建設業許可

令3条の使用人とは|支店長・営業所長の範囲と、就任時の変更届(2週間以内)・提出書類

建設業許可の書類に出てくる「令3条の使用人」について、対象になる人、就任したときの届出、提出する書類を、条文と国土交通省の手引きから整理します。

e-Gov法令検索・国交省の手引きで確認(2026-10-24)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

令3条の使用人とは、建設業法施行令第3条が定める「支配人」と、支店または営業所の代表者(支配人である人を除く)のことです。新しくこの立場になった人がいるときは、2週間以内に変更届出書(様式第22号の2)を出します。

変更届全体の期限は建設業許可の変更届の期限と必要書類で、役員や営業所技術者の変更の出し方は役員・営業所・専任技術者の変更届で説明しています。

要点:令3条の使用人は、支配人と、支店・営業所の代表者です。本店の代表取締役などは役員として別に扱われます。新たに就いた人がいるときの届出は、役員の変更の30日以内ではなく、2週間以内です。

誰が令3条の使用人にあたるか

建設業法施行令第3条は、使用人を「支配人及び支店又は営業所の代表者(支配人である者を除く)」と定めています。支店に準ずる営業所は、同じ政令の第1条で「常時建設工事の請負契約を締結する事務所」とされています。

国土交通省中国地方整備局の手引きは、令3条の使用人を「建設工事の請負契約の締結及びその履行に当たって、一定の権限を有すると判断される者」と説明しています。該当する人は、支配人と、支店または営業所(主たる営業所を除く)の代表者です。

立場ごとの扱い(手引きの許可要件の図から)
立場許可の書類での扱い
本店の取締役などの役員等「役員等」として扱われる
支店・営業所の代表者(支店長・営業所長)令3条の使用人として扱われる
支配人令3条の使用人として扱われる
個人事業主の本人許可を受ける本人として扱われる

自社の誰が該当するかの判断に迷うときは、許可を受けている大臣または知事の窓口に確認します。

許可でなぜ確認されるか

令3条の使用人は、許可の基準のうち「誠実性」と「欠格要件」で確認される対象です。

  • 建設業法第7条第3号:法人では、法人・役員等・政令で定める使用人が、請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかな人でないこと。
  • 建設業法第8条:許可を受けようとする法人の役員等または政令で定める使用人のうちに、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない人や、一定の刑罰を受けて5年を経過しない人などがいると、許可を受けられない。

手引きは、許可を受けたあとに欠格要件に該当した場合も、許可は取り消されると案内しています。支店長を新しく置くときは、その人が欠格要件に当たらないかを先に確かめます。

令3条の使用人は、営業所技術者(専任技術者)とは別の立場です。営業所技術者は請負契約の技術上の管理をつかさどる人、令3条の使用人は契約の締結・履行の権限を持つ代表者として確認されます。同じ人が兼ねるかどうかは、この記事では扱っていません。

就任したときの変更届

建設業法施行規則第8条は、新たに令3条の使用人になった人がいるときの届出を定めています。

届出の内容(施行規則第8条から)
項目内容
いつ新たに令3条の使用人になった人がいる場合、2週間以内
どの書式で別記様式第22号の2の変更届出書
添付するもの法第6条第1項第4号の書面(欠格要件に当たらないことの誓約書)と、施行規則第4条第1項第4号・第5号の書面。そのほか大臣または知事が必要と認める書類

商号、営業所の名称・所在地、役員の氏名などの変更は、建設業法第11条第1項で30日以内です。令3条の使用人の就任は、期限が短く、2週間以内です。複数の変更が重なったときは、短いほうに合わせて準備します。

施行規則第8条が書いているのは、新たに使用人になった場合の届出です。使用人でなくなったときの届出の取り扱いは、条文からは読み取れません。提出先の窓口に確認してください。

許可申請で出す書類

許可を申請するときは、施行規則第4条第1項などにより、令3条の使用人について次の書類を出します。

令3条の使用人に関する書類(施行規則第4条第1項・手引きの書類一覧から)
書類様式
令3条に規定する使用人の一覧表様式第11号
令3条に規定する使用人の住所、生年月日等に関する調書様式第13号
破産手続開始の決定を受けて復権を得ない人に該当しない旨の、市町村の長の証明書(様式なし)
欠格要件に該当しないことの誓約書様式第6号

手引きの一覧では、使用人の一覧表と調書は、新規・追加・更新のどの区分の申請でも「●」(添付する)と示されています。

市町村の長の証明書は、許可申請者(法人では役員)と令3条の使用人の両方が対象です。

就任・退任の届出が後で役に立つ場面

手引きは、常勤役員等の経験年数を証明する資料として、令3条の使用人としての経験の場合は、次の書類を求めています。

  • 就任時と退任時の変更届出書(様式第22号の2)。受付印があるものに限る。経験期間の分が必要。

常勤役員等を直接に補佐する者の経験を、令3条の使用人として財務管理、労務管理、業務運営の経験で示す場合も、許可通知書の写しと変更届出書等の写しで期間を確認すると案内されています。

令3条の使用人としての経験を、あとで常勤役員等の経験として示すときは、就任と退任の届出の受付印が経験期間の証拠になります。届出の控えは、受付印つきで保管します。

この手引きは、中国地方整備局管内の国土交通大臣許可業者向けです。都道府県知事許可の窓口では、提出書類や確認資料が異なることがあるため、許可を受けた窓口の案内を確かめてください。

確認した一次資料

この記事は、条文と国土交通省地方整備局の手引きを整理したものです。個別の判断は、許可行政庁の審査が優先されます。書類や届出の取り扱いは変わることがあるため、提出前に許可を受けた窓口の最新の案内を確かめてください。

まとめ

  1. 令3条の使用人は、支配人と、支店・営業所の代表者(支配人を除く)です。
  2. 誠実性と欠格要件の確認の対象で、新しく置くときは欠格要件に当たらないかを先に確かめます。
  3. 新たに就いた人がいるときは、2週間以内に変更届出書(様式第22号の2)を出します。
  4. 許可申請では、一覧表(様式第11号)、調書(様式第13号)、市町村の長の証明書、誓約書(様式第6号)を出します。
  5. 就任・退任の変更届の受付印つきの控えは、後で経験年数を示す資料になります。

次に知りたいこと:『建設業許可の変更届の期限と必要書類』/『建設業許可の営業所を増やす・移すときの手続き』/『建設業許可の更新で問われる欠格要件』

よくある質問

令3条の使用人とは、誰のことですか?
建設業法施行令第3条が定める、支配人と、支店または営業所の代表者(支配人である人を除く)です。中国地方整備局の手引きは、主たる営業所を除く支店・営業所の代表者と説明しています。
支店長を新しく置いたとき、いつまでに届出が必要ですか?
建設業法施行規則第8条により、新たに令3条の使用人になった人がいる場合は、2週間以内に別記様式第22号の2の変更届出書を出します。役員の変更などの30日以内より短い期限です。
令3条の使用人の届出には、どんな書類を添付しますか?
法第6条第1項第4号の書面(欠格要件に当たらないことの誓約書)と、施行規則第4条第1項第4号・第5号の書面(住所・生年月日等の調書、市町村の長の証明書)などです。そのほか許可行政庁が必要と認める書類も求められます。
令3条の使用人が欠格要件に当たると、どうなりますか?
建設業法第8条により、法人の役員等または政令で定める使用人のうちに欠格要件に当たる人がいると、許可を受けられません。手引きは、許可後に該当した場合も許可は取り消されると案内しています。
令3条の使用人の就任・退任の変更届は、なぜ控えを残すのですか?
手引きでは、令3条の使用人としての経験を常勤役員等の経験として示すとき、就任時と退任時の変更届出書(様式第22号の2・受付印があるもの)で経験期間を確認するとされているためです。

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