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電子入札のICカード(電子証明書)の取得と更新|名義人・有効期間・更新忘れの前に確かめること

電子入札で使うICカードは、名義人本人を確認して発行され、有効期間があります。名義人の決め方、期限前の更新の流れ、格納情報が変わったときの再発行、認証局のサービス終了への備えを、国土交通省・認証局の公開ページから整理します。

国交省・認証局の公開ページの例
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営者情報

電子入札を使う会社にとって、ICカードの期限は毎年の経審や資格更新とは別の、見落としやすい期限です。この記事は、最初に取るときの名義人の決め方と、有効期間が来る前の更新、代表者や社名が変わったときの扱いを整理します。電子入札の準備の全体像(パソコン、ICカードリーダ、補助アプリ)は電子入札コアシステムとはで確かめられます。

名義人を誰にするか

国土交通省の電子入札システムのページは、電子入札で必要なのは、企業等の代表者または権限の委任を受けた者のICカードだとしています。ICカードは、使用者本人を特定するための電子証明を内蔵したカードです。

認証局の一つである日本電子認証のAOSignサービスは、よくある質問で次のように説明しています。

  • 電子入札の利用者(名義人)は、利用する発注機関に登録されている入札参加資格をお持ちの方。
  • ただし、発注機関の運用基準などで必要な名義人の条件が異なることがあるため、申込み前に利用する発注機関に確認する。
  • 法人の申込みでも、名義人個人の住民票の写しや印鑑登録証明書などが必要。電子署名法が、電子証明書の発行対象を自然人(個人)と規定しているため。

名義人の条件は発注機関の運用基準で変わりえます。国の機関は国土交通省の案内、自治体は入札したい団体の電子入札のページで確かめてください。

取得の流れと、認証局ごとに違う点

ICカードとICカードリーダは、電子入札コアシステム対応の民間認証局で、所定の手続きにより購入します。国土交通省のページが挙げる申込書類の例は、電子証明発行申込書、名義人の印鑑証明書、住民票、ICカードリーダ申込書などです。

必要書類、手続き、費用、発行に必要な日数、カードの有効期限は、認証局ごとに違います。JACIC(日本建設情報総合センター)の「電子入札コアシステム対応の民間認証局お問い合わせ一覧」には、NTT西日本のe-Probatio PS2、三菱電機デジタルイノベーションのDIACERT-PLUS、帝国データバンクのTDB電子認証サービスTypeA、トインクスのTOiNX電子入札対応認証サービス、日本電子認証のAOSignサービスなどが載っています。

日本電子認証の例では、次の点が公開されています。

  • 申込書類に不備がなければ、書類の到着から通常5営業日以内にカードを発行する。
  • 有効期間は発行日から始まり、開始日は指定できない。
  • カードとPIN(暗証番号)は、名義人本人に確実に渡すため、本人限定受取郵便(基本型)で名義人の住民票記載住所の取扱郵便局へ送られる。会社の住所へ直接送ることは、法令の趣旨から断られている。

上の3点は日本電子認証の例です。他の認証局は、日数、有効期間の開始日、受け取り方が違う場合があります。1社の運用を全認証局に当てはめないでください。

有効期間と更新の流れ

有効期限の長さは認証局のサービスごとに違い、国土交通省のページも認証局に確かめるよう案内しています。更新については、確認した2社の運用が次のとおりです。

日本電子認証(AOSign)帝国データバンク(TypeA)
期限前の連絡有効期限のおよそ2か月前に「有効期限が到来する方へのお知らせ」を郵送有効期限の2か月前に有効期間満了通知(DM)を郵送
連絡の宛先申込書の「ご連絡先」欄の住所(所属企業以外の住所なら本店住所)申込時に入力した連絡先の担当者宛
更新後の扱い新しいカードの有効期間は発行日から始まり、現在のカードの期間は引き継がれない。カード番号は申込みのたびに新しくなる電子入札システムなどのICカード更新機能で切り替えられるとしている(移行先の案内として)

お知らせが届かない場合や、会社が移転して住所が変わった場合は、AOSignはヘルプデスクへの問い合わせを案内しています。連絡先の担当者が退職・異動した会社では、期限のお知らせが誰にも届かないことが起こりえます。

更新後にカード番号が変わるカードでは、発注機関に登録した利用者の情報を変える必要があるかが気になります。確認した資料には、発注機関側の登録変更の要否は書かれていません。更新前に、入札したい発注機関のヘルプデスクへ確かめてください。

格納情報が変わったとき

帝国データバンクのTypeAの案内は、ICカードに入っている情報(名義人、社名、会社住所、名義人住所)は発行後に変更できないとしています。これらが変わるときは、新しいカードを申し込む必要があります。

代表者の交代、社名変更、本店移転のたびに、名義人のカードを作り直す場面があります。他の認証局の取扱いは、各社の案内で確かめてください。社名や代表者の変更は、入札参加資格の変更届や許可の変更届出とも日付をそろえておくと、書類同士の食い違いを避けられます。許可の変更届出は変更届出の書類の記事に整理しています。

認証局のサービス終了への備え

帝国データバンクは、「TDB電子認証サービスTypeA」の終了を案内しています(2026年2月24日掲載、同年6月15日更新)。公開された予定は次のとおりです。

  • 2026年6月12日 18:00:ICカードの申込み受付を終了。
  • 2026年7月17日(必着):郵送する申込書の最終受領日。
  • 2030年9月:電子認証局ヘルプデスク、失効情報(CRL)の発行などを含む全サービスを終了。

同社は、利用中のICカードは有効期限まで使え、格納情報が変わらない限り他社への移行は不要だとしています。有効期限の2か月前に届くDMで、引き継ぎ先としてNTTグループのe-Probatio PS2への移行を案内するとしています。TypeAとPS2は互換性があり、パソコン1台で両方のカードを使えるとも書かれています。

TypeAのカードを持つ会社は、有効期限が来た時点で別の認証局のカードへ切り替える前提で、更新の準備を進めることになります。他の認証局のサービスについて、終了の予定は確認した資料にありません。

期限前の確認順

  1. 今のカードの認証局とサービス名、有効期限を、カードの控えや認証局の通知で確かめる。
  2. 期限の3か月前を目安に、連絡先の担当者が今も在籍しているか、期限のお知らせの宛先が正しいかを確かめる。
  3. 名義人が退職・異動していないか、代表者や社名、住所の変更予定がないかを確かめる。
  4. 名義人の住民票の写しや印鑑登録証明書など、更新に必要な書類を、認証局の継続申込みの案内で確かめる。
  5. 入札予定の案件の開札日と、更新後の発行日・受取日が重ならないかを確かめる。
  6. 新しいカードを受け取ったら、使いたい発注機関で利用者登録の変更要否を確かめ、入札の前に接続を試す。

郵便での入札との違いは郵便入札と電子入札の違い、電子契約で使う手続きは建設工事の電子契約の条件で確かめられます。

この記事は公開資料の整理で、個別の手続きについての助言ではありません。料金や有効期間の年数は認証局ごとに違うため、この記事では示していません。申込み前に各認証局の案内で確かめてください。

確認した一次資料

まとめ

  1. 電子入札のICカードは、代表者または権限の委任を受けた者の名義。発注機関の運用基準で条件が変わることがある。
  2. 法人の申込みでも、名義人個人の住民票や印鑑証明書が必要になる認証局がある。
  3. 有効期間、日数、費用は認証局ごとに違う。確認した2社は、期限の約2か月前に通知を郵送する。
  4. 日本電子認証では、更新するとカード番号が変わり、有効期間は引き継がれない。
  5. TypeAでは、名義人・社名・住所の変更は新しいカードの申込みが必要。サービスは2030年9月に全面終了予定。
  6. 期限の通知は連絡先の担当者に届く。担当者の退職・異動と住所変更を、期限前に確認しておく。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

電子入札のICカードの名義人は誰にしますか?
国土交通省の電子入札システムのページは、企業等の代表者または権限の委任を受けた者のICカードが必要としています。発注機関の運用基準で条件が異なることがあるため、申込み前に利用する発注機関へ確認してください。
ICカードの有効期限が近づくと連絡はありますか?
確認した日本電子認証と帝国データバンクは、有効期限のおよそ2か月前にお知らせを郵送するとしています。宛先は申込時の連絡先で、担当者の退職や住所変更があると届かない場合があります。
更新すると有効期間は引き継がれますか?
日本電子認証のAOSignでは、新しいカードの有効期間は発行日から始まり、現在のカードの有効期間は引き継がれません。カード番号も申込みのたびに新しくなります。他の認証局は各社の案内で確かめてください。
代表者や社名が変わったらICカードはどうしますか?
帝国データバンクのTypeAは、名義人・社名・会社住所・名義人住所は発行後に変更できず、新しいカードの申込みが必要としています。他の認証局の扱いは各社の案内で確かめてください。

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