受審後の実務

山口市の格付等級と経審(土木一式の1等級は格付点数1,000点以上)

山口市の建設工事の入札参加資格について、経審の客観点数に主観点数を足した格付点数、土木一式・建築一式・電気・管・造園の格付等級、工事成績や技術職員の評点、市内に主たる営業所がない業者の扱い、随時受付と資格の有効期間を、市の公表資料から整理します。

山口市「山口市建設工事業者格付等級要領」・「建設工事の格付業者名簿を公表します」
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

山口市は、建設工事の入札参加資格を持つ業者のうち市内に主たる営業所がある業者を、「格付点数」で等級に分けています。格付点数は、経営事項審査(経審)で算定された客観的審査事項の点数(客観点数)に、工事成績や技術職員の数などから付ける主観点数を足したものです。格付の対象業種は、土木一式、建築一式、電気、管、造園の5つです。

この記事は、市の契約監理課が公表している格付等級要領と、格付業者名簿・随時受付のお知らせを原文で確認して整理します。県の制度は山口県の入札参加資格と経審、県内の別の市の例は下関市の等級格付と経審で説明しています。

格付の対象になる業者と業種

格付の対象は、入札参加資格を持つ業者のうち、市内に主たる営業所を持つ者です。対象業種は、土木一式工事、建築一式工事、電気工事、管工事、造園工事です。ただし、その工事種別の発注予定の件数が少ないときは、格付を定めないことができるとされています。

市内に主たる営業所がない業者は、格付の対象ではありません。要領には、市内に主たる営業所がない業者の全業種と、市内業者でも上の5業種以外の工事については、格付点数を客観点数に読み替えると書かれています。
  • 格付を認定すると、格付業者の名簿に登録し、「格付等級通知書」で業者へ知らせます。
  • 新規の業者は、最下位の等級に格付されます。
  • 等級の変更(昇級・降級)は、1等級が限度です。

業種ごとの等級と格付点数の区切り

要領の別表が定める等級は、次のとおりです。数字が小さいほど上位の等級です。

土木一式工事・建築一式工事の等級(3等級)
等級格付点数
11,000点以上
2800点以上999点以下
3799点以下
造園工事の等級(2等級)
等級格付点数
1870点以上
2869点以下
  • 電気工事と管工事は、等級が2つに分かれる表になっています。公開されているPDFの表は区切りの点数と業種の対応が読み取りにくいため、この記事では点数を書きません。区切りは要領の別表2の原文で確かめてください。
  • この区切りは、令和4年4月1日改正の要領に載っているものです。令和6〜8年度の格付に同じ表が使われているかは、業者名簿のお知らせからは確認できていません。

経審の点数と入札ランクの考え方はP点と入札ランクの関係で整理しています。

格付点数の中身(客観点数と主観点数)

格付点数の構成(要領の別表1)
区分内容
客観点数建設業法第27条の23の経営事項審査で算定された、客観的審査事項の点数
主観点数工事成績評点、指名停止状況評点、その他の項目(技術職員の数、市の優良建設工事業者表彰、ISO9001、ISO14001、企業合併の有無)の評点の合計

格付点数は「客観点数+主観点数」です。工事成績評点と指名停止状況評点が算式のどこにどう入るか(割る数など)は、PDFの表記が崩れて読み取れないため、要領の別表1の原文で確かめてください。次の表の数字は、原文から読み取れた評点です。

工事成績評点(申請日の属する年度とその前の2年度、計3年間の完成検査の平均成績評点)
平均成績評点工事成績評点
550
6010
6515
7021
7532
8050

平均成績評点は、小数点第1位以下を四捨五入した値です。表は55点から80点まで1点刻みで定められ、ここには抜き出して載せています。

技術職員の数に応じた評点
人数12351015以上
評点51016286590

対象は、審査基準日の経審で数える技術職員(建設業法第15条第2号イに該当する者)の人数です。

そのほかの加点・減点
項目評点
山口市優良建設工事業者表彰を受けた(直近3年間)+10(表彰件数に関係なく一律)
ISO9001の認証を取得している+20
ISO14001の認証を取得している+20
企業合併をした(建設業の許可を持つ者同士。直近3年間)+客観点数の10%(小数点以下第1位を四捨五入)
指名停止を受けた(直近3年間、1件ごと)−1〜−4(指名停止の期間が長いほど大きい)

評点は、この記事を書いた時点で公表されている要領のものです。経審そのものの点数の仕組みは経審のP点の計算の仕組みで説明しています。

格付の審査時期と有効期間

  1. 定期の格付審査は3年ごとです。随時申請と、審査事項の変更届によるものは、その都度行います。
  2. 令和6年度、令和7年度、令和8年度の格付は、令和6年7月2日以降に入札公告を行った案件に適用されます。
  3. 格付の有効期間は、定期審査と随時申請では、認定日の属する月の翌月1日から、次回の認定の有効期間の初日の前日までです。
  4. 市は、令和8年10月2日現在の格付業者名簿をPDFとExcelで公表しています。

経審の結果通知書の有効期間と受付の時期を合わせる考え方は、経審の有効期間と逆算で説明しています。次の定期審査(令和9年度からの3か年)の日程は、この記事を書いた時点では確認できていません。市の公表を待って確かめてください。

随時受付のしくみ

令和6〜8年度の建設工事の競争入札参加資格審査(随時受付)
項目内容
申請期間令和6年4月以降、毎月1日から15日(閉庁日は除く。15日が閉庁日なら直後の開庁日まで)
申請方法郵送(期限内必着)。封筒の表に「工事申請書在中」と朱書き
提出先山口市契約監理課
最終受付令和8年12月15日
資格の有効期間随時受付日の翌月1日から令和9年3月31日まで(例:4月受付なら5月1日から)
  • 各証明書は写しでよく、申請日から3か月以内に証明されたものだけが有効です。
  • 申請書類に実印の押印は不要になりました。使用印鑑届と委任状の使用印は、引き続き押印が必要です。
  • 山口市内に本店を置く事業者だけが出す書類として、技術職員名簿の写しがあります。
  • 建設工事の入札は、令和3年4月から原則として電子入札です。入札に参加するには電子入札の準備が必要です。

申請要領のPDFは画像として作られていて、文字として取り出せませんでした。提出書類の細かな条件は、市のページからダウンロードした要領で確かめてください。

確認した一次資料

この記事は、山口市が公表している格付等級要領と随時受付のお知らせの内容を整理したものです。点数や受付期間は改定されることがあります。電気工事・管工事の区切り、算式の細部、提出書類の詳細は、市の原文で確かめてください。格付の判断は、市の審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 格付の対象は、市内に主たる営業所がある業者の土木一式・建築一式・電気・管・造園の5業種。
  2. 格付点数は、経審の客観点数に、工事成績・技術職員・表彰・ISO・合併・指名停止の評点を足した主観点数を加えたもの。
  3. 土木一式・建築一式は1等級が1,000点以上、造園は1等級が870点以上。新規業者は最下位等級から始まり、昇降級は1等級が限度。
  4. 随時受付は毎月1日から15日の郵送で、最終受付は令和8年12月15日。資格は受付の翌月1日から令和9年3月31日まで。
  5. 次の定期審査の日程と、電気・管の区切りは、市の公表と原文で確かめる。

よくある質問

山口市の格付点数は、何の点数で決まりますか?
経営事項審査で算定された客観点数に、工事成績、技術職員の数、優良建設工事業者表彰、ISO、企業合併、指名停止などから付ける主観点数を足した点数です。
山口市の土木一式・建築一式の1等級は、格付点数が何点以上ですか?
1,000点以上です。2等級は800点以上999点以下、3等級は799点以下です。
山口市で市外の業者は格付されますか?
格付の対象は、市内に主たる営業所を有する業者です。市内に主たる営業所がない業者の全業種は、格付点数を客観点数に読み替えると要領に書かれています。
山口市の建設工事の随時受付は、いつ申請できますか?
令和6〜8年度の随時受付は毎月1日から15日で、郵送(期限内必着)です。最終受付は令和8年12月15日です。
山口市の随時受付で認められた資格は、いつまで有効ですか?
随時受付日の翌月1日から令和9年3月31日までです。たとえば4月受付分は5月1日から有効です。

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