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特定専門工事の主任技術者の配置(型枠・鉄筋の下請で元請の技術者が代わりになる条件)

型枠工事と鉄筋工事の下請は、条件を満たせば自社の主任技術者を置かなくてよいとされています。対象工事、下請総額の上限4,500万円未満、元請の主任技術者に求められる実務経験、注文者の書面承諾、再下請の禁止を、近畿地方整備局の資料から整理します。

近畿地方整備局の資料(最終改訂 令和8年1月)で整理
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

建設業法では、許可を受けた建設業者が工事を請け負うとき、工事現場に主任技術者を置くのが原則です。ただし、特定専門工事に限っては、元請の主任技術者が下請の主任技術者の職務を行えば、下請は主任技術者を置かなくてよい、という特例があります(建設業法第26条の3)。

この記事は、国土交通省近畿地方整備局の資料の「特定専門工事における主任技術者の配置」の内容を整理します。技術者の専任の考え方は現場技術者と専任技術者の違いで確認できます。

特定専門工事にあたる工事

資料は、特定専門工事を「土木一式工事または建築一式工事以外の建設工事のうち、その施工技術が画一的で、かつ施工の技術上の管理の効率化を図る必要があるもの」と説明しています。具体的には、建設業法施行令第30条で次の2つが定められています。

  • 大工工事またはとび・土工・コンクリート工事のうち、コンクリートの打設に用いる型枠の組立てに関する工事
  • 鉄筋工事

つまり対象は、型枠の組立てと鉄筋工事の2つに限られます。ほかの工種の下請には、この特例は使えません。

主任技術者を置かなくてよくなる条件

資料によると、特定専門工事の元請が置く主任技術者が、下請が置くはずの主任技術者の職務を行う場合、その下請は主任技術者を置かなくてよいとされています。ただし、特定専門工事の下請総額が4,500万円未満の工事に限られます。

特例を使うための条件(近畿地方整備局の資料)
条件内容
工事の種類型枠の組立てに関する工事、または鉄筋工事(特定専門工事)
金額特定専門工事の下請総額が4,500万円未満
元請の主任技術者の経験その特定専門工事と同一の種類の建設工事について、1年以上の指導監督的な実務経験があること
元請の主任技術者の配置その工事の現場に専任で配置すること
注文者の承諾あらかじめ注文者の書面による承諾を得ること

根拠は、建設業法第26条の3と同法施行令第30条です。金額の4,500万円は資料の記載で、法令の改正で変わることがあります。申請や契約の前に、最新の法令と国土交通省の案内で確認してください。

置かなかった下請は再下請に出せない

主任技術者を置かないことにした下請は、その下請工事を他人に請け負わせられません(建設業法第26条の3第8項)。資料の図では、主任技術者を置かないB社・D社・E社は再下請が禁止され、主任技術者を置いているC社は再下請ができる、と示されています。

特例を使うと下請の人数は減らせますが、その分、下請の工事は自社の職人だけで完結させる形になります。一括下請負の禁止との違いは一括下請負の禁止で整理しています。

この特例が使えない場合

注意:資料には、監理技術者の配置が求められる工事の元請では、この規定は適用されないと書かれています。下請契約の総額が一定額以上で監理技術者を置く工事では、特例による省略はできません。

監理技術者を置く工事かどうかは、元請が特定建設業の許可を受けて下請契約の総額が一定額以上になるかで決まります。一般建設業と特定建設業の違いは一般建設業と特定建設業の違いで確認できます。

施工体系図の記載例にも、「特定専門工事の該当」を記す欄があります。施工体制台帳と施工体系図の作り方は施工体制台帳とはにまとめています。

確認した一次資料

まとめ

  1. 特定専門工事は、型枠の組立てに関する工事と鉄筋工事の2つ(建設業法施行令第30条)。
  2. 元請の主任技術者が下請の職務を行えば、下請は主任技術者を置かなくてよい。ただし下請総額が4,500万円未満の工事に限る。
  3. 元請の主任技術者は、同一の種類の工事で1年以上の指導監督的な実務経験があり、現場に専任で配置する。
  4. あらかじめ注文者の書面による承諾を得る必要がある。
  5. 主任技術者を置かない下請は再下請に出せない。監理技術者を置く工事の元請には適用されない。

法令の金額や条件は改正されることがあるため、最新の内容は国土交通省の公式案内で確認してください。次に知りたいことは、次の3本で確認できます。

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よくある質問

特定専門工事とは、どの工事のことですか?
土木一式・建築一式以外の工事のうち、建設業法施行令第30条が定めるものです。大工工事またはとび・土工・コンクリート工事のうち型枠の組立てに関する工事と、鉄筋工事の2つです。
特定専門工事の下請は、主任技術者を置かなくてよいのですか?
条件を満たせば置かなくてよいとされています。元請の主任技術者が下請の主任技術者の職務を行い、特定専門工事の下請総額が4,500万円未満であることなどが条件です。
元請の主任技術者には、どんな経験が必要ですか?
その特定専門工事と同一の種類の建設工事について、1年以上の指導監督的な実務経験があることが必要です。あわせて、その工事の現場に専任で配置します。
特定専門工事の特例を使うとき、注文者の承諾は必要ですか?
必要です。あらかじめ注文者の書面による承諾を得なければなりません。根拠は建設業法第26条の3と同法施行令第30条です。
主任技術者を置かなかった下請は、さらに下請に出せますか?
出せません。主任技術者を置かないこととした下請は、その工事を他人に請け負わせられません。主任技術者を置いている下請は、再下請ができます。

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