受審後の実務

栗東市の入札参加資格|共同受付で申請・業種数は市内3・市外2・格付はP点に市の加点を足す

滋賀県栗東市の建設工事の入札参加資格について、共同受付での申請、申請できる業種の数、市内に本店がある業者の格付の計算式、工事成績と工事経歴の加点、技術者の資格要件を、市の公式資料から整理します。

栗東市 建設工事等指名競争入札の格付及び選定の基準(令和8年度版)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

栗東市の建設工事の入札参加資格は、滋賀県市町の共同受付で申請します。申請できる業種は、市内業者が3業種、市外業者が2業種までです。市内に本店がある業者の格付は、経営規模等評価結果通知書の総合評定値(P点)に、市の工事成績・工事経歴・その他の主観点を足した点数で決まります。

2026年10月22日に確認した内容です。格付基準は令和8年度版(市の更新日は2026年4月1日)です。最新の案内は栗東市「栗東市建設工事等指名競争入札参加者の格付及び選定の基準(令和8年度版)について」でご確認ください。

共同受付での申請と受付期間

栗東市は、建設工事、測量・建設コンサルタント等の入札参加資格申請を、令和4年度から滋賀県・県内市町と共同で受け付けています。市のページは、詳細を滋賀県の「市町入札参加資格審査申請ポータルサイト」で確認するよう案内しています。

令和8年度中の申請受付期間(県のポータルから)
項目期間
システム入力令和8年4月1日から12月11日まで(土曜日、日曜日、祝日を除く)。12月11日までにシステム上で「申請書提出」の処理が必要
確認書類の提出令和8年4月1日から12月16日まで(原則郵送・消印有効)
システム入力と確認書類の提出で、期限が違います。入力は12月11日、書類は12月16日です。

滋賀県全体の審査基準日、必要な経審の範囲、有効期間は滋賀県の入札参加資格と経審で説明しています。問い合わせ先は、栗東市財政課(契約検査室)です。

申請できる業種の数と格付する業種

市の格付及び選定の基準は、入札参加申請書を出せる業種数に上限を置いています。

入札参加申請書を出せる業種数
区分業種数の上限
市内業者3業種
市外業者2業種

格付の区分があるのは、土木一式工事、建築一式工事、舗装工事、電気設備工事、給排水冷暖房工事、水道施設工事のうち給水装置にかかる工事の6つです。格付されるのは、これらの業種に申請した市内業者のうち市内に本店がある業者だけです。市内支店の業者、市外業者、ほかの業種に申請した業者は、格付ではなく順位が付けられます。

指名競争入札に参加できるのは、建設業法第3条の許可を受けた人か共同企業体などで、市長が定める期間内に入札参加申請書を出した人です。

格付の点数の計算式(V=P+A+B+C)

格付基準の別表は、審査事項評点総合点数(V)を次の式で定めています。審査の基準日は、審査の申出をする年度の10月1日です。

審査事項評点総合点数(V)の内訳
記号項目算定のしかた
P経営審査事項経営規模等評価結果通知書の総合評定値(P点)
A工事成績基準日の属する1年間に市が成績評定した工事について、工事成績評定点に応じた係数をP点に掛けた値
B工事経歴種類別年間平均完成工事高に占める市発注工事高の割合に応じた係数を、P点に掛けた値
Cその他主観点数ISO認証取得、社会貢献活動、指名停止・市税の納入状況・法令違反などに応じた評価点の合計
経審の総合評定値(P点)が土台になり、工事成績と工事経歴はP点に係数を掛けて加算されます。経審の点数を上げることが、栗東市の格付にも直接つながります。経審の点数の仕組みは経審のP点の計算の仕組みで説明しています。

工事成績・工事経歴・その他の加点

係数と評価点は、「栗東市建設工事指名願格付主観事項評点基準」(令和5年4月1日適用)に定められています。

工事成績(A)

市発注工事の業種別の工事成績について、普通点の65点を基準に、プラスとマイナスの差を出します。前年1月1日から12月31日の分を平均し、小数点以下は切り捨てて整数にします。

  • プラスは、1点につき加算率0.2%。
  • マイナスは、1点につき加算率マイナス0.3%。

この加算率をP点に掛けた値が、工事成績の評点です。プラスよりマイナスの方が1点あたりの影響が大きい設計です。

工事経歴(B)

指名を希望する工事種別の年間平均完成工事高に占める、栗東市発注工事の割合(施工率)で決まります。

施工率と加算率
施工率加算率
0%0.0%
1〜10%1.0%
11〜20%1.5%
21〜30%2.0%
31〜40%2.5%
41〜50%3.0%
51〜60%2.5%
61〜70%2.0%
71〜80%1.5%
81〜90%1.0%
91〜100%1.0%

基準には、民間での信用面の評価を考慮して50%を上限(3.0%)とする、という注記があります。市の仕事の割合が高すぎても、加算率は下がります。

その他の主観点数(C)

評価点の例
項目内容評価点
ISO等ISO14001、またはISO14001とエコアクション21の両方(両方でも5点のみ)5点
ISO900110点
栗東市消防団員代表者、役員、常時雇用者のうち1人/2人以上5点/10点
栗東きょうどう夢の森プロジェクト基準日に協賛している事業者(栗東市商工会が主催する事業)5点
次世代育成支援対策滋賀県ワーク・ライフ・バランス推進企業の登録がある事業者5点
女性活躍推進雇用している女性技術者が1人/2人以上5点/10点
栗東市事業貢献雪寒対策事業受託者、上水道修繕委託業務活動者、りっとう美知メセナ活動者(各項目)各5点

ランクの境目と請負工事標準額

Vの点数で、次のようにランクが分かれます。土木一式工事だけ、4つのランクがあります。

審査事項評点総合点数(V)によるランク
ランク土木一式工事建築一式・舗装・電気設備・給排水冷暖房・給水装置
A700点以上700点以上
B650点以上700点未満600点以上700点未満
C600点以上650点未満600点未満
D600点未満(なし)

ランクごとに、発注の目安となる請負工事標準額が決まっています。土木一式工事は、Aが5,000万円以上1億円未満、Bが1,000万円以上5,000万円未満、Cが400万円以上1,000万円未満、Dが400万円未満です。建築一式工事は、Aが5,000万円以上1億円未満、Bが800万円以上5,000万円未満、Cが800万円未満です。

基準は、請負工事標準額に対応する業者数や契約予定件数が著しく少ない・多い場合は、格付区分を変更したり設けなかったりできると定めています。

ランクごとの技術者の資格と人数

土木一式工事のAとBには、点数のほかに、有資格者の人数の条件があります。有資格者は、その業者の代表者か常時雇用している人に限られます。

土木一式工事・建築一式工事の有資格者基準
業種ランク有資格者の資格と人数
土木一式工事A土木施工管理技士 1級2人以上かつ2級2人以上、監理技術者資格者証(土木工事)2人以上
B土木施工管理技士 1級1人以上かつ2級1人以上
C・D条件なし
建築一式工事A建築士または建築施工管理技士 1級2人以上かつ2級2人以上、監理技術者資格者証(建築工事)2人以上
B建築士または建築施工管理技士 1級1人以上かつ2級1人以上
C条件なし

備考では、1級1人を2級2人に換算できる(逆は不可)、ある業種で数えた有資格者を別の業種で数えることはできない(6業種以外を除く)、と定めています。監理技術者資格者証を持つ施工管理技士は、資格者証の人数としても数えられます。舗装、電気設備、給排水冷暖房、給水装置の条件も別表にあります。

技術者の資格は経審の技術職員の点数にも関わるため、技術職員の点数の数え方とあわせて確認すると、点数と人数の両方の備えを揃えやすくなります。

格付の特例

  • 土木一式、建築一式、電気設備、給排水冷暖房、給水装置のAに格付される人は、特定建設業の許可が必要です。
  • 新しく入札参加資格を得た人は、最下位の格付区分になります。
  • 直前の区分より上位の区分の対象でも、直前の区分に2年連続または4年中3年以上の実績がない人は、直前の区分のままです。
  • 直前の区分より2区分上位の対象で、直前の区分に2年連続または4年中3年以上の実績がある人は、1区分上位になります。
  • 直前の区分より2区分下位の対象でも、指名対象外ではなく、基準日の属する年とその前の1年に指名停止を受けていない人は、1区分下位にとどまります。
  • 契約審査委員会が工事成績が良好でないなどの理由で不適当と認めた人は、工事成績を参考にした区分になります。

この記事で確認していない点

  • 水道施設工事(給水装置)、舗装、電気設備、給排水冷暖房の工事標準額と、技術者の資格の細かい条件。
  • 令和9年度名簿でどの区分が定期の審査の年にあたるか(県のポータルの申請年度の一覧表で確認できます)。
  • 市内支店業者・市外業者に付ける順位の決め方。
  • 測量・建設コンサルタント等の申請の条件。
  • 入札ごとの参加条件(案件ごとの公告で決まる)。

自社の完成工事高・自己資本・技術職員数でP点がいくつになるかは、経審P点シミュレーターで試算できます。ここで見た格付の点数のうち、経審のP点にあたる部分の目安になります(正式な評点は審査結果が優先されます)。

確認した一次資料

申請の可否や個別の判断は、市の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 申請は滋賀県市町の共同受付で行い、令和8年度中の入力は12月11日まで、確認書類は12月16日まで。
  2. 申請できる業種は、市内業者が3業種、市外業者が2業種まで。格付されるのは、市内に本店がある業者。
  3. 格付の点数は、経審のP点に、工事成績・工事経歴・その他の主観点を足して決まる(V=P+A+B+C)。
  4. 土木一式工事はAが700点以上。AとBには施工管理技士などの人数の条件もある。

同じ滋賀県内の自治体は草津市の入札参加資格や湖南市の入札参加資格で説明しています。自治体を並べて探すときは自治体別の入札参加資格と経審の一覧をご覧ください。

よくある質問

栗東市の建設工事の入札参加資格は、どこで申請しますか?
滋賀県市町の共同受付で申請します。市のページが、令和4年度から共同化していることと、県のポータルサイトで詳細を確認することを案内しています。令和8年度中の入力は12月11日まで、確認書類の提出は12月16日までと、県のポータルに書かれています。
栗東市では、何業種まで入札参加を申請できますか?
市の格付及び選定の基準では、市内業者が3業種、市外業者が2業種までです。市内業者は、市内に本店がある業者と市内支店の業者の両方を指しますが、格付の対象になるのは市内に本店がある業者だけです。
栗東市の格付は、何の点数で決まりますか?
審査事項評点総合点数(V)で決まります。Vは、経営規模等評価結果通知書の総合評定値(P点)に、工事成績の評点、工事経歴の評点、ISOや社会貢献などのその他主観点数を足した値です。審査の基準日は、審査の申出をする年度の10月1日です。
栗東市の土木一式工事でAランクになる点数は?
主観事項評点基準では、土木一式工事のAは審査事項評点総合点数が700点以上です。Bは650点以上700点未満、Cは600点以上650点未満、Dは600点未満です。Aには、土木施工管理技士や監理技術者資格者証を持つ人の人数の条件もあります。
栗東市の工事成績は、格付にどう使われますか?
市発注工事の業種別の工事成績を、普通点の65点を基準にした差で出し、前年1月1日から12月31日の分を平均します。プラスは1点につき加算率0.2%、マイナスは1点につきマイナス0.3%で、この率を経審のP点に掛けた値が評点です。

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