受審後の実務

中央区の入札参加資格|総合評価の配点(価格点30点)・手持ち工事数の制限

東京都中央区の工事の入札を、区の要綱と公式ページから整理します。予定価格3,500万円以上が対象の総合評価方式の配点と、参加できない条件がわかります。区内業者の届出と、手持ち工事数による入札参加の制限も確認できます。

中央区の競争入札
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

中央区は、原則として予定価格3,500万円以上の工事を、施工能力等審査型総合評価方式の制限付一般競争入札で行います。評価値は、価格点30点、施工能力評価点25点、地域貢献等の評価点7点の合計です。直近の工事成績が60点未満だと、この方式の入札には参加できません。

2026年10月23日に確認した内容です。最新の案内は中央区「入札参加資格登録等に関するお知らせ」でご確認ください。

総合評価方式の対象と評価の方法

中央区は、工事の価格に加えて、施工能力と企業の地域貢献を見て落札者を決めます。対象は、原則として予定価格が3,500万円以上の工事です。建設共同企業体(JV)に発注する工事は、別の「JV工事総合評価方式」があるため、この要綱の対象から除かれます。入札は制限付一般競争入札で行います。

評価値の内訳(要綱第6条)
区分項目満点
価格点30×(予定価格−入札価格)÷(予定価格−失格基準価格)30点
施工能力評価点(満点25点)工事成績評価点20点
配置予定技術者の資格点3点
配置予定技術者の実績点2点
企業の地域貢献等評価点地域貢献評価点と社会貢献評価点の合計7点

失格基準価格は、予定価格の100分の92から100分の75までの範囲で、工事ごとに区長が決めます。予定価格の範囲内で入札した者のうち、評価値が最も高い者が落札者になります。

発注工事の公表日が属する年度とその前3年度の間に完了した工事のうち、公表日に最も近い日に完了した工事の工事成績点が60点未満だと、この方式の入札には参加できません。

工事成績評価点と技術者の点数

工事成績評価点は、公表日の属する年度とその前3年度の間に完了した工事のうち、直近3件までの工事成績点の平均で決まります。完了した工事が2件ならその平均、1件ならその点数です。完了した工事がない場合は、工事成績点を0点として計算します。

工事成績点の平均と工事成績評価点(抜粋)
工事成績点の平均工事成績評価点
59点以下0点
60点1点
70点8点
75点13点
80点18点
90点19点
100点20点

81点以上は、工事成績点が1点上がるごとに評価点が0.1点ずつ増えます。評価の対象にする工事の業種は、原則として発注工事と同じ業種です。

配置予定技術者の資格点は、発注工事と同じ業種の1級技術者が3点、2級技術者が2点、その他の技術者が1点です。複数の資格があるときは、上位の資格1つだけが評価されます。

配置予定技術者の実績点(満点2点)
工事の種類監理技術者主任技術者担当技術者など
同種工事(規模が同程度以上)2点1.5点1点
類似工事(規模が小さい)1.5点1点0.5点

実績点は、工事実績情報サービス(コリンズ)に登録されたデータから算定します。登録の仕組みはコリンズとはの記事にまとめています。

地域・社会貢献の評価点

企業の地域貢献等評価点は、地域貢献評価点3点と社会貢献評価点4点の合計で、満点は7点です。申請時点で当てはまる項目ごとに、それぞれ1点が付きます。

地域貢献等評価点の項目(各1点)
区分項目当てはまる場合
地域貢献評価点地域団体加入点区内の町会・自治会、中央区商店街連合会、中央区工業団体連合会のいずれかに加入している
防災協力点区と災害時の応急対策活動の協定を結んでいる。または区内の消防団か中央区帰宅困難者支援施設運営協議会に加入している
営業拠点の所在地点電子調達サービスの入札参加資格で、本店所在地が区内として登録されている
社会貢献評価点障害者雇用点法定の障害者雇用率を超えて雇用している
高齢者雇用点区の高齢者雇用企業奨励金を受けて対象者を継続雇用している。または65歳以上への定年の引上げ、希望者全員の継続雇用制度、定年の廃止を実施している
環境配慮点区の二酸化炭素排出抑制システムの特典を受けられる。または区内の事業所がISO14001シリーズ、エコアクション21、エコステージ(ステージ2以上)、KES(ステップ2以上)のいずれかの認証を取得している
ワークライフバランス配慮点区のワーク・ライフ・バランス推進企業などの認定、次世代育成支援対策推進法に基づく認定、または東京都いきいき職場推進事業の認定を受けている

区内業者としての届出

中央区は、工事・印刷・建物維持管理業務などで、区内に本店または契約の権限を持つ人を置き、区内営業所を設置している業者に、「区内業者」としての取扱いを受けるための届出を求めています。提出するのは「区内営業所届出書」(様式第1号)で、変更があったときは「区内営業所変更届出書」(様式第2号)を出します。

取扱いの基準は、区の「中央区競争入札参加者の区内業者取扱基準」にあります。この記事では、基準の個々の要件までは確認していません。

手持ち工事数による入札参加の制限

中央区は、公共工事の品質を確保し、事業者の受注の機会を均等にするために、「手持ち工事数による入札参加制限基準」で、手持ちの工事が多い事業者の入札参加を制限しています。

令和7年9月1日の改正で、工事成績が優良な事業者は、区長が特に指定する工事に限り、手持ち工事数にかかわらず入札に参加できるようになりました。指定の対象は、建築工事、機械設備工事、電気設備工事です。手持ち工事数の上限の件数は、区の基準のPDFで確認できます。

低入札価格調査制度

予定価格が3,500万円以上の工事請負契約では、調査基準価格を設けます。調査基準価格は、予定価格の100分の92から100分の75までの範囲で、工事ごとに決めます。総合評価方式の工事とJV工事総合評価方式の工事は、対象にしないことができます。

入札価格が調査基準価格に満たないと、落札の決定が保留され、区が調査します。調査では、その価格で入札した理由と内訳、手持ちの工事の状況、配置予定の技術者のほか、第一次下請の予定業者と金額、経営内容と信用状態(建設業法違反の有無、賃金や下請代金の支払状況)などを確認します。

この記事で確認していない点

  • 電子調達サービスの定期受付の日程と、資格の有効期限。
  • 経審の点数が格付に使われる方法。
  • 区内業者取扱基準の個々の要件と、手持ち工事数の上限の件数。

確認した一次資料

申請の可否や個別の判断は、中央区の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 総合評価方式は、原則として予定価格3,500万円以上が対象。価格点30点、施工能力評価点25点、地域貢献等評価点7点で、直近工事の成績が60点未満だと参加できない。
  2. 地域貢献等の評価点は、地域貢献3項目と社会貢献4項目の各1点。本店所在地が区内の登録、災害協定、環境認証などが対象。
  3. 手持ち工事数による入札参加の制限があり、令和7年9月から、工事成績優良者は建築・機械設備・電気設備工事の指定工事に限って制限を受けない。

他の区との違いは、入札方法を予定価格で比べた記事と港区の入札参加資格で見られます。東京都の資格は東京都の入札参加資格、自治体を並べて探すときは自治体別の入札参加資格と経審の一覧をご覧ください。

よくある質問

中央区の総合評価方式は、どんな工事が対象ですか?
原則として予定価格が3,500万円以上の工事が対象で、建設共同企業体(JV)に発注する工事は除かれます。入札は制限付一般競争入札で行い、JV工事には別のJV工事総合評価方式があります。
中央区の総合評価方式の配点は、どうなっていますか?
価格点が30点、施工能力評価点が25点、企業の地域貢献等評価点が7点です。施工能力評価点の内訳は、工事成績評価点20点、配置予定技術者の資格点3点、実績点2点です。
中央区の総合評価方式の入札に参加できないのは、どんな場合ですか?
公表日の属する年度とその前3年度の間に完了した工事のうち、公表日に最も近い日に完了した工事の工事成績点が60点未満の場合は、この方式の入札に参加できません。
中央区の地域貢献等の評価点には、どんな項目がありますか?
地域団体加入、防災協力、営業拠点の所在地(本店所在地が区内として登録)の3項目と、障害者雇用、高齢者雇用、環境配慮、ワークライフバランス配慮の4項目で、各1点、合計7点です。
中央区の手持ち工事数による入札参加の制限は、今も続いていますか?
続いています。令和7年9月1日の改正で、工事成績が優良な事業者は、区長が特に指定する建築工事、機械設備工事、電気設備工事に限り、手持ち工事数にかかわらず入札に参加できるようになりました。

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