国交省直轄工事の工事成績評定|対象(500万円超)・評定者・通知後14日の説明請求
地方整備局が発注する直轄工事の工事成績評定について、対象、評定の内容、評定者、通知から説明請求・再説明請求までの流れを、国土交通省の「請負工事成績評定要領」の原文から整理します。
国土交通省の公表資料工事成績評定は、発注者が完成した工事の施工状況や出来を点数にして、請負業者に通知する仕組みです。入札では、過去の工事成績が評価に使われることがあります。この記事は、国土交通省の地方整備局が使う「請負工事成績評定要領」(平成22年4月1日から適用と記載のある版)の条文を整理したものです。経営事項審査(経審)の点数とは別の制度で、個別の工事の評定点を示すものでも、評定への異議申立てを代行・支援するものでもありません。
評定の対象と目的
要領は、評定の目的を、厳正かつ的確な評定の実施を図り、「請負業者の適正な選定及び指導育成に資すること」としています。
ただし書きで、電気、ガス、水道又は電話の引込工事等で局長が必要がないと認めたものは、評定を省略できるとされています。
評定の内容と評定者・時期
要領第3は、評定の内容を次の2つに分けています。
| 評定の内容 | 何を評価するか | 評定者 | 評定の時期 |
|---|---|---|---|
| 工事成績 | 工事の施工状況、目的物の品質等 | 技術検査官・技術評価官 | 技術検査官は技術検査を実施したとき、技術評価官は工事が完成したとき |
| 工事の技術的難易度 | 構造物条件、技術特性等、工事内容の難しさ | 技術評価官 | 工事が完成したとき |
評定は、工事ごと、評定者ごとに独立して行い、結果は別に定める工事成績評定表と技術的難易度評価表に記録します(第5)。評定表は、評定者から、契約した局長または事務所長へ遅滞なく提出されます(第7)。
通知と評定の修正
局長または事務所長は、評定表の提出を受けたとき、遅滞なく、請負者に評定の結果を通知します(第8)。通知までの日数は、要領に具体的には書かれていません。
通知した後に評定を修正する必要があると認められる場合、局長または事務所長は修正しなければならず、修正したときは遅滞なく結果を請負者に通知します(第9)。
説明請求と再説明請求(各14日以内)
評定の結果の通知を受けた請負者には、評定の内容について説明を求める手続きがあります。
| 段階 | 期限 | 相手 | 回答 |
|---|---|---|---|
| 説明請求 | 通知を受けた日から起算して14日(休日を含む)以内に書面で | 通知を行った局長または事務所長 | 書面で回答 |
| 再説明請求 | 説明の回答を受けた日から起算して14日(休日を含む)以内に書面で | 局長 | 地方整備局の工事成績評定審査委員会の審議を経て、書面で回答 |
地方整備局の「通知実施要領」には、説明の申立てへの回答に関する取り扱いもあります。局長(分任官の契約した工事は事務所長)は、説明の申立者に回答したとき、提出された書面と回答した書面を、閲覧による方法で速やかに公表するとされています。回答の前に工事成績評定評価委員会へ意見を求めることができるとも、同じ実施要領に書かれています。
この記事で確認できていないこと
この記事は、平成22年4月1日から適用と書かれた要領の別紙と、通知実施要領を読んで書いています。次の点は確認できていないため、書いていません。
- 現在運用されている最新の要領・採点表の版。評定の項目と点数の付け方は、版や整備局の運用表で変わる可能性があります。
- 評定点が総合評価落札方式や次回の入札でどう使われるか。総合評価落札方式のガイドでは、2023年3月版のガイドラインを整理しています。
- 地方公共団体が発注する工事の成績評定。この記事は国の地方整備局の要領だけを扱います。
実際の評定の通知を受けたときは、通知書に書かれた期限と手続きを、発注した整備局・事務所の案内で確認してください。
この記事は制度の仕組みの整理で、個別の評定の当否や、説明請求の書き方を助言するものではありません。
確認した一次資料
- 国土交通省 請負工事成績評定要領(別紙)対象(500万円超)、評定の内容、評定者・時期、通知、修正、説明請求・再説明請求の14日
- 国土交通省 地方整備局工事成績評定通知実施要領説明の申立てへの回答、評価委員会への意見聴取、書面の閲覧による公表
確認日は2026年10月7日です。要領の改定は、国土交通省のページで確認してください。
まとめ
- 国交省の工事成績評定は、原則として1件の請負金額が500万円を超える請負工事が対象になる。
- 評定は「工事成績」と「工事の技術的難易度」の2つで、評定者は技術検査官・技術評価官。
- 結果は遅滞なく通知され、通知から14日以内(休日を含む)に書面で説明を求められる。
- 説明の回答から14日以内(休日を含む)に、局長へ再説明を求められる。回答は評定審査委員会の審議を経る。
- 最新の採点表の版と、入札での使われ方は、この記事では確認できていない。
低価格の入札への対応は低入札価格調査基準、自治体の最低制限価格、名簿の見方は有資格業者名簿の見方で確認できます。
評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。
よくある質問
- 工事成績評定はどの工事が対象ですか?
- 国交省の請負工事成績評定要領は、原則として1件の請負金額が500万円を超える請負工事を対象としています。電気、ガス、水道又は電話の引込工事等で局長が必要がないと認めたものは、評定を省略できるとされています。
- 評定は何について行われますか?
- 要領第3は、工事の施工状況や目的物の品質等を評価する「工事成績」と、構造物条件・技術特性など工事内容の難しさを評価する「工事の技術的難易度」の2つを定めています。
- 誰が評定しますか?
- 工事成績は技術検査官と技術評価官、工事の技術的難易度は技術評価官が評定します。技術検査官は技術検査を実施したとき、技術評価官は工事が完成したときに評定を行います。
- 評定の結果はいつ通知されますか?
- 局長または事務所長が、評定者から評定表の提出を受けたとき、遅滞なく請負者に通知すると要領第8に書かれています。具体的な日数の定めは確認できていません。
- 評定の内容に疑問があるときはどうなりますか?
- 通知を受けた日から起算して14日(休日を含む)以内に、書面で、通知を行った局長または事務所長に説明を求められます。回答は書面で行われます。
- 説明の回答に納得できない場合は?
- 回答を受けた日から起算して14日(休日を含む)以内に、書面で局長に再説明を求められます。局長は、地方整備局の工事成績評定審査委員会の審議を経て、書面で回答します。
公開日: 2026-10-07
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