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公共工事の週休2日工事で事務担当が確認する点|令和8年度の国の方針と旧制度の経費補正

公共工事の週休2日工事について、国土交通省直轄工事の令和8年4月1日以降の方針、令和7年度以前の発注方式と経費補正、自治体工事で契約前に確かめる項目を、公式資料の範囲で整理します。

令和8年3月10日付の国土交通省の通知
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営者情報

週休2日工事は、「発注者指定型」「受注者希望型」「経費補正」といった言葉で説明されることが多い制度です。ただし、国土交通省直轄工事ではこの仕組みが令和8年度から変わりました。古い解説の通りに契約前の確認をすると、現在の工事には当てはまらない点が出ます。この記事は、事務担当が工事の公告日と発注者を見て、どの扱いが当てはまるかを切り分けるための整理です。

まず公告日と発注者を確かめる

週休2日工事の扱いは、発注者と入札公告の日で決まります。国土交通省直轄工事(官庁営繕関係と港湾空港関係を除く)は、令和8年4月1日以降に入札公告を行う工事から新しい方針が適用されます。令和8年3月31日までに公告された工事は、従来の通知によります。都道府県や市区町村の工事は、国の通知がそのまま適用されるわけではなく、発注者ごとの要綱や入札説明書で確かめます。

令和8年4月1日以降の直轄工事の方針

国土交通省は令和8年3月10日付の通知で、令和8年度以降の直轄工事の週休2日について、次の方針を示しました。

  • 地域の実情や現場の状況を踏まえ、週休2日や交替制など、適切な方法で取り組む。
  • これまで実施してきた、週休2日の取得に要する費用の計上等による試行は完了とし、今後は費用計上等を実施しない。
  • 施工期間・時間等の変更について受注者から協議があった場合には、発注者は丁寧に協議に応じる。

通知の附則は、令和7年3月12日付の費用計上の試行などの旧通知6本を廃止するとしています。ただし、令和8年3月31日までに入札公告等を行う工事は旧通知によります。つまり、令和8年4月1日以降に公告された直轄工事では、旧制度の補正係数を乗じた予定価格は前提になりません。一方で、工期や時間の変更は、受注者からの協議が出発点になります。

令和7年度以前の扱い(旧制度)

令和7年度に公告された直轄工事の例として、関東地方整備局の資料では、現場閉所による週休2日制適用工事と、週休2日交替制適用工事の2つがありました。いずれも、受注者が工事着手前に完全週休2日(土日)の取組を希望するかを判断し、発注者と協議する方式で、希望しない場合は月単位の週休2日に取り組むものとされていました。

項目令和7年度の関東地方整備局の資料の内容
完全週休2日対象期間の全ての土日で現場閉所を行ったと認められる状態
月単位の週休2日対象期間内の全ての月で、現場閉所日数の割合(現場閉所率)が28.5%(8日/28日)以上
対象期間に含めない期間年末年始休暇6日間、夏季休暇3日間、工場製作のみの期間、工事全体の一時中止期間など
経費の扱い入札説明書等で週休2日に取り組む旨を明記し、達成した場合の補正係数を各経費に乗じて予定価格を作成。達成状況に応じて契約変更で補正係数を見直す

この表は、令和8年度の直轄工事には使えません。ただし、自治体の中には国の旧制度をもとにした要綱で、同様の補正を続けている発注者があり得ます。その場合の補正係数や判定の基準は、自治体の要綱で確かめます。この記事では、補正係数の数値は載せません。

自治体の工事で確かめる点

国土交通省の建設業課長は、令和8年3月31日付の事務連絡で、都道府県と指定都市の入札契約担当部局に対し、週休2日の確保・定着等の必要性に鑑み、各団体における実態を踏まえた補正を行うことも含め、必要となる経費を適正に計上することに引き続き努めるよう求めています。同じ文書は、週休2日工事等を実施していない市区町村には速やかな実施を、都道府県には管内市区町村への働きかけの強化を求めています。

つまり、国の直轄工事では費用計上をしない一方で、自治体には経費の適正な計上を求めている状態です。自治体の工事で、補正があるか、補正がないか、協議で対応するかは、発注者ごとに異なります。契約前に、入札説明書と特記仕様書で確かめます。

契約前後に確かめる項目

  • 発注者が国か自治体か。国の直轄なら入札公告日が令和8年4月1日以降か。
  • 入札説明書や特記仕様書に、週休2日の取組が明記されているか。取組が条件か、希望か。
  • 週休2日の定義(完全週休2日か、月単位か、閉所率の基準)と、対象期間から除く期間。
  • 経費の補正があるか。ある場合の対象(労務費、共通仮設費、現場管理費など)と、達成しなかった場合の扱い。
  • 土日に施工が必要になった場合の代替休日の取扱い。
  • 工期や時間の変更が必要になったときの協議の窓口と書面。工期の考え方は『工期に関する基準の確認順番』、請負代金の変更は『スライド条項の請求の流れ』にあります。
  • 実績の出し方(現場閉所の記録、休日の確認方法)と、完成時に提出する書類。

自主宣言での週休2日制の位置づけは『経営事項審査の自主宣言』にあります。

確認した一次資料

確認日:2026年10月15日。国の方針は直轄工事を対象とし、自治体の工事には自動で適用されません。自治体ごとの運用は、この記事では確認できた範囲に限っています。

まとめ

  • 国土交通省直轄工事は、令和8年4月1日以降に公告される工事から、週休2日の費用計上の試行を完了し、費用計上を行わない。
  • その代わりに、工期や時間の変更は受注者の協議に丁寧に応じるとされている。
  • 令和7年度以前の発注方式や補正係数は旧制度で、令和8年4月以降の直轄工事には使えない。
  • 自治体の工事は発注者ごとの要綱や入札説明書で、補正の有無、判定の基準、実績の出し方を確かめる。

この記事は公開情報の整理で、個別の契約に対する判断や、申請・届出の代行・個別の相談は行いません。具体的な取扱いは、各発注者の契約担当の案内で確認してください。正式な評点は審査結果が優先します。評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

直轄工事の週休2日の経費補正は、今も続いていますか?
令和8年3月10日付の国土交通省の通知で、費用の計上等による試行は完了とされ、令和8年4月1日以降に入札公告等を行う工事では費用計上等を実施しないとされています。令和8年3月31日までに公告した工事は旧通知によります。
費用計上をしない場合、工期の変更はどうなりますか?
同じ通知は、施工期間・時間等の変更について受注者から協議があった場合には、発注者は丁寧に協議に応じるとしています。
月単位の週休2日の基準は何ですか?
令和7年度の関東地方整備局の資料では、対象期間内の全ての月で現場閉所率が28.5%(8日/28日)以上でした。令和8年度以降の直轄工事の方針には、この基準は示されていません。
自治体の工事にも国の方針が適用されますか?
自動では適用されません。国土交通省の建設業課長の令和8年3月31日付事務連絡は、都道府県・指定都市に必要な経費の適正な計上に努めるよう求めており、補正の有無は発注者の要綱や入札説明書で確かめます。

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