受審後の実務

福岡県の建設工事の入札参加資格と経審の結果の使い方|総合数値・地域貢献活動評価・等級の点数(令和9年度名簿)

福岡県の建設工事の入札参加資格で、経審の結果が総合数値と等級にどう使われるか、工事成績・地域貢献活動評価・指名停止の主観的事項、土木・建築・舗装・電気・管・専門工事の等級の点数、令和9年度名簿の受付期間と審査基準日の条件を、県の公式資料から整理します。

福岡県 県内本店建設業者の令和9年度名簿
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

福岡県は、経審の審査基準で算出した客観的事項の数値に、県工事の工事成績や地域貢献活動などの主観的事項の数値を加減した「総合数値」で、等級を決めます。経審を受けていない業者は、入札参加資格を得られません。令和9年度名簿の定期受付は、2027年1月29日まで(添付書類も必着)です。

この記事は、県の「令和9年度建設工事競争入札参加資格審査申請(県内本店建設業者)」のページ、告示、格付及び選定要綱を原文で確認し、経審に関わる部分を整理します。県外本店の業者は別の案内ページがあり、この記事では扱いません。

総合数値の組み立て

要綱の第3条は、総合的な判定を次のように定めています。

  • 総合数値=客観的事項の審査の数値+主観的事項の評定の数値(加減)
  • 客観的事項の審査基準は、建設業法第27条の23第3項の規定により国土交通大臣が定めた審査の基準(経審)による
  • 経審を受けていない者は、告示で入札参加資格を認められない者に挙げられている
  • 等級は、総合数値を要綱の別表3の「資格審査による総合数値」に当てはめて決める
県は、経審の結果に主観的事項を足し引きした数値で等級を決めます。経審のP点がそのまま等級になるわけではありません。このため、同じP点でも、県工事の成績や地域貢献活動の加点で等級が変わる場合があります。

P点と入札ランクの一般的な関係はP点と入札ランクの関係で説明しています。入札ランク目安ツールは目安であり、福岡県の格付を決めるものではありません。

主観的事項(工事成績・地域貢献・指名停止)

主観的事項の評定(格付及び選定要綱の第2条から)
項目内容
技術評価項目評定対象期間(資格を得ようとする年度の前年度の1月31日以前の2年間)に完成届が出た県工事の工事成績評定の平均点を、別表1で換算した数値。別表1は、施工実績の合計の平均年額の区分と成績の平均点で、減点から加点まで変わる
地域貢献活動評価項目別表2の各項目の数値の合計。合計が100を超えるときは100とする
その他評価項目指名停止の期間の満了日が前々年度の2月1日から前年度の1月31日までにある場合、指名停止の月数にマイナス5を掛けた数値(1か月に満たない期間は切り捨て)
  • 地域貢献活動の評価は、県の案内ページによると、建設工事関係では1項目につき5点(上限100点)です。申請のときに評価申請書を出して加点を受けます。
  • 要綱の別表2には、SDGs登録、パートナーシップ構築宣言の登録、ワンヘルス宣言事業者登録などの項目が、それぞれ5点で載っています。
  • 地域貢献活動の確認方法と認定方法は、令和7年4月から大きく変わっています。事前確認が必要な項目があるため、項目ごとの手続きは県のページで確認してください。

等級の点数(格付及び選定要綱の別表3)

別表3の「業者等級別格付及び発注基準表」は次のとおりです。令和7年3月13日の最終改正で、令和8年5月1日以降に発効する入札参加資格から適用されています。令和9年度名簿に同じ表が使われるかは、申請前に県の最新の要綱で確認してください。

資格審査による総合数値と請負工事標準額(別表3)
工事の種類等級と総合数値(請負工事標準額)
土木一式工事A:940点以上(5,000万円以上)/B:720点以上940点未満(2,000万円以上5,000万円未満)/C:550点以上720点未満(500万円以上2,000万円未満)/D:550点未満(500万円未満)
建築一式工事Aa:820点以上(1億5,000万円以上)/A:700点以上820点未満(9,000万円以上1億5,000万円未満)/B:610点以上700点未満(4,500万円以上9,000万円未満)/C:520点以上610点未満(1,200万円以上4,500万円未満)/D:520点未満(1,200万円未満)
舗装工事A:870点以上(2,000万円以上)/B:660点以上870点未満(500万円以上2,000万円未満)/C:660点未満(500万円未満)
電気工事A:710点以上(3,000万円以上)/B:610点以上710点未満(1,000万円以上3,000万円未満)/C:520点以上610点未満(400万円以上1,000万円未満)/D:520点未満(400万円未満)
管工事A:710点以上(3,000万円以上)/B:600点以上710点未満(1,000万円以上3,000万円未満)/C:500点以上600点未満(400万円以上1,000万円未満)/D:500点未満(400万円未満)
専門工事A:670点以上(1,200万円以上)/B:580点以上670点未満(600万円以上1,200万円未満)/C:500点以上580点未満(200万円以上600万円未満)/D:500点未満(200万円未満)
  • 業者の選定は、発注する工事の請負工事標準額に対応する等級の有資格者の中から行います(要綱第7条)。
  • 工事の等級に対応する業者が少ないときなどは、直近の上位または下位の等級の業者を選ぶことがあります。その場合の業者数は、選定業者総数のおおむね半数以下です。
  • 選定のときは、不誠実な行為の有無、経営状況、工事成績、地理的条件、手持ち工事の状況、技術的適性、安全管理の状況、労働福祉の状況が考慮されます。

令和9年度名簿の受付と審査基準日

令和9年度建設工事競争入札参加資格者名簿(県内本店建設業者)
項目内容
名簿の有効期間2027年5月1日から2028年4月30日まで
受付期間2026年6月15日から2027年1月29日まで。添付書類の到着も含めて必着で、消印有効ではない
対象者経審の審査基準日が2025年10月1日から2026年9月30日までの結果通知書を持つ県内本店建設業者
県内本店建設業者福岡県知事許可業者、または主たる営業所が福岡県内にある国土交通大臣許可業者
申請方法ふくおか電子申請サービスによるオンライン申請。添付書類の提出も原則オンライン
審査基準日が2025年10月1日から2026年9月30日の経審が、申請の条件です。決算日がこの範囲に入る経審の結果通知書を、経審の受審後に用意してから申請します。経審の有効期間の数え方は経審の有効期間と逆算で説明しています。

問い合わせ先は、申請書や添付書類の内容については県の建築指導課建設業係、告示や要綱については財産活用課調整係と、県のページに分けて書かれています。

この記事で確認できなかった点

  • 令和9年度名簿に使う等級の点数の最新版。要綱は令和8年5月1日以降に発効する資格から適用する改正を載せており、令和9年度名簿の点数が同じかは別に確認が必要です。
  • 技術評価項目の別表1と、地域貢献活動の各項目の要件の全体。この記事では考え方だけを載せています。
  • 県外本店の建設業者の受付期間と条件。
  • 入札ごとの参加条件。入札公告で確認してください。

確認した一次資料

この記事は、福岡県の公開資料を整理したものです。申請の可否や個別の判断は、県の最新の案内と審査結果が優先されます。福岡市の入札参加資格は福岡市の入札参加資格と経審、北九州市は北九州市の入札参加資格と経審で説明しています。

まとめ

  1. 福岡県の総合数値は、経審の審査基準による客観的事項の数値に、工事成績・地域貢献活動・指名停止の主観的事項を加減したもの。
  2. 土木一式のAは940点以上、建築一式のAaは820点以上など、等級の点数は工事の種類ごとに別表3で決まる(令和8年5月1日以降発効の資格から適用された表)。
  3. 令和9年度名簿の受付は2027年1月29日まで(添付書類も必着)。審査基準日が2025年10月1日から2026年9月30日の経審が必要。
  4. 地域貢献活動は建設工事関係で1項目5点、上限100点。事前確認が必要な項目があるため、早めに県のページで手続きを確認する。

よくある質問

福岡県の総合数値は、どう計算しますか?
経審の審査基準による客観的事項の数値に、工事成績・地域貢献活動・指名停止などの主観的事項の数値を加減した数値です。
福岡県の地域貢献活動の加点は、何点ですか?
建設工事関係では1項目につき5点で、上限は100点です。申請のときに評価申請書を出します。
福岡県の土木一式のAは、何点からですか?
格付及び選定要綱の別表3では、総合数値940点以上がAです。令和8年5月1日以降に発効する資格から適用された表です。
福岡県の令和9年度名簿は、いつまで申請できますか?
2027年1月29日までです。添付書類の到着も含めて必着で、消印有効ではありません。
福岡県の申請には、どの時期の経審が必要ですか?
審査基準日が2025年10月1日から2026年9月30日までの結果通知書が必要です。

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