経審のCPDSユニットと学習履歴証明書|換算の除数20と証明期間の指定
CPDSは全国土木施工管理技士会連合会の制度です。経審のW1には、ユニット数を除数20で換算して使います。証明書の取り方と期間の指定を整理します。
全国技士会のガイドラインと近畿地方整備局の手引き施工管理技士の継続学習で広く使われるCPDSは、経審の「知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況」(W1)の対象になります。ただし経審の手引きは、ユニット数をそのまま使わず、団体ごとに決まった数値で割って換算します。換算の数値は20です。申請に付ける書類は、全国技士会が発行する学習履歴証明書です。
CPDSの運営団体と、建設系CPD協議会との関係
CPD(継続学習)は、技術者が資格を取った後も学び続けることを指す言葉です。一般社団法人全国土木施工管理技士会連合会(以下、全国技士会)は、自らの制度に「CPDS」という固有の名称を付けています。CPDSでの学習の単位は「ユニット」で、技術者個人のIDごとに登録されます。
建設系CPD協議会は、CPDを実施する学協会の間の連絡と調整をする場で、全国技士会を含めて19団体で構成されます。CPDSは協議会の制度ではなく、全国技士会の制度です。他の団体で登録した単位を、CPDSのユニットに移すことはできません。他団体の講習会をCPDSに申請して承認されれば、ユニットとして登録されます。
ユニット数から換算単位への計算
全国技士会は、経審の告示で定めるCPD認定団体の1つです。近畿地方整備局の令和8年7月の手引きでは、団体ごとの数値は全国技士会が20、日本建設業連合会など建築系の団体が12、土木学会などが50です。審査基準日以前1年間に認定されたユニット数を、この数値で割って30を掛け、小数点以下を切り捨てます。1人の上限は30単位です。
全国技士会の場合は、ユニット数×1.5を切り捨てた値になります。手引きの例は、26ユニットを20で割って30を掛け、39となるため、上限の30単位とする計算です。年間20ユニットで上限に届くことになります。
| 1人の年間ユニット数 | 換算単位 | 全員が同じ場合の技術者点 |
|---|---|---|
| 2 | 3 | 1 |
| 6 | 9 | 3 |
| 10 | 15 | 5 |
| 14 | 21 | 7 |
| 18 | 27 | 9 |
| 20以上 | 30 | 10 |
技術者点は、換算単位の合計を技術者数で割った1人当たりの値を、3単位刻みの区分に当てはめて決まります。表は全員が同じユニット数の場合の目安で、実際は人によって差があるため、合計して技術者数で割った値で判定します。最終のW1評価点には技能者側の評価も加わります。計算の流れは経審のCPD単位と技能レベル向上者数で確認できます。
学習履歴証明書の発行手続き
経審や入札で提出するのは、全国技士会が発行する学習履歴証明書です。CPDSで発行できる証明書は1種類だけです。
- 申請は個人IDで行います。同一会社の10名までは、1回の申請でまとめて出せます。社員データIDを使うと1回に100名まで申請できます。
- 証明書は1申請につき1枚で、複数名のときは連名になります。人ごとの明細書は人数分出ます。
- PDFファイルがメールで届きます。通常申請では、申請日の翌営業日の夕刻が発行の目標です。有料の至急申請もあります。
- 一括送金の残高が足りないと申請できません。先に一括送金の申請を済ませます。
- 証明書には、会社名、住所、資格名称、資格番号、承認済みのユニット数が載ります。申請の前に、登録内容が現在のものか確認します。
経審で使う証明期間の合わせ方
学習履歴証明書の申請では、証明日と、その日から遡る期間を入力します。期間は1〜5年から選べます。経審が見るのは審査基準日以前1年間のユニットなので、1年を選び、証明日を審査基準日に合わせると、手引きの対象期間と同じ範囲になります。この組み合わせは、全国技士会のガイドラインと整備局の手引きの記載を並べた読み方です。提出先が証明日や期間を指定している場合は、その指定が優先されます。
- 期間を5年にしても、経審で数えるのは審査基準日以前1年間のユニットだけです。5年分の合計をそのまま換算すると過大になります。
- 年間の取得に上限がある学習形態は、証明期間の中で1年単位に調整され、調整後の数値が証明書に載ります。見込みの数字と、証明書の数字がずれることがあります。
- 証明書のユニットは、受講した実施日で反映されます。審査基準日をまたぐ講習は、どちらの年に入るかを実施日で確かめます。
間違えやすい点
- 登録の申請期限:ユニット登録の申請は、受講日から1年以内です。審査着手までに2〜10週間ほどかかるため、審査基準日の直前に受講した分は、証明書の発行が申請に間に合うか早めに確認します。
- 複数団体の単位:同じ技術者が複数のCPD認定団体から単位を認められていても、使えるのはいずれか1団体の単位だけです。CPDSのユニットと他団体の単位は合算できません。
- 技術職員名簿に載らない技術者:名簿外の技術者のCPDも、建設業許可を持つ業種に係る監理技術者・主任技術者の資格か技士補(第一次検定合格)を持ち、常時雇用されていて雇用が6か月を超える場合は含められます。この場合は、様式第4号の名簿、資格の証明書類、常勤性の書類も提出します。
- 証明書への書き込み:近畿地方整備局の手引きは、証明書の各職員の余白に、名簿の頁と通番を書き込むよう求めています。提出先の整備局や都道府県で書き方が違うため、提出先の手引きで確認します。
技術職員の資格全体の点数は経審の技術職員数値、W点全体の位置づけは令和8年改正のW点で確認できます。常勤の条件は技術職員の常勤性にまとめています。
確認した一次資料
- 全国土木施工管理技士会連合会「CPDSガイドライン」(2026年度版)1.3節・3.9節(学習履歴証明書の申請と発行)、2.2節(建設系CPD協議会)、3.7節(ユニットの数え方)、3.8節(推奨ユニット)
- 近畿地方整備局「経営規模等評価申請・総合評定値請求手引き(令和8年7月版)」「CPD単位取得数について」(認定団体ごとの数値、換算式、様式第4号の要件)、チェックリスト番号9(提出書類)
- 国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて」(令和8年7月1日施行・全文)CPD単位取得数の算式、認定団体は複数のうち1団体のみ評価
まとめ
- CPDSは全国技士会の制度で、建設系CPD協議会の制度ではありません。
- 経審では、ユニット数を20で割って30を掛け、小数点以下を切り捨て、1人30単位を上限とします。年間20ユニットで上限です。
- 提出する書類は学習履歴証明書です。証明期間は1年にして、証明日を審査基準日に合わせるのが基本です。
- 登録の申請は受講日から1年以内で、審査着手まで2〜10週間かかります。
この記事は制度の説明で、個別の申請内容の判断は行いません。正式な評点は審査結果が優先します。評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。
よくある質問
- CPDSは建設系CPD協議会の制度ですか?
- いいえ。CPDSは全国土木施工管理技士会連合会の制度の名称です。建設系CPD協議会は、全国技士会を含む19団体が連絡と調整をする場です。
- CPDSのユニットは経審でどう換算しますか?
- 審査基準日以前1年間に認定されたユニット数を、全国技士会の数値である20で割って30を掛け、小数点以下を切り捨てます。1人の上限は30単位で、年間20ユニットで上限に届きます。
- 学習履歴証明書の期間は何年を選びますか?
- 経審は審査基準日以前1年間のユニットを見るため、証明日を審査基準日に合わせて1年を選ぶのが基本です。提出先が日付や期間を指定している場合は、その指定に従います。
- 他団体のCPD単位とCPDSのユニットは合算できますか?
- できません。1人の技術者が複数の認定団体から単位を認められていても、評価に使えるのはいずれか1団体の単位だけです。
公開日: 2026-10-13
令和8年新基準・改正前基準を新旧比較で無料試算(無料・登録不要):経審P点シミュレーターを使う
専門書で詳しく確認したい場合
PR制度の背景や申請実務を書籍でまとめて確認したい方向けです。
事業者ご自身が入力する概算の試算です。申請の代行・作成支援や個別相談は行っていません。正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。算定方法・出典・免責
