受審後の実務

長崎市の工事の入札参加資格と経審|随時申請から定期受付(有効2年)への見直し(令和10年度受付から)

長崎市の建設工事の入札参加資格は、今は経審の審査基準日(決算日)から数える随時申請ですが、令和10年度の受付から2年に1度の定期受付に変わります。現行の有効期限と更新期限、見直し後の受付期間と認定日、移行の経過措置を、市が令和8年9月25日に出したお知らせから整理します。

長崎市 建設工事の入札参加資格 令和8年9月25日のお知らせ
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

長崎市は、事業者ごとに決算日が違うことで有効期限もばらばらになる今のやり方をやめ、令和10年度(令和10年10月から11月の予定)の受付から、全事業者が同じ時期に更新する定期受付に変えると発表しました。経審を受ける時期の考え方も、この見直しで変わります。

この記事は、長崎市の「入札参加資格審査申請手続き見直しのお知らせ【建設工事】」(令和8年9月25日)と、同市の入札参加資格申請の案内ページを原文で確認し、経審に関わる部分を整理します。日付のうち「予定」と書かれたものは、市の案内でも予定とされています。経審の有効期間の数え方は経審の有効期間と逆算で説明しています。

現行:決算日から数える随時申請

長崎市は現在、年中、随時申請を受け付けています。名簿の有効期限は、経審の審査基準日(決算日)から数えます。

現行の期間の数え方(市のお知らせから)
項目現行の扱い
認定日受付した週の翌々週の火曜日
名簿の有効期間経審の審査基準日(決算日)から2年(実質1年5か月)
入札参加資格の更新期限(総合数値を含む)経審の審査基準日(決算日)から1年7か月(実質1年)
経審の有効期間建設業法により、審査基準日から1年7か月(実質1年)。見直し後も変わらない
登録できる工種7工種まで。経審で技術者が1人以上いる工種を登録でき、原則5工種まで。登録する工種すべてに完成工事高があれば7工種まで

名簿の有効期限と更新期限が別々に数えられるため、事業者ごとに更新の時期が異なり、毎年の更新申請が必要でした。

見直し後:定期受付の時期と有効期間

市は、国が進めている「名簿の有効期間を2年とし、決まった時期に受け付ける定期受付」への全国共通化に合わせ、令和11年4月認定分(令和10年度受付)から定期受付に見直すとしています。

見直し後の定期受付と随時受付(市のお知らせから)
項目定期受付随時受付(新規申請のみ)
受付期間令和10年10月2日から11月30日(予定)令和11年4月16日から令和12年8月15日(予定)
認定日令和11年4月1日申請日(毎月15日締切)の翌月1日。最短は令和11年6月1日
有効期間令和11年4月1日から令和13年3月31日(2年)認定日から令和13年3月31日(最長1年10か月、最短7か月)
提出する経審の審査基準日令和9年7月1日から令和10年6月30日の範囲で指定申請の時期によって決まる。年中申請できる
見直し後は、入札参加資格の更新期限が名簿の有効期限(令和13年3月31日)に統一され、認定された総合数値と登録工種は有効期限まで固定されます。

登録できる工種数の上限もなくなります。経審で技術者が0人の工種や、完成工事高が0の工種も登録できるようになります。随時受付の場合も、名簿の有効期間内に経審の期限が切れる前に、最新の経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書の写しを出す必要があります。

移行の経過措置

定期受付が始まる前の更新は、経過措置の対象になります。市は、認定後の入札参加資格の更新期限が令和9年10月31日以降になる事業者について、通常の更新申請で、名簿の有効期限(更新期限)を令和11年3月31日に統一して認定するとしています。この日は、定期受付による有効期間の開始日(令和11年4月1日)の前日です。

  • 延長して認定されても、総合数値は延長前の有効期限の経審で認定されたもので固定されます。

具体的な事業者ごとの例は、市のお知らせの別紙に載っています。自社の決算日で当てはまるかは、そちらで確認してください。

発注者別評価の見直し

長崎市は、経審の点数(客観点)に、市独自の発注者別評価点を加えた「総合数値」で名簿を作っています。定期受付が2年に1度になるため、総合数値の有効期間も2年になります。発注者別評価の主な見直しは次のとおりです。

  • 評価の基準日を、事業者ごとの決算日から、定期受付の年度の10月31日(審査対象特定日)に統一する。
  • 優秀工事表彰・災害表彰などは、評価の対象を決算日前の1年間から、審査対象特定日が属する年度とその前年度の2年度分に広げる。
  • 障害者就労施設等からの物品等調達は、年20万円から2年で40万円に要件が変わる。
  • 技術職員数は、現行どおり、経審の審査基準日の時点で評価する。

経審のP点そのものの仕組みは経審のP点の計算の仕組みで説明しています。市独自の加点がある自治体の見方は自治体別の経審の使われ方の一覧が参考になります。

今の申請で知っておくこと

見直し後も、令和10年度の受付までは現行の随時申請が続きます。申請の種類は、新規申請、更新(継続)申請、変更届、辞退届で、更新申請のときの再認定(地域区分の変更や、経営規模等評価の再審査を受けた場合)もあります。

  • 申請書の提出は、電子(インターネット)申請と紙(郵送または持参)申請の2通りで、市は電子申請を勧めています。電子申請では、経営事項審査の情報が申請画面に初期表示されます。
  • 最新の経審の情報を電子申請で使えるのは、通知書の発効日から約2週間後です。それまでに申請したい場合(有効期限が近い場合)は、紙で申請します。
  • 登録情報(登録業種を除く)に変更があるときは、更新申請の前に変更届を出します。
  • ログインIDとパスワードは、建設工事・建設コンサル・物品製造等のすべてで共通です。

提出先は、財務部契約検査課総務係(電話095-829-1160)です。国の一元受付との違いは国交省の入札参加資格申請の手順を参照してください。

確認した一次資料

この記事は、長崎市の案内を整理したものです。申請の可否や個別の判断は、市の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 長崎市は現在、随時申請で、名簿の有効期限を経審の審査基準日から2年(実質1年5か月)で数える。
  2. 令和10年度(令和10年10月から11月の予定)の受付から、令和11年4月1日認定・2年有効の定期受付に変わる。
  3. 更新期限が令和9年10月31日以降の事業者は、有効期限が令和11年3月31日に統一して認定される。
  4. 総合数値と登録工種は有効期限まで固定され、発注者別評価の対象期間は2年になる。

よくある質問

長崎市の入札参加資格は、いつから定期受付になりますか?
市のお知らせでは、令和11年4月認定分(令和10年度受付)から定期受付に見直します。定期受付の期間は、令和10年10月2日から11月30日の予定です。
見直し後の名簿の有効期間は、どのくらいですか?
定期受付で認定された場合の有効期間は、令和11年4月1日から令和13年3月31日までの2年です。総合数値と登録工種は、名簿の有効期限まで固定されます。
今の長崎市の名簿の有効期限は、どう決まりますか?
現行は、経営事項審査の審査基準日(決算日)から、名簿の有効期間が2年(実質1年5か月)、入札参加資格の更新期限が1年7か月(実質1年)と数えられます。事業者ごとに決算日が違うため、時期がばらばらです。
更新期限が令和9年10月31日以降になる事業者は、どうなりますか?
市は、通常の更新申請で、名簿の有効期限を令和11年3月31日に統一して認定するとしています。総合数値は、延長前の有効期限の経審で認定されたもので固定されます。
見直し後は、登録できる工種の数が変わりますか?
現行は7工種までですが、見直し後は上限がなくなります。経審で技術者が0人の工種や、完成工事高が0の工種も登録できるようになります。

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