受審後の実務

沖縄県の建設工事の入札参加資格と経審の使い方|定期受付・格付基準(令和9・10年度)

沖縄県土木建築部の令和9・10年度の建設工事の入札参加資格について、受付期間、提出する経営事項審査結果通知書の審査基準日、格付けの対象業種と等級、県独自の評価点、等級格付の条件を、県の公式資料から整理します。

沖縄県 建設工事の入札参加資格(令和9・10年度)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

沖縄県土木建築部の令和9・10年度の建設工事の定期受付は、県内工事が令和8年12月1日から12月14日まで、県外工事が12月15日から12月28日までです。申請には、審査基準日が令和7年7月1日から令和8年6月30日の間にある経営事項審査結果通知書の写しが要ります。県は、令和8年10月15日までに土木事務所へ経審を申請していれば11月中に結果を通知できるとし、間に合わないと資格審査を申請できなくなるおそれがあると案内しています。

この記事は、県の案内ページ、等級格付基準、経審結果通知書の取扱いの文書を原文で確認し、経審の結果の使い方に関わる部分を整理します。経審のP点そのものの見方はP点と入札ランクの関係で説明しています。

受付の時期と経審を受けておく期限

県は、名簿を2年ごとに作り、2年に1回の定期受付と、その間の年の6月と12月の追加受付だけを行い、それ以外の期間の受付は一切行わないとしています。

令和9・10年度の定期受付のスケジュール(県の概要資料)
時期内容
令和8年9月(予定)県内各地域での建設業者向け説明会
令和8年10月(予定)申請要領などの公表(提出要領は10月下旬ごろ掲載予定)
令和8年10月15日土木事務所に経審の申請をしておく期限(11月中の結果通知に間に合う日)
令和8年12月1日から12月14日入札参加資格の申請(県内工事、県内コンサルタント(宮古・八重山地域を除く))
令和8年12月15日から12月28日入札参加資格の申請(県外工事、県外コンサルタント)
令和9年3月末結果の公表と通知(名簿の掲載は令和9年3月末の予定)
令和9年4月以降新しい名簿による発注手続きの開始

追加受付は令和9年6月と12月の2回です。県の案内ページには「令和9年度に掲載予定」とあり、期間は2026年10月10日時点で公表されていません。

提出する経営事項審査結果通知書の範囲

  • 今回対象となる経審の審査基準日は、令和7年7月1日から令和8年6月30日まで
  • 申請には、審査基準日がこの期間内にある経営事項審査結果通知書の写しを提出する
  • 等級格付基準は、審査基準日を「期間内の各建設業者の営業年度の終了の日」とし、期間内に複数ある場合は直近のものを使うと定めている

決算日が6月30日の翌日以降にある会社は、令和8年7月以降に決算を迎えても、今回の申請には使えません。受審は、決算日からの逆算で時期を決めます。経審の申請を令和8年10月15日までに済ませる必要がある点も、あわせて確認してください。

格付けの対象業種と等級

県は、経営事項審査の総合評定値(P)を客観点とし、県が独自に評価する主観点(発注者別評価点)を足した総合点数の上位から等級を決めます。格付けされるのは県内に主たる営業所がある建設業者だけで、県外業者には等級格付けを行いません。格付けの対象外の業種は、資格などを審査したうえで名簿に載せるとされています。

格付けの業種と等級区分
業種等級
土木工事業特A、A、B、C、D(5等級)
建築工事業特A、A、B、C、D(5等級)
電気工事業A、B、C(3等級)
管工事業A、B、C(3等級)
舗装工事業A、B(2等級)

等級は、県が総合点数の分布、各等級の構成比、指名の状況、発注工事量などを見て決めるとされており、等級ごとの総合点数の区切りは基準に書かれていません。参考として、県の概要資料に令和7・8年度の県内業者の等級別の数(当初名簿)が載っています。

令和7・8年度の格付け業者数(県内業者・当初名簿)
業種特AABCD合計
土木工事業582771392393291,042
建築工事業68100104106217595
電気工事業-18915796-442
管工事業-198147147-492
舗装工事業-16369--232

この数は分布の参考であり、自社の等級を示すものではありません。入札ランク目安ツールは目安で、県の審査結果が優先されます。

県独自の評価点の主な項目

県独自の評価は、工事関連(施工経験、工事成績、品質確保)、社会性関連(雇用や環境保全などの社会貢献)、不良不適格業者の排除(不正行為などへの減点)の3つの考え方で設定されています。基準に書かれた主な項目は次のとおりです。

  • 工事成績:令和6・7年度に完成した県の工事の平均点で、55点未満が-25点、65点以上70点未満が0点、70点以上75点未満が+20点、90点以上が+60点(土木・建築一式、電気、管、舗装を工種ごとに評価)
  • 技術者数:土木・建築・電気・管・舗装のいずれも、1級技術者1人につき+3点、1級技士補+2点、2級技術者+1点。土木は技術士(建設部門など)、建築は積算士が1人につき+3点で、上の技術者と重複できる
  • 雇用の規模:健康保険または厚生年金保険などの被保険者数、1人につき+1点(上限50点)
  • 新卒者雇用・若年者雇用:新卒者の雇用で+5点、35歳未満の中途雇用の継続で+3点
  • 障害者雇用:法定の雇用義務を達成していれば+5点、達成していなければ-5点
  • 表彰:土木建築部の優良建設業者表彰は、知事表彰+20点、部長表彰+10点、土木事務所長等表彰+5点
  • 建設業退職金共済の手帳更新率:100%で+5点、70%から99%で+3点
  • マネジメントシステム:ISO9000シリーズ+13点、ISO14000シリーズ+13点、エコアクション21+5点
  • 建設業法違反など:過去2年間の指名停止、監督処分、許可の取消しで、回数に応じて-20点から-60点
  • 社会貢献等:県の建設業団体に1年加入するごとに+1点(上限30点)。団体の事業への取り組みに応じた加点(上限10点)もある
  • 登録の加点:不当要求防止責任者の配置+2点、協力雇用主の登録+2点、建設キャリアアップシステムの事業者登録+5点、おきなわSDGsパートナーの登録+5点、うちなー健康経営宣言の登録+5点(いずれも令和8年12月1日まで)

建設キャリアアップシステムの事業者登録などは、令和8年12月1日までに済ませれば県の主観点に加点されます。細かな条件と上限は基準の原文で確かめてください。

等級格付の条件

基準の第7条は、総合点数の順位とは別に、次の条件を定めています。1級技術者は令和8年12月1日に在籍する者で、令和8年7月1日以前の雇用は要件ではありません。

等級格付の条件(基準第7条)
対象条件
土木・建築の特A、A特定建設業の許可業者であること
土木の特A/A1級技術者が8名以上/3名以上(技術士は1級技術者に含め、同一人が重複して資格を持つ場合は1人)
建築の特A/A1級技術者が5名以上/2名以上
電気・管・舗装のA1級技術者が2名以上
土木・建築の特A〜C、電気・管・舗装のA・B電子入札に対応していること
  • 新規登録者は、総合点数による等級より1等級下に位置づける。前回の登録がない業者も同じ
  • 昇級は1等級上が原則で、総合点数が3等級以上上がる場合だけ2等級上に格付ける
  • 降格は1等級下が原則で、総合点数の2割を付けても1等級下の点数に満たない場合は、この限りでない

特AやAの等級を狙う場合は、点数だけでなく、特定建設業の許可と1級技術者の人数を満たしているかを先に確かめます。技術者の数え方は、技術職員数の数え方で説明しています。

この記事で確認できなかった点

  • 各等級に対応する総合点数の区切り。県は分布や発注工事量を見て決めるとしており、基準には点数が書かれていません。
  • 申請の提出要領(提出書類、電子申請の方法)。県の案内では令和8年10月下旬ごろの掲載予定です。
  • 令和9年6月・12月の追加受付の期間。県の案内では令和9年度に掲載予定です。
  • 「申請受付」の日程表のPDF。画像のPDFで文字を取り出せず、日程は県の概要資料で確かめました。

確認した一次資料

この記事は、沖縄県の公開資料を整理したものです。申請の可否や個別の判断は、県の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 令和9・10年度の県内工事の定期受付は令和8年12月1日から14日、県外工事は12月15日から28日。期間外の受付はない。
  2. 経審結果通知書は、審査基準日が令和7年7月1日から令和8年6月30日のものが必要で、経審の申請は令和8年10月15日までが目安。
  3. 格付けは県内に主たる営業所がある業者の土木・建築・電気・管・舗装の5業種で、総合点数は経審のPに県独自の評価点を足したもの。
  4. 特A・Aには特定建設業の許可と1級技術者の人数、電子入札への対応などの条件がある。

よくある質問

沖縄県の令和9・10年度の建設工事の定期受付は、いつですか?
県内工事は令和8年12月1日から12月14日まで、県外工事は12月15日から12月28日までです。追加受付は令和9年6月と12月ですが、期間は未公表です。
沖縄県の申請に使える経審の結果通知書は、いつのものですか?
審査基準日が令和7年7月1日から令和8年6月30日の間にある経営事項審査結果通知書の写しです。令和8年10月15日までに土木事務所へ経審を申請していれば、11月中に結果が通知されます。
沖縄県で等級格付けされる業種は何ですか?
土木工事業と建築工事業が特A・A・B・C・D、電気工事業と管工事業がA・B・C、舗装工事業がA・Bです。格付けは県内に主たる営業所がある業者だけで、県外業者は格付けされません。
沖縄県の等級格付けで、点数のほかに必要な条件はありますか?
土木・建築の特AとAは特定建設業の許可、土木の特Aは1級技術者8名以上、Aは3名以上などの条件があります。新規登録者は、点数による等級より1等級下に位置づけられます。

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