受審後の実務

杉並区の入札参加資格と経審(総合評定値Pが客観点数になる・等級の点数の境目・有効期限)

東京都杉並区の建設工事で、経審の総合評定値Pがそのまま客観点数になる仕組み、客観等級と主観等級のうち低いほうが等級になる決まり、道路舗装などの等級の点数の境目、有効期限の数え方を、区の告示から整理します。

杉並区告示第443号「建設工事等競争入札参加者の資格に関する告示」
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

杉並区では、経審を必要とする業種の客観点数は、経審の総合評定値P(P点)そのものです。区の告示が、等級の点数の境目まで公表しています。

この記事は、杉並区の告示第443号(令和7年9月1日から適用)を原文で確認し、申請の方法、経審の位置づけ、等級の決まり方、有効期限をまとめます。世田谷区の同じ仕組みは世田谷区の入札参加資格と経審で確認できます。

申請の方法と前提

告示は、インターネットで東京電子自治体共同運営の電子調達サービスにアクセスし、申請書の画面に入力して送信するとしています。電子証明書(ICカード)が必要です。

経審を必要とする業種に申請するときは、次の3つが条件です。

  • 健康保険、厚生年金保険、雇用保険に加入していること。
  • 業種ごとに別表2で定められた建設業の許可を持っていること。
  • 申請に必要な種類の経審の総合評定値Pを持っていること。

確認した告示には、受付が随時か定期かを定めた文言はありません。受付の時期は区と共同運営サービスの案内で確かめます。

客観点数は総合評定値Pそのもの

告示の審査基準では、経審を必要とする業種の客観点数は、別表2で必要とされている経審の総合評定値P(申請に有効な審査基準日の結果が複数あるときは直近のもの、該当する業種が複数あるときは最も高い点数のもの)とされています。

経審のP点が、そのまま区の等級を決める客観点数になります。決算変更届を出して経審を受け直し、P点が変わったら、区の等級にも影響します。

経審を必要としない業種は、区の告示が別の計算式で客観点数を出します。ここでは経審を受ける業種の扱いだけを説明します。自社のP点の見込みはP点シミュレーター、点数ごとの入札ランクの目安は入札ランク目安ツールで見られます。ただし、ツールの結果は区の等級を決めるものではありません。

客観等級と主観等級の低いほうが等級になる

等級は、客観点数から決まる客観等級と、主観点数から決まる主観等級の二つで決まります。二つが違うときは、低いほうがその業種の等級です。

杉並区の工事の等級区分(告示から)
業種等級
道路舗装、橋りょう、河川、水道施設、下水道施設、一般土木、建築A・B・C・D・Eの5等級(同じ等級内で順位)
電気、給排水衛生、空調A・B・C・Dの4等級(同じ等級内で順位)
上記以外の業種等級を定めず、順位のみ

同じ等級内の順位は、客観点数の高い順です。客観点数が同じときは、当該業種の完成工事高の高い順、次に自己資本額の高い順で決まります。

主観的審査事項で最高完成工事(業務)経歴がない業種は「無格付」になり、等級も順位も付きません。経審のP点が高くても、その業種の完成工事の実績がなければ等級は付きません。

等級の点数の境目(客観点数)

告示の別表1は、客観点数と主観点数のそれぞれについて、等級の境目を定めています。別表2で、業種ごとにどの表を使うかが決まります。道路舗装は表1、橋りょう・河川・水道施設は表2です。

客観点数による客観等級(別表1の表1・表2)
客観点数客観等級
900点以上A
750点以上900点未満B
650点以上750点未満C
600点以上650点未満D
600点未満E

表1と表2は、客観点数の境目が同じで、主観点数の境目が違います。主観等級は、表1(道路舗装)ではAが2億点以上、Bが8,000万点以上2億点未満、Cが3,000万点以上8,000万点未満、Dが700万点以上3,000万点未満です。表2(橋りょう・河川・水道施設)ではAが3.2億点以上、Bが1.5億点以上3.2億点未満、Cが4,000万点以上1.5億点未満、Dが1,000万点以上4,000万点未満です。

下水道施設、一般土木、建築、電気などに使う表は、別表2で確かめます。表3から表5は、境目の点数がさらに違います。

有効期限と継続申請

資格の有効期限は、登録申請をした月の直前の決算月の翌月から1年8か月後の月の末日です。継続して資格を希望するときは、前回の登録申請の直後の決算月の翌月から有効期限までに、登録申請をして承認を受ける必要があります。

適用年月日は、競争入札参加資格者名簿に登録された日です。決算変更届と経審の流れはコリンズとはや練馬区の入札参加資格と経審と合わせて確認すると、申請の順番がつかめます。

確認した一次資料

この記事は、杉並区の公表資料を整理したものです。受付や要件、等級の判定は、区と東京電子自治体共同運営サービスの最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 杉並区では、経審を必要とする業種の客観点数は、経審の総合評定値Pそのもの。
  2. 客観等級と主観等級が違うときは、低いほうが等級になる。同じ等級内の順位は客観点数の高い順。
  3. 道路舗装・橋りょう・河川・水道施設の客観等級は、900点以上がA、750点以上がB、650点以上がC、600点以上がD、600点未満がE。
  4. 最高完成工事経歴がない業種は無格付で、等級も順位も付かない。
  5. 有効期限は、申請月の直前の決算月の翌月から1年8か月後の月の末日。

次に知りたいこと:地域別の経審の活用一覧、世田谷区の入札参加資格と経審。

よくある質問

杉並区の入札参加資格で、経審の点数はどう使われますか?
経審を必要とする業種では、総合評定値P(直近の審査結果、該当業種が複数なら最も高い点数)がそのまま客観点数になり、客観等級を決めます。
杉並区の等級は客観点数だけで決まりますか?
決まりません。客観点数による客観等級と、最高完成工事経歴による主観等級のうち、違うときは低いほうが等級になります。
杉並区の道路舗装工事で客観等級Aになる点数はいくつですか?
告示の別表1では、客観点数が900点以上でA、750点以上900点未満でB、650点以上750点未満でC、600点以上650点未満でD、600点未満でEです。
杉並区で完成工事の実績がない業種に申請するとどうなりますか?
最高完成工事(業務)経歴がない業種は無格付となり、等級も順位も与えられません。
杉並区の入札参加資格の有効期限はいつまでですか?
登録申請をした月の直前の決算月の翌月から1年8か月後の月の末日です。継続するには、有効期限までに申請して承認を受ける必要があります。

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