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有資格業者名簿の見方|「総合点数」「経営事項評価点数」「技術評価点数」の3列と等級区分・順位

国土交通省地方整備局が公表する「有資格業者名簿」の列を、公式手引きと関東地方整備局の名簿PDFで見ていきます。

国土交通省の公式手引き+関東地方整備局の公表名簿
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

経審を受けて入札参加資格が認定されると、自社の名前は国土交通省地方整備局等が公表する「有資格業者名簿」に載ります。ただ、名簿を実際に開いても「総合」「経営事項評価」「技術評価」など見慣れない列が並び、どの数字がP点に対応するのか分かりにくいという声があります。

名簿の列の意味と、等級区分・順位の決まり方をまとめます。

認定の通知や名簿がいつ公表されるかという審査の流れ自体は一元受付の審査・認定の流れと有資格者名簿の公表で解説しています。等級区分がある工事種別の一覧は希望工種区分22種と建設業許可の対応表を参照してください。

名簿に公表される項目

有資格業者名簿の公表は、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成12年法律第127号、通称・入契法)にもとづき、平成13年4月1日から行われています。国土交通省地方整備局等の公式手引きは、公表内容を次のとおり定めています。

  • 等級区分及び順位(等級区分のない工事種別にあっては、順位のみ)
  • 法人番号
  • 商号又は名称
  • 役職及び代表者氏名
  • 本店所在地、電話番号、FAX番号
  • 総合点数
  • 経営事項評価点数(港湾空港関係については客観点数)
  • 技術評価点数(港湾空港関係については特別点数)
  • 資本金、総職員数等

出典: 国交省地方整備局等「建設工事 競争参加資格審査申請書作成の手引き-令和7・8年度版-」1.有資格業者名簿への登録及び公表。

3つの点数の列|総合=経営事項評価+技術評価

名簿に載る点数の列は3つあり、関係は次のとおりです。

総合点数 = 経営事項評価点数 + 技術評価点数
経営事項評価点数は客観的事項(経営事項審査の結果等)にもとづく点数、技術評価点数は工事成績等にもとづく主観的事項の審査による点数です。業者の順位付けは、この総合点数の多寡によって行われます。

「客観的事項の審査」から出るのが経営事項評価点数、「主観的事項の審査」から出るのが技術評価点数で、名簿の列名自体は「経営事項評価」「技術評価」と表示されます(港湾空港関係を除く)。

実際の名簿PDFで列を確認する

関東地方整備局が公開している「有資格業者名簿(工事)」PDFでは、工事種別・等級区分ごとにページが分かれ、各業者の行に次の列が実際に印字されています。

関東地方整備局「有資格業者名簿(工事)」の列構成(一般土木工事・等級区分Aの例)
列内容
順位等級区分内での総合点数による順位
商号又は名称/代表者名会社名と役職・代表者氏名
本店所在地/電話番号・FAX番号本店の住所と連絡先
総合総合点数
経営事項評価経営事項評価点数
技術評価技術評価点数
資本金/自己資本額/総職員数等資本金、自己資本額、常勤職員数、技術職員数等
許可業種/希望工事内容建設業許可の有無(大臣・知事、特定・一般)と希望する工事内容の区分

出典: 関東地方整備局「有資格業者名簿(工事)」(令和7・8年度、PDF)のヘッダー行を確認。ページ冒頭に「工事種別」「等級区分」が明記され、以降の行に業者ごとの点数・所在地等が並びます。

等級区分(A〜D)と順位の決まり方

「等級区分のない工事種別」と東京都の「無格付」は同じ意味ではありません。東京都では、格付審査に用いる最高完成工事(業務)経歴がない業種は等級・順位が与えられず「無格付」となり、参加できる案件は1件の予定価格が500万円未満の工事の請負などに限られます。この扱いは東京都の制度によるもので、国土交通省地方整備局等の名簿を読む際にそのまま当てはめるものではありません。

東京都における定義は令和7・8年度東京都建設工事等競争入札参加資格審査申請の手引(随時申請用)の「無格付」の説明に記載されています。現在の参加可能額・申請条件は、申請年度の東京都電子調達システムの案内が優先します。

東京都の順位格付審査に用いる最高完成工事(業務)経歴の申請ルールは次のとおりです。業種ごとに、都発注・他官公庁発注・民間発注のうち請負金額(税込)が最大の経歴をそれぞれ1つずつ申請でき、格付審査にはこのうち最大金額の経歴が採用されます(次点以下は希望申請受付時等に参照)。民間発注の経歴は2分の1の額として計算され(官公庁発注工事の下請工事も「民間」扱い)、記入見本では過去6年間分の経歴欄が原則です。04:水道施設工事のみ、都発注工事について築造・本管・小管をそれぞれ1つずつ申請でき、建設共同企業体(JV)での工事経歴も構成順位を問わず申請できます。

出典: 東京都財務局等「令和7・8年度東京都建設工事等競争入札参加資格審査申請の手引(随時申請用)」(令和8年3月30日第1版)の「順位格付審査に用いる最高完成工事(業務)経歴」の項目説明。経歴欄の対象期間(過去6年間)は同手引きの記入見本の記載による(確認日: 2026-10-11。令和5・6年度版と同じ内容)。

東京都の等級区分に対応する「発注標準金額」(別表7)は次のとおりです。舗装工事・土木工事(橋りょう・河川・水道施設・下水道施設・一般土木)・建築工事はA〜Eの5等級、設備工事(電気・給排水衛生・空調)はA〜Dの4等級で区分されます。

東京都の発注標準金額に対応する等級(別表7)
工事区分A等級B等級C等級D等級E等級
舗装工事(道路舗装工事)2億円以上8,000万円以上2億円未満3,000万円以上8,000万円未満700万円以上3,000万円未満700万円未満
土木工事(橋りょう・河川・水道施設・下水道施設・一般土木)3億5,000万円以上1億6,000万円以上3億5,000万円未満4,000万円以上1億6,000万円未満1,000万円以上4,000万円未満1,000万円未満
建築工事4億4,000万円以上2億2,000万円以上4億4,000万円未満6,000万円以上2億2,000万円未満1,600万円以上6,000万円未満1,600万円未満
設備工事(電気・給排水衛生・空調)5,500万円以上1,800万円以上5,500万円未満600万円以上1,800万円未満600万円未満-

出典: 東京都財務局等「令和7・8年度東京都建設工事等競争入札参加資格審査申請の手引(随時申請用)」(令和8年3月30日第1版)別表7。金額はいずれも税込みです。

道路舗装工事の8,000万円以上2億円未満の案件は、A等級・B等級の双方が対象となり、A等級の有資格者はこの案件ではB等級として取り扱われます。令和5・6年度版の別表7と金額・区分は同一で、令和7・8年度も現行基準です。この基準は東京都の例であり、他の発注機関では等級区分・金額帯が異なります。

令和7・8年度の東京都の資格審査で入力が必要になった「東京都社会的責任調達指針」のチェックリストは、東京都社会的責任調達指針のチェックリストで整理しています。

公式手引きは、格付け(ランク付け)の手順を次のように説明しています。まず総合点数の多寡で業者間の順位付けが行われ、そのうえで一般土木・建築等の6工事種別については最大4つ(A・B・C・D)の等級区分が設定されます。等級区分を設定している工事種別・等級数は地方整備局によって異なる場合があります。

注意:等級区分を設けている工事種別のうち、一般土木工事・アスファルト舗装工事・造園工事では、技術評価点数が0点の場合は最下位等級に格付けされます。総合点数だけでなく技術評価点数の有無も等級に影響します。

関東地方整備局の具体的な等級区分別総合点数の早見表は経審のP点と入札参加資格ランクの関係で解説しています。自社のP点は経審P点シミュレーターで試算できます。等級区分(A〜D)の目安は入札参加資格ランク・等級区分の目安計算で確認できます。

港湾空港関係だけ用語が変わる

港湾空港関係の資格審査は「契約業者取扱要領」等の別の要領にもとづいて行われ、名簿の項目構成は同じでも用語が変わります。経営事項評価点数にあたるものは客観点数、技術評価点数にあたるものは特別点数と呼ばれ、客観点数と特別点数を合算した総合点数にもとづいて格付け・順位付けが行われます。

港湾空港関係の5工種、港湾土木工事に数える範囲と50%基準、特別点数の基準日は地方整備局「港湾空港関係」の資格審査で整理しています。

確認した一次資料

名簿の公表項目・格付けの手順の出典は一次資料・出典一覧で確認できます。

まとめ

  1. 有資格業者名簿には、等級区分及び順位、法人番号、商号又は名称、役職及び代表者氏名、所在地・連絡先、総合点数、経営事項評価点数、技術評価点数、資本金・総職員数等が公表される。
  2. 総合点数=経営事項評価点数(客観的事項の審査)+技術評価点数(主観的事項の審査)。
  3. 実際の名簿PDFでも「総合」「経営事項評価」「技術評価」の3列が業者ごとの行に並ぶ。
  4. 格付けは総合点数の多寡による順位付けが先にあり、一般土木・建築等の6工事種別では最大4つの等級区分(A〜D)が設定される。区分の有無・数は地方整備局により異なる。
  5. 東京都の「無格付」は、最高完成工事(業務)経歴がない業種に等級・順位が与えられない同都独自の取扱い。
  6. 港湾空港関係だけは経営事項評価点数→客観点数、技術評価点数→特別点数と用語が変わる。

審査・認定から名簿公表までの流れは一元受付の審査・認定の流れと有資格者名簿の公表、等級区分のある工事種別と建設業許可の対応は希望工種区分22種と建設業許可の対応表で解説しています。

経審の結果と入札参加資格の関係は、経審と入札参加資格の違いで審査主体・有効期間・点数ごとに整理しています。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

有資格業者名簿には何が書かれていますか?
入契法にもとづく公表項目として、等級区分及び順位、法人番号、商号又は名称、役職及び代表者氏名、本店所在地・電話番号・FAX番号、総合点数、経営事項評価点数、技術評価点数、資本金・総職員数等が掲載されます。
「経営事項評価点数」と「技術評価点数」は何が違いますか?
経営事項評価点数は客観的事項(経営事項審査の結果等)にもとづく点数、技術評価点数は工事成績等にもとづく主観的事項の審査による点数です。両者を合算した値が総合点数になります。
等級(A〜D)はどう決まりますか?
業者の順位付けは総合点数の多寡によって行われ、そのうえで一般土木・建築など最大4つの等級区分が設定されている工事種別では、いずれかの等級(A〜D)に格付けされます。等級区分を設定する工事種別・等級数は地方整備局によって異なります。
技術評価点数が0点だとどうなりますか?
等級区分を設けている工事種別のうち、一般土木工事・アスファルト舗装工事・造園工事では、企業の技術評価点数が0点の場合は最下位等級に格付けされます。
港湾空港関係の名簿も同じ項目ですか?
公表項目の構成は同じですが用語が変わります。経営事項評価点数にあたるものは客観点数、技術評価点数にあたるものは特別点数と呼ばれます。

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