経審の建退共加点は15点|P点への効き方と加入の判断基準
W点の中で最も手を付けやすい「加入するだけ」の加点項目です。
国土交通省の告示・通知建退共(建設業退職金共済制度)は、経審のW点(社会性等)で加入状況を評価する項目です。審査基準日時点の加入・履行状況を、申請先が指定する確認書類で証明できることが前提です。この記事では、配点とP点への実際の効き方を、本サイトの計算エンジンの実測値で解説します。
建退共の配点は15点
経審のW1(建設工事の担い手の育成及び確保に関する取組の状況)のうち、「建設業退職金共済制度加入の有無」は、加入していれば15点、未加入なら0点です。中間の点数はありません。
W項目の点数は、そのままP点に足されるわけではありません。W1〜W8の合計点数をW評点へ換算し、さらに総合評定値Pでは15%のウェイトで反映します。この条件では、W項目の15点がP点で約19点の差になりました。
確認書類と審査基準日
加点の対象になるのは、審査基準日において勤労者退職金共済機構との間で特定業種退職金共済契約を締結している場合です。加入している事実だけでなく、審査基準日の時点で契約が有効であることが前提になります。
申請時に求められる確認書類は「建設業退職金共済事業加入・履行証明書(経営事項審査申請用)」です。様式第103号は1枚の様式の中に、申請者が記入する「加入・履行証明願」と、勤労者退職金共済機構が発行する「加入・履行証明書」が併記された構成です。契約の締結だけで加入・履行が証明されるわけではないため、証明書の発行日と審査基準日の関係を事前に確認します。
加入要件は関東地方整備局の令和8年7月改正版手引き別添、確認書類の様式は国土交通省の様式第103号で確認できます。
P点にはどれだけ効くか(実測)
本サイトのモデルケース(年間完成工事高3億円・技術職員6名・営業年数15年の小規模建設業者)で、建退共だけを加入/未加入で切り替えて実測すると次のとおりです。
| 条件 | 総合評定値P(令和8年新基準) |
|---|---|
| 建退共に加入 | 719点 |
| 建退共が未加入 | 700点 |
| 差 | +19点 |
本サイトの計算エンジンで実測。配点根拠は国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて(令和8年改正反映版)」で確認しています。
P点で19点という差は小さくありません。ただし、制度は技能労働者の退職金を支えるためのものであり、経審加点だけで費用対効果を判断するものではありません。対象労働者、掛金納付、共済手帳の運用を含めて導入を検討します。
同じ15点の加入・導入項目
W1には、建退共と同じ「二択で15点」の項目が他に2つあります。
退職一時金・企業年金の対象類型と証明書は、退職一時金・企業年金加点ガイドで建退共と分けて確認できます。
- 退職一時金制度もしくは企業年金制度の導入:15点。労働協約・就業規則に退職手当の定めがある、または勤労者退職金共済機構の特定業種退職金共済契約以外の退職金共済契約・特定退職金共済団体との契約・厚生年金基金・適格退職年金・確定給付企業年金・確定拠出年金(企業型)のいずれかに該当すれば対象になります。
- 法定外労働災害補償制度への加入:15点。(公財)建設業福祉共済団、(一社)全国建設業労災互助会、(一社)全国労働保険事務組合連合会、認可共済事業者、または保険会社との対象契約を確認します。
法定外労災は契約名だけでなく、全下請職員・通勤災害・障害等級まで法定外労災補償制度ガイドで照合できます。
3つすべてに加入すればW1だけで45点になります。モデルケースの実測では、3つとも未加入の場合と比べてP点で+59点の差になりました(本サイトの計算エンジンで実測)。自社がどこまで加点を取れているかは、経審P点シミュレーターのW点入力欄で1項目ずつ切り替えて確認できます。
W点全体の構成は経審のW点(社会性等)とはを、加点項目全体の優先順位はW点を上げる方法を参照してください。
まとめ
- 建退共の加入はW1の加点項目で、配点は15点(加入か未加入かの二択)。
- モデルケースの実測では、P点で+19点の差になる。
- 退職一時金・法定外労災とあわせた「加入系3点セット」でW1の45点が取れる。
- 自社への効き方は、P点シミュレーターで項目を切り替えれば実測できる。
- 建退共加入によるP点差が入札参加資格の等級にどう影響するかは入札参加資格ランクの目安計算で確認できる(無料・登録不要)。
評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。
よくある質問
- 建退共に加入するとP点はどれだけ上がりますか?
- 本サイトのモデルケースでの実測では、建退共の加入によりP点が+19点上がります。W点の加点15点は「10×175/200」の合成式とP点の重み0.15を経て、P点換算で約19点に相当します。
- 建退共・退職一時金・法定外労災を全部加入するとどうなりますか?
- 3つとも未加入の場合と比べて、モデルケースの実測でP点が+59点になります。いずれも「加入しているか」の二択で各15点と配点が大きいため、未加入の制度があれば加入を検討する価値があります。
- 建退共の加点はどこで確認できますか?
- 経審P点シミュレーターのW点入力欄で、建退共・退職一時金・法定外労災の各項目をオン/オフして、自社の条件でP点への影響を実測できます。
公開日: 2026-07-14 / 最終更新日: 2026-08-22
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本ツールは事業者ご自身が入力・利用する試算です(申請の代行・作成支援は行っていません)。個別のご相談は承っておりません。正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。数値は概算であり、実際の申請前に専門家へご確認ください。算定方法・出典・免責