受審後の実務

松本市の入札参加資格と経審|等級格付を付与できない3つの場合と長野県の点数の加算

長野県松本市の建設工事で、経審を受けていないと等級格付がつかない場合、長野県の客観点数を市の総合評定値に加算する運用、令和7・8・9年度の申請区分と日程を、市の公表資料から整理します。

松本市 令和7・8・9年度の入札参加資格(建設工事)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

松本市は、建設工事の入札参加資格について、経営事項審査の申請などの条件を満たさない場合、等級格付を付与できないと定めています。その場合でも申請はできますが、取引は随意契約(少額取引を含む)に限られます。

この記事は、松本市が公開している「入札参加資格要件および総合評定値の運用について」「令和7・8・9年度入札参加資格の申請について」「入札参加資格者名簿」のページと、建設工事の申請手引きを原文で確認し、経審に関わる部分を整理します。

等級格付を付与できない3つの場合

建設工事について、次のいずれかに当てはまると、入札参加資格(等級格付)を付与できません。申請そのものはできますが、随意契約(少額取引を含む)のみになります。

  1. 申請の日の属する年度の1月1日(審査基準日)現在で、建設業の許可を受けていない。
  2. 申請の日の属する年度に、建設業法第27条の23第1項の経営事項審査を申請していない。
  3. 希望する建設工事の種類について、審査基準日の直前2か年の営業年度の間に完成工事高がない。
松本市で等級格付を受けるには、申請の年度のうちに経審を申請していることが条件です。経審の結果通知書の取得が間に合わない年度は、等級格付の対象外になります。

共通の条件として、市税と消費税・地方消費税の滞納がないこと、社会保険等に加入していること(適用除外者を除く)、暴力団員や暴力団関係者でないことなども求められます。市税は、松本市に納税義務がある場合に限り、未納がないことが申請の要件です。

経審の受け方と流れは経審の有効期間と逆算で確認できます。入札ランク目安ツールの結果は目安であり、松本市の格付を決めるものではありません。

長野県の点数を市の総合評定値に加算する運用

松本市の建設工事入札制度合理化対策要綱第6条第2項により、長野県の入札参加資格を持つ県内本店の業者は、県で登録のある工種の資格総合点数に限り、その点数を市の同じ工種の総合評定値とみなして扱います。

県の点数の加算の例(市の運用ページから)
県の登録市の登録市の総合評定値(P点)の扱い
土木一式、とび・土工・コンクリート、舗装のいずれか土木一式のみ3工種で県が付けた新客観点数を、市の土木一式の総合評定値に加算した合計
土木一式のみ土木一式、とび・土工・コンクリート、舗装県の土木一式の新客観点数を、市の土木一式のみに加算した合計

市の運用ページは、この扱いの対象を「県内本店業者」と書いています。加算されるのは、県に登録のある工種の点数に限られます。

P点そのものの計算はP点の計算の仕組みで整理しています。

申請区分と日程

令和7・8・9年度の資格の有効期間は、令和7年6月1日(または名簿登載日)から令和10年5月31日までです。中間申請や追加申請で名簿に載った業者は、名簿登載日から同じ終期までになります。

申請区分と資格有効期間の始期(市の申請ページから)
申請区分受付資格有効期間の始期
令和7年 定期申請受付終了令和7年6月1日
令和7年 追加申請受付終了令和7年12月1日
令和8年 中間申請受付終了令和8年6月1日
令和8年 追加申請受付終了令和8年12月1日
令和9年 中間申請令和8年12月から令和9年1月まで(予定)令和9年6月1日
令和9年 追加申請令和9年9月(予定)令和9年12月1日

令和9年の中間申請と追加申請の日程は、市のページで「予定」と書かれています。受付の開始前に、市の申請ページで確定した日程を確認してください。申請は、長野県電子調達システムのポータルサイトから、入札参加資格申請システムにログインして行います。

提出する書類と結果の知らされ方

建設工事の個別審査では、長野県が指定する共通審査書類のほか、次の書類を出します。

  • 必ず提出するもの:工事(業務)経歴書(様式第2号)、技術者経歴書(様式第3号)、使用印鑑届(様式第4号)、印鑑証明書。
  • 少額工事の希望業種届(様式第1号):希望者のみ。経審を受けた工種で、直前2年間のうち完成工事高が1年度だけの工種について、少額工事の入札参加を希望するときに出します。
  • 財務諸表の写し、松本市税の滞納がない証明書:財務諸表は、経営規模等評価結果通知書(総合評定値通知書)の写しを共通審査で添付できる場合は不要です。納税証明書は、松本市に納税義務がある場合に提出します。

印鑑証明書と納税証明書は、発行日が申請日前3か月以内のものです。認定の通知は、「建設工事・建設コンサルタント供給等入札参加資格者名簿」への掲載をもって行われます。名簿に載った後に申請内容が変わったときは、同じシステムにログインして変更を申請します。

この記事で確認できなかった点

  • 等級ごとの総合評定値の区分と、発注する金額の目安(確認できた市のページには掲載されていません)。
  • 令和9年の中間申請・追加申請の確定した受付日(予定のみ公表)。
  • 入札ごとの参加条件(案件ごとの公告で決まる)。

確認した一次資料

この記事は、松本市の公表資料を整理したものです。申請の可否や個別の判断は、市の最新の案内と審査結果が優先されます。

まとめ

  1. 建設業の許可がない、申請年度に経審を申請していない、直前2か年に完成工事高がない場合は、等級格付がつかず、随意契約のみになる。
  2. 長野県の資格を持つ県内本店の業者は、県で登録のある工種の点数を、市の同じ工種の総合評定値に加算して扱われる。
  3. 令和7・8・9年度の資格は令和10年5月31日まで。令和9年の中間申請は令和8年12月から令和9年1月まで(予定)。
  4. 申請は長野県電子調達システムのポータルサイトから行い、認定は名簿への掲載で通知される。

よくある質問

松本市で、建設工事の等級格付を付与されないのはどんな場合ですか?
審査基準日(申請の日の属する年度の1月1日)現在で建設業許可がない、その年度に経営事項審査を申請していない、希望する工事の種類で直前2か年に完成工事高がない、のいずれかです。
等級格付がつかないと、松本市の入札には参加できませんか?
入札参加資格の申請はできますが、取引は随意契約(少額取引を含む)のみになります。
松本市で、長野県の点数はどのように使われますか?
長野県の入札参加資格を持つ県内本店の業者は、県で登録のある工種の資格総合点数に限り、市の同じ工種の総合評定値(P点)に加算して扱われます。
松本市の令和7・8・9年度の入札参加資格は、いつまで有効ですか?
令和7年6月1日(または名簿登載日)から令和10年5月31日までです。中間申請や追加申請で載った業者は、名簿登載日から同じ終期までになります。
松本市の令和9年の中間申請は、いつ受け付けますか?
市の申請ページでは、令和8年12月から令和9年1月までの予定で、資格有効期間の始期は令和9年6月1日です。予定のため、受付前に市の最新の案内を確認してください。
松本市の申請は、どこから行いますか?
長野県電子調達システムのポータルサイトから、入札参加資格申請システムにログインして行います。認定は、入札参加資格者名簿への掲載をもって通知されます。

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