経審P点の計算方法|X1〜Wの5指標と総合評定値の仕組み
総合評定値Pがどんな5つの指標から、どんな重みで計算されているかを整理します。
国土交通省の告示・通知経営事項審査(経審)の総合評定値P(P点)は、5つの評点(X1・X2・Y・Z・W)を決まった重みで合計して求めます。それぞれ何を評価し、どんな仕組みで点数になるのかを整理します。
P点の計算式と5指標の重み
総合評定値Pは次の式で計算されます。
P=0.25×X1+0.15×X2+0.20×Y+0.25×Z+0.15×W
| 指標 | 内容 | 重み |
|---|---|---|
| X1 | 業種別の年間平均完成工事高(経営規模) | 0.25 |
| X2 | 自己資本額・平均利益額 | 0.15 |
| Y | 経営状況(8つの財務指標から算出) | 0.20 |
| Z | 技術職員数・元請完成工事高(技術力) | 0.25 |
| W | 社会性等(社会保険・営業年数・法令遵守など) | 0.15 |
算式は国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて(令和8年改正反映版)」で確認できます。
最も重みが大きいのはX1とZ(各0.25)で、完成工事高(経営規模)と技術力が評点を左右する2大要素です。
区分表の仕組み(金額から評点を求める方法)
X1・X2・Zは、金額や人数を区分表に当てはめて評点を求めます。区分ごとに「係数×入力値÷除数+切片」という1次式が定められており、区分の境界をまたぐごとに傾きが変わります。
例えばX1(完成工事高)は42区分に分かれており、最上位区分(1,000億円以上)は固定で2,309点、それ未満は区分ごとの1次式で計算します。X2は自己資本額の点数と平均利益額の点数を求めてから平均を取ります。
Yだけは仕組みが異なり、8つの財務指標(純支払利息比率・負債回転期間・総資本売上総利益率など)から「経営状況点数」を算出し、さらにY評点に変換する2段階の計算です。
評点を求めたあとの端数処理は指標によって異なります。
X1・X2・Z・Wは区分表・合成式で求めた点数を小数点以下切り捨てで整数化します。
Y(経営状況)は8指標の数値・経営状況点数・Y評点への変換という3段階すべてで小数点以下を四捨五入し、最後に5指標を合計した総合評定値Pも小数点以下を四捨五入します(国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて」。
同通達は「その他の審査項目(社会性等)の評点」の算式の直後に「注1 評点に小数点以下の端数がある場合は、これを切り捨てる。」と定めています。
経営状況の評点については「小数点以下2位未満の端数があるときは、これを四捨五入する」「経営状況の評点(小数点以下の端数があるときは、これを四捨五入する。)」と定めています)。
切り捨てと四捨五入が混在する点は、自己計算で検算する際に見落としやすいポイントです。
計算例:モデルケースの内訳
年間完成工事高3億円・元請2億円・自己資本5,000万円・平均利益1,000万円・技術職員6名(1級1名・2級2名・その他3名)のモデル建設業者で試算すると、次のようになります。
| 指標 | 評点 |
|---|---|
| X1(完成工事高) | 842点 |
| X2(自己資本額・利益額) | 647点 |
| Y(経営状況・仮に700点として試算) | 700点 |
| Z(技術力) | 714点 |
| W(社会性等) | 621点 |
| 総合評定値P | 719点 |
完成工事高をさらに1,000万円増やすとP点は+1点、1級技術者を1人増やすとP点は+13点上がる計算になります。技術職員1人の追加が完成工事高の増加より効きやすいのは、Zの重みが0.25と大きいためです。
各指標のさらに詳しい解説
5指標それぞれの内訳や、点数を上げる具体的な方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
- P点=0.25X1+0.15X2+0.20Y+0.25Z+0.15Wの5指標合計。
- X1・Zの重みが最も大きく(各0.25)、経営規模と技術力が評点を左右する。
- X1・X2・Zは区分表(1次式)、Yは8指標から2段階で計算。
- 自社の数値でどう変わるかは、無料のP点シミュレーターで試算できる。
- 算出したP点が入札参加資格の等級にどう影響するかは入札参加資格ランクの目安計算で確認できる。
評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。
よくある質問
- P点はどんな計算式ですか?
- 総合評定値P=0.25×X1+0.15×X2+0.20×Y+0.25×Z+0.15×Wで求めます。5指標のうちX1とZ(重み0.25ずつ)が最も影響が大きく、次いでY(0.20)、X2とW(0.15ずつ)と続きます。理論上の最高点は2,159点、最低点は163点です。
- 各指標は何を評価していますか?
- X1は業種別の年間平均完成工事高(経営規模)、X2は自己資本額と平均利益額、Yは経営状況分析による財務指標(8指標から算出)、Zは技術職員数と元請完成工事高(技術力)、Wは社会保険・営業年数・法令遵守・研究開発・建設機械保有・ISO認証などの社会性等です。
- 評点はどうやって区分から求めますか?
- 各指標には金額や人数の区分表があり、区分ごとに定められた1次式(係数×入力値÷除数+切片)に当てはめて評点を求めます。区分の境界をまたぐと傾きが変わる仕組みで、告示の別表にすべて定められています。
- 評点の端数処理はどの指標も同じですか?
- いいえ、指標によって異なります。X1・X2・Z・Wは区分表・合成式で求めた点数を小数点以下切り捨てで整数化しますが、Y(経営状況)と最終合計のPは小数点以下を四捨五入します。切り捨てと四捨五入が混在する点は検算時に見落としやすいポイントです。
公開日: 2026-07-13 / 最終更新日: 2026-08-25
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