建設特定技能受入計画の認定条件と添付書類(国土交通省のオンライン申請)
建設分野で特定技能外国人を受け入れる企業は、国土交通省の認定を受ける必要があります。受入企業の主な条件10項目、外国人本人の条件、オンライン申請に必要な添付書類16種類を、国土交通省の手引きから整理します。
国土交通省「オンライン申請について」(2025年4月4日付)で整理建設分野で特定技能外国人を雇うには、建設業の許可を持っていることに加えて、建設特定技能受入計画について国土交通省の認定を受けます。申請はオンラインで、添付書類をそろえてから入力します。
この記事は、国土交通省の「建設特定技能受入計画のオンライン申請について」から、認定条件と添付書類を整理します。経審で外国人の受入れがどう扱われるかは経審と外国人技能実習・特定技能に書いています。正式な可否は国土交通省の審査が決めます。
受入企業の主な条件10項目
国土交通省の資料は、受入企業の主な条件を10項目で示しています。詳細は運用要領(ガイドライン)と手引きで確認するよう案内されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 建設業許可 | 建設業法第3条第1項の許可を受けていること |
| 建設キャリアアップシステム | 事業者登録が完了していること(登録申請中では申請できない) |
| 建設技能人材機構(JAC) | 会員になっていること(加盟申請中では申請できない) |
| 監督処分 | 申請前5年間に建設業法に基づく監督処分を受けておらず、申請日(認定日)以後も受けないこと |
| 正社員の募集 | 特定技能外国人と同じ職種で、ハローワークでの人材募集を行っていること |
| 人数 | 建設特定技能外国人の人数が、常勤の職員数を超えないこと |
| 待遇 | 無期雇用のフルタイム社員(いわゆる正社員)と同等以上とすること |
| 安全衛生教育 | 受入後に、労働安全衛生法に基づく特別教育などを行うこと |
| 技能の向上 | 受入後に、5年間の在留期間を見据えた技能の向上を図るよう努めること |
| 申請方法 | 上の項目を確認し、外国人就労管理システムへ書類の添付と必要項目の入力を行うこと |
建設キャリアアップシステムの事業者登録とJACの会員資格は、どちらも「申請中」では足りず、完了していることが条件です。登録の手順と費用は建設キャリアアップシステムの事業者登録の手順と費用で確認できます。
外国人本人に関する主な条件
外国人本人に関する条件は、次の7項目と、システムへの入力です。
- 建設キャリアアップシステムの技能者登録が完了していること(登録申請中では申請できない。海外在住の人は入国後に速やかに登録する)。
- 就労する業務が、建設業の許可における建設工事に該当すること。
- 業務区分と、合格が必要な試験・修了した技能実習等との対応関係が適切であること。
- 同等の技能を持つ日本人が従事する場合と同等額以上の報酬を、安定的に支払うこと。
- 技能の習熟に応じて昇給を行うこと。
- 重要事項事前説明書で、国土交通省の認定条件を満たした内容を外国人に説明していること。
- その説明書と認定条件を満たした条件で、特定技能の雇用契約を結んでいること。
技能者登録の手順は建設キャリアアップシステムの技能者登録の手順にまとめています。報酬額の考え方は、手引きの中で「建設特定技能受入計画における報酬額の認定について」の通知を見るよう案内されています。
オンライン申請の添付書類16種類
オンライン申請では、添付書類を複数アップロードします。手引きは、全部そろってから申請するよう求めており、1つでも欠けると審査を進められない場合があるとしています。新規申請の書類は次の16種類です。
| 区分 | No. | 書類 |
|---|---|---|
| 受入企業 | 1 | 登記事項証明書(履歴事項全部証明書。個人事業主は代表者の住民票)。申請日より3か月以内の発行 |
| 2 | 建設業許可証(有効期限内のもの) | |
| 3 | 常勤職員数を明らかにする文書(社会保険加入の確認書類) | |
| 4 | 建設キャリアアップシステムの事業者IDを確認する書類 | |
| 5 | JACへの加入を証する書類(会員証明書) | |
| 就労環境 | 6 | 委任状など(本人以外が申請する場合のみ) |
| 7 | ハローワークで求人した際の求人票(申請日から直近1年以内。建築・土木の作業員の募集) | |
| 8 | 就業規則、賃金規程、退職金規程(労働基準監督署に提出したものの写し。常時10人以上を使用していない企業で、作成していなければ不要) | |
| 9 | 時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定届) | |
| 10 | 変形労働時間に係る協定書、協定届、年間カレンダー(変形労働時間を採用している場合のみ) | |
| 外国人 | 11 | 建設キャリアアップシステムの技能者IDを確認する書類(カードの写し) |
| 12 | 同等の技能を持つ日本人と同等額以上の報酬であることの説明書(国土交通省のホームページからダウンロード) | |
| 13 | 同等の技能を持つ日本人の賃金台帳(直近1年分。賞与を含む) | |
| 14 | 同等の技能を持つ日本人の実務経験年数を証明する書類(経歴書等。様式は任意) | |
| 15 | 特定技能雇用契約書と雇用条件書の写し(全員分) | |
| 16 | 雇用契約に係る重要事項事前説明書(告示様式第2。全員分) |
ファイルは1書類1ファイルにして、何の(誰の)書類か分かる名前を付けるよう案内されています。複数の書類を1つのPDFにまとめない、1ページずつ分けることもできるだけ避ける、という注意もあります。雇用契約書と雇用条件書だけは1ファイルにまとめられます。
書類で間違えやすい点
手引きの「ここをチェック」から、つまずきやすい点を取り上げます。
- 登記事項証明書:全ページを添付します。新規申請に限り現在事項証明書でも構いませんが、変更申請では変更前後の確認のため履歴事項全部証明書が必要です。法務局で発行したものに限り、民事法務協会の「登記情報提供サービス」を使ったものは使えません。
- 会社の目的:特定技能外国人に従事させる業務が明記されている必要まではありませんが、会社の目的から読み取れるようにします。
- 許可業種との関係:従事させる業務と、取得している許可業種の一致は求められていません。在留資格上の業務区分に含まれる工事であれば、許可されている工事の種類を問わず従事させられます。
- 許可の更新中:更新許可申請中で新しい許可証が届いていないときは、旧許可証と更新許可申請書の写し(第1面で許可行政庁の受付印があるもの)を付けます。新しい許可証が届いたら差し替えます。更新が不許可になると、認定後でも認定は取消しになります。更新の手続きは建設業許可の更新の手続きで確認できます。
- 監督処分:指示処分、営業停止処分、取消処分のいずれでも、処分から5年間は特定技能外国人を受け入れられません。申請前に、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトなどで過去5年間の処分の有無を確認するよう案内されています。確認の仕方はネガティブ情報等検索サイトで処分歴を確認する方法にあります。
- 常勤職員数:社会保険(建設国保を含む)に加入している人のうち、役員は常勤で報酬額が一定額以上の人、日本人従業員はパート勤務などの短時間労働者ではない人、という区分で数えます。
確認した一次資料
- 国土交通省「建設特定技能受入計画のオンライン申請について」(2025年4月4日付。認定条件、添付書類、書類ごとの注意)
まとめ
- 受入企業は、建設業許可を持ち、建設キャリアアップシステムの事業者登録とJACの会員資格が完了している必要がある。
- 申請前5年間に建設業法の監督処分を受けていないことが条件。処分から5年間は受け入れられない。
- ハローワークでの募集、人数が常勤職員数以内、正社員と同等以上の待遇も条件。
- 外国人本人も建設キャリアアップシステムの技能者登録が完了している必要がある。
- 添付書類は新規申請で16種類。全部そろってから、1書類1ファイルで申請する。
最新の様式と運用要領は、国土交通省の公式案内で確認してください。次に知りたいことは、次の3本で確認できます。
- 経審との関係:経審と外国人技能実習・特定技能
- 先に必要な登録:建設キャリアアップシステムの事業者登録の手順と費用
- 許可の期限:建設業許可の更新の手続き
手元の数字からP点を試算するなら経審P点シミュレーターが使えます。評点は概算で、正式な評点は審査結果が優先されます。
よくある質問
- 建設分野で特定技能外国人を受け入れるには、何の認定が必要ですか?
- 建設特定技能受入計画について、国土交通省の認定を受けます。申請は、外国人就労管理システムでのオンライン申請で、書類の添付と必要項目の入力を行います。
- 建設特定技能受入計画の認定を受けるには、建設キャリアアップシステムの登録が必要ですか?
- 必要です。受入企業の事業者登録と、外国人本人の技能者登録のどちらも、完了していることが条件です。国土交通省の資料では、登録申請中の状態では申請できないとされています。
- 監督処分を受けたことがある会社は、特定技能外国人を受け入れられますか?
- 申請前5年間に建設業法に基づく監督処分を受けていないことが条件です。指示処分、営業停止処分、取消処分のいずれでも、処分から5年間は受け入れられないと手引きに書かれています。
- 特定技能外国人の人数に上限はありますか?
- 国土交通省の認定条件に、建設特定技能外国人の人数が常勤の職員数を超えないこととあります。常勤職員数は、社会保険に加入している人のうち、短時間労働者などを除いた人で数えます。
- 従事させる業務は、会社の建設業の許可業種と一致している必要がありますか?
- 手引きでは、一致は求めていないとされています。在留資格上の業務区分に含まれる工事であれば、会社が許可されている工事の種類を問わず従事させることができます。
公開日: 2026-10-22
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