受審後の実務

秋田県の建設工事の入札参加資格と経審の結果の使い方|定期年の申請・審査基準日・総合点と等級(令和9・10年度適用)

秋田県の令和9・10年度適用の定期年審査について、申請期間、使える経営事項審査の審査基準日、経審の総合評定値に県発注工事の成績などを足し引きする総合点、15工種の等級の条件を、県の公式資料から整理します。

秋田県 建設工事入札参加資格(令和9・10年度適用)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

秋田県の県内建設業者の入札参加資格は、経営事項審査(経審)の総合評定値を「客観点」とし、県発注工事の成績などの「発注者別評価点」を合わせた「総合点」が格付基準点以上かどうかで、工種ごとに等級が決まります。令和9・10年度適用の定期年審査は、令和8年11月2日から令和9年1月29日まで電子申請で受け付けます。

この記事は、県の案内ページ、入札参加資格審査の基準、申請の手引を原文で確認し、経審の結果の使い方に関わる部分を整理します。経審のP点そのものの見方はP点と入札ランクの関係で説明しています。

定期年の申請期間と申請方法

県内建設業者の令和9・10年度適用の申請は、次のとおりです。

令和9・10年度適用 定期年審査(県内業者)
対象者申請方法
大臣許可業者、経審を電子申請する知事許可業者令和8年11月2日(月)から令和9年1月29日(金)まで、Grafferスマート申請(県の電子申請・届出サービス)
経審を面談申請する知事許可業者経審の受付日時・場所と同じ(県の「令和8年度経営事項審査等について」を参照)
  • 入札参加資格審査申請書の【別表】は、経審の申請方法にかかわらず電子申請で受け付ける
  • 受付期間のみ電子申請のリンクが有効になる
  • 県外業者の申請は、県の別ページ「令和9・10年度適用秋田県建設工事入札参加資格審査(定期年審査)を申請する県外業者の皆様へ」で案内されている(この記事は県内業者の基準を扱う)
経審の結果通知を先に受けることが前提です。申請する工種に必要な許可業種の総合評定値の通知を受けていない者は、入札参加資格審査の対象になりません。

使える経審の審査基準日

審査基準日は、申請者の事業年度の終了の日(決算日)で、次の期間内の日と定められています。

審査基準日(決算日)の範囲
区分審査基準日の範囲
定期年(令和9・10年度適用)令和7年10月1日から令和8年9月30日
中間年令和8年10月1日から令和9年9月30日
  • 客観点に使う総合評定値は、この期間内のうち直近の審査基準日(決算日)に係るものを採用する
  • 令和8年7月1日から経審の審査基準が一部改正されたことに伴い、本審査で使う経審の結果の取り扱いが手引に明記されている
  • 改正前の基準で経審の結果通知を受けた者は、改正に係る事項について再審査を申し立てられる
決算日が上の範囲に入るかが最初の確認事項です。範囲に入る決算が2期あるときは、新しいほうの通知書が使われます。

総合点の中身

認定は「客観点」と「発注者別評価点」の合計(総合点)が一定の格付基準点以上の者を、申請工種ごとに等級格付する方法です。

総合点の構成(県内建設業者)
区分内容
客観点経営事項審査の総合評定値(経営規模、経営状況、技術力、その他の審査項目)
発注者別評価点県発注工事の工事成績、優良工事表彰、健康経営の認定などの加点、成績不良などの減点

発注者別評価点の主な例は、次のとおりです(定期年の場合)。

  • 工事成績: 令和7年度施工工事が対象。全業者の平均点との差に応じて、客観点に対して+10%から−10%の範囲で加減する
  • 成績不良による努力要請を1年に2回以上受けて指名を差し控えられた場合: 客観点の−5%
  • 優良工事表彰を受賞: 客観点の+3%。2年連続で受賞した場合は+6%
  • 健康経営優良法人の認定: +5点。秋田県SDGsパートナー登録: +5点
  • 審査基準日にgBizIDを取得している: +10点

この計算は県の基準を写したものであり、自社の点数を示すものではありません。入札ランク目安ツールの結果は目安であり、秋田県の等級を決めるものではありません。

同じ経審の点数でも、県工事の成績で総合点は変わります。工事成績は客観点に割合を乗じて加減されるため、客観点が高い会社ほど加減の幅が大きくなります。

工種と等級、等級ごとの条件

県は15工種について格付します。等級の区分は、一般土木工事・建築一式工事がA・B・C、電気、給排水暖冷房衛生設備、鋼構造物、舗装、一般塗装、造園がA・B、法面、路面標示、機械器具設置、電気通信、さく井、水道施設、解体がAです。

総合点のほかに、等級ごとに満たす条件があります。

一般土木工事の有資格技術者(審査基準日に在籍)
等級有資格技術者
A10名以上(うち1級が4名以上)
B5名以上(うち1級が1名以上)
C3名以上
  • 有資格技術者は、審査基準日に在籍し、同日において6か月を超える恒常的な雇用関係がある者に限る
  • 申請工種の年間平均完成工事高が1,000万円に満たない場合は、等級格付しない
  • 一般土木工事・建築一式工事のA級は、審査基準日の自己資本額が2,000万円以上
  • 一般土木工事、建築一式工事、舗装工事は、等級ごとに工事1件あたりの最高元請金額の要件がある。舗装工事はA級が1,500万円以上、B級が500万円以上(審査基準日以前2年間に完成した工事が対象)
  • 県税に滞納がある場合、社会保険等(健康保険、厚生年金保険、雇用保険)に加入義務があるのに未加入の場合は、等級格付しない
経審の点数が高くても、技術者の人数や完成工事高が足りないと等級は上がりません。点数と別に、審査基準日の在籍人数を確認します。

有効期間と経審の有効期限

  • 入札参加資格の有効期間は、建設業者等級格付名簿に登載の日から次の定期の名簿登載日の前日までで、原則2年間
  • 中間年に認定された者は、残りの1年間だけ有効
  • 定期年で有効な資格を取得した工種は、中間年審査では再度申請できない
  • 資格の有効期間内でも、経審の有効期限(審査基準日から1年7か月)が過ぎていると、公共工事を直接請け負えない
資格が2年あっても、経審は毎年受け直す必要があります。決算日から1年7か月を過ぎる前に、次の決算の経審を受けておきます。

この記事で確認できなかった点

  • 令和9・10年度の格付基準点の具体的な数値。県の案内では申請の取りまとめ後に定める扱いで、確認した資料には数値がありません。
  • 一般土木工事・建築一式工事の最高元請金額の等級別の数値。PDFの表から等級と金額の対応を正確に読み取れなかったため、舗装工事のみ記載しました。
  • 県外業者の基準。県外業者向けの別ページがあり、この記事では読んでいません。

確認した一次資料

この記事は、秋田県の公開資料を整理したものです。申請の可否や個別の判断は、県の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 令和9・10年度適用の定期年は、令和8年11月2日から令和9年1月29日まで電子申請で受け付ける。
  2. 使う経審は、決算日が令和7年10月1日から令和8年9月30日の範囲で、直近のもの。
  3. 総合点は、経審の総合評定値(客観点)に、県工事の成績などの発注者別評価点を足し引きして出す。
  4. 等級には、技術者の人数、完成工事高、自己資本額などの条件が別にある。
  5. 資格は原則2年だが、経審の有効期限(審査基準日から1年7か月)が切れると直接請け負えない。

よくある質問

秋田県の令和9・10年度適用の定期年審査は、いつまで申請できますか?
令和8年11月2日から令和9年1月29日までです。大臣許可業者と経審を電子申請する知事許可業者は電子申請で受け付けます。
秋田県の定期年審査に使える経審は、いつの決算日のものですか?
決算日が令和7年10月1日から令和8年9月30日の範囲にあるもので、その範囲内の直近の審査基準日に係るものが使われます。
秋田県の総合点は、どう決まりますか?
経審の総合評定値(客観点)に、県発注工事の工事成績や優良工事表彰などの発注者別評価点を足し引きして出します。
秋田県の入札参加資格は、経審の有効期限が切れるとどうなりますか?
資格の有効期間内でも、経審の有効期限(審査基準日から1年7か月)が過ぎていると、公共工事を直接請け負えません。

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