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経審の監理技術者講習「5年」の数え方|受講年の翌年1月1日から5年間

技術職員名簿で講習受講「1」とできる1級監理受講者の「5年」は、講習を受けた日から数えるのではなく、受講した年の翌年から数えます。通知・手引きの表現の違いと、審査基準日との関係を、日付の例で整理します。

国土交通省の通知・地方整備局の手引き
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

経審(経営事項審査)の技術職員数値では、監理技術者資格者証の交付を受けた1級技術者のうち、加点できる期間内にある人が「1級監理受講者」として1人を6として数えられます。この「5年」は資料ごとに「直前5年以内」「翌年から起算して5年」と表現が違います。通知と手引きの表現を並べ、日付の例で審査基準日との関係を確認します。

資料ごとの「5年」の表現

同じ要件を、資料は次のように書き分けています。

1級監理受講者の「5年」に関する各資料の表現
資料表現
国土交通省の通知「講習を受講した日の属する年の翌年から起算して5年を経過しないもの」
関東地方整備局の手引き別添「直前5年以内に講習を受講したものに限る」
近畿地方整備局の手引き審査基準日が「講習修了日の翌年1月1日から5年後の日」以内であること
九州地方整備局のお知らせ(令和4年8月15日〜)審査基準日が「講習修了した日の属する年の翌年から5年以内に含まれていること」

区分を定めているのは通知で、手引きの「直前5年以内」は、その定義を短く書いた表現と読めます。「講習を受けた日からちょうど5年」と読むと、通知の「受講した日の属する年の翌年から起算」という定義とは食い違います。

出典: 国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて」(通知)「2 許可を受けた建設業の種類別の技術職員の数…」(1)ロ①

各地方整備局の資料: 関東地方整備局「経営事項審査の手引き」別添資料(令和8年7月改正版)「4.総合評定値(P)の計算方法」の〔4〕Zの技術職員数値の注記、近畿地方整備局「経営規模等評価申請・総合評定値請求(経営事項審査)の手引き」本編P17〜18「⑦「講習受講:1」による加点」、九州地方整備局「監理技術者の講習受講者の取扱いについて」より

数え方は受講年の翌年1月1日から

通知の「講習を受講した日の属する年の翌年から起算して5年」は、暦年で数えます。講習を受けた年の翌年の1月1日から5年間、つまり受講した年に5を足した年の12月31日までが、5年を経過しない期間です。

九州地方整備局のお知らせは、この期間を図で示しています。令和1年5月10日に講習を受けた場合、加点できる期間は受講日の令和1年5月10日から令和6年12月31日までで、「5年」の数え始めは令和2年1月1日です。受講日が年のいつであっても、期間の最後は受講年に5を足した年の12月31日になります。

近畿地方整備局の手引きも、講習修了日が令和3年の場合について、「修了日の翌年1月1日から5年後の日」を令和8年12月31日とする図を載せています。文言だけでは1月1日とも読めますが、九州と近畿の図は期間の最後を12月31日とする点で同じで、通知の「翌年から起算して5年」という定義とも合います。

審査基準日との関係(日付の例)

経審では、講習修了日と審査基準日(決算日)の両方を見ます。通知は「講習を受講した日」、九州・近畿の資料は「講習修了日」と書いており、次の表は修了日で示します。

九州地方整備局のお知らせは、講習修了日が審査基準日より前であること、かつ審査基準日が期間の最後(受講年に5を足した年の12月31日)以前であることを要件として示しています。次の表は、この2つを日付の例に当てはめた結果です(日付は説明用の例です)。

講習修了日と審査基準日の組み合わせごとの判定例
講習修了日審査基準日加点できる期間の最後受講日から単純に5年後講習の期間の判定
2019-05-102024-03-312024-12-312024-05-10対象
2026-01-152026-03-312031-12-312031-01-15対象(受講した年のうちに審査基準日を迎える例)
2021-05-102026-09-302026-12-312026-05-10対象
2021-12-202026-12-312026-12-312026-12-20対象(最後の日ちょうど)
2021-12-202027-03-312026-12-312026-12-20対象外
2026-04-152026-03-312031-12-312031-04-15対象外(修了が審査基準日より後)

2行目は、受講した年のうちに審査基準日を迎える場合です。「5年」の数え始めが翌年1月1日でも、修了日が審査基準日より前なら対象になります。

3行目と4行目は、受講日から単純に5年を数えると期限が審査基準日より前に切れて見えますが、暦年で数えると期間内です。逆に5行目のように、最後の日を過ぎれば対象外になります。この判定は講習の期間の条件だけを見たもので、ほかの要件は次の節で挙げます。

審査基準日と講習修了日が同じ日の場合の扱いは、九州地方整備局のお知らせが「審査基準日より前の日付」、近畿地方整備局の手引きが「審査基準日以前に、監理技術者講習を修了済みであること」と、表現が異なります。関東地方整備局の手引きは「直前5年以内」とだけ書き、図がありません。同日にあたる場合や、表の4〜5行目のように境目に近い場合は、申請先の審査行政庁に確認してください。

講習修了日のほかに必要な条件

「5年」を満たしても、講習受講「1」とするには次の条件も必要です。令和4年8月15日付の九州地方整備局のお知らせは、要件を5つに分けています。

  • 監理技術者資格者証の初回交付日が審査基準日より前であること。
  • 監理技術者資格者証の有効期限が審査基準日より後であること。
  • 有する資格が1級国家資格相当であること。
  • 建設業の種類の有無と、技術職員名簿に記載した業種に「1」とあること。
  • 講習修了日と審査基準日が、上で見た「5年」の関係にあること。

この5つは、九州地方整備局のお知らせの列挙です。近畿地方整備局の手引きは、審査基準日が「監理技術者資格者証の初回交付日以降」であることを求め、4つ目にあたる条件を資格者証の「建設業の種類」欄の「1」と書くなど、書き方が九州と異なる部分があります。他の整備局や都道府県の要件は、申請先の手引きで確認してください。

関東地方整備局の手引き別添は、講習受講の加点対象者を1級国家資格者相当の監理技術者に限り、2級やその他の監理技術者は加点されないと示しています。同じ手引きのチェックシートは、講習受講「1」の技術者について、紙申請では監理技術者資格者証と講習修了証を毎年提出するよう求め、電子申請では資格者証の交付番号を入力して講習受講の確認ができれば添付不要としています。

出典: 九州地方整備局のお知らせ、近畿地方整備局の手引き本編P17〜18、関東地方整備局の手引き別添資料〔7〕の注記と、同資料の経営事項審査チェックシートより

P点への影響(実測)

「5年」の数え方が効くのは、1級技術者を1級監理受講者(×6)として数えられるか、1級技術者(×5)として数えるかが分かれるためです。モデルケース(完成工事高3億円・技術職員6名)で、1級技術者1名を1級監理受講者にした場合と、講習の期間を外れて1級技術者のままの場合を、本サイトのエンジンで比べました。

1級技術者1名の区分による違い(他はモデルケースのまま)
1名の区分技術職員数値Z評点P点
1級監理受講者(×6)13724点722点
1級技術者(×5)12714点719点

この1名の区分の違いで、技術職員数値は1、P点は3点の差です。

この表は、区分の違いがP点に与える影響を試算したもので、正式な評点ではありません。個別の技術者が1級監理受講者にあたるかどうかは、申請先の審査行政庁の審査で決まります。この記事は通知・手引きの表現を整理するもので、個別の申請の判断や相談は受け付けていません。

まとめ

  1. 1級監理受講者の「5年」は、講習を受けた日の属する年の翌年から起算する。受講日にかかわらず、期間の最後は受講年に5を足した年の12月31日。
  2. 手引き別添の「直前5年以内」は、通知の定義を短く書いた表現と読める。近畿の手引きの「翌年1月1日から5年後の日」も、同じ手引きの図で12月31日と示されている。
  3. 講習修了日が審査基準日より前で、審査基準日が期間の最後以前にあることが要件。同日の扱いは資料で表現が違うため、審査行政庁に確認する。
  4. モデルケースでは、1級技術者1名の区分の違いで技術職員数値が1、P点が3点変わる。

技術職員数値の計算全体は技術職員数値とは、資格ごとの加点の大きさは経審の点数が上がる資格、名簿に書く資格区分コードは技術職員名簿の有資格区分コードで解説しています。自社の数値でP点全体を試算するには経審P点シミュレーターが使えます。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

経審の監理技術者講習の「5年」はいつから数えますか?
国土交通省の通知は「講習を受講した日の属する年の翌年から起算して5年を経過しないもの」と定めています。受講日ではなく、受講した年の翌年1月1日から数える暦年基準です。
監理技術者講習を受けた日から5年後が過ぎたら、加点はなくなりますか?
受講日から単純に5年を数えるのではなく、受講した年に5を足した年の12月31日までが期間です。九州地方整備局のお知らせは、令和1年5月10日の受講なら令和6年12月31日までと示しています。
手引きの「直前5年以内」と通知の「翌年から起算して5年」は違うのですか?
区分を定めているのは通知で、手引きの「直前5年以内」はその定義を短く書いた表現と読めます。受講日からちょうど5年と読むと、通知の暦年基準と食い違うので注意が必要です。
講習修了日と審査基準日が同じ日の場合は加点されますか?
九州地方整備局のお知らせは「審査基準日より前」、近畿地方整備局の手引きは「審査基準日以前に、監理技術者講習を修了済みであること」と表現が異なります。同日にあたる場合は、申請先の審査行政庁に確認してください。
講習を受けていれば技術職員名簿の講習受講は必ず「1」にできますか?
できません。九州地方整備局のお知らせは、講習修了日と審査基準日の関係のほか、資格者証の初回交付日と有効期限、1級国家資格相当であること、建設業の種類と名簿の業種の記載など、5つの要件を挙げています。近畿地方整備局の手引きも、資格者証に関する条件を全て満たす必要があると示しています。
1級監理受講者にあたるかどうかで、P点はどのくらい変わりますか?
モデルケース(完成工事高3億円・技術職員6名)で1級技術者1名を1級監理受講者にすると、技術職員数値が12から13、P点が719点から722点になり、本サイトのエンジン実測で3点の差です。

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