県の令和9・10年度の定期申請は、いつまでですか?
2026年10月1日から11月30日までの平日と土曜日です。紙で出す書類は12月1日の消印まで有効です。
神奈川県の申請で、経審の結果はいつ時点のものが必要ですか?
申請日から1年7か月以内の日を審査基準日とする総合評定値の結果が必要です。等級には、審査基準日が2025年5月1日から2026年12月1日までの最新の結果が使われます。
神奈川県の等級は、認定後に変わりますか?
原則として変わりません。経審の結果が変わっても、認定期間中は当初の等級のままです。

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