建退共の事業主の事務|加入申込・証紙の購入と貼付・手帳の更新
建設業退職金共済(建退共)に加入した事業主が行う事務を、勤労者退職金共済機構の公式ページから整理します。加入の申込、共済証紙の購入、貼付と消印、掛金を納める日数の数え方、手帳の更新を順に示します。
建退共 公式サイト建退共は、建設現場で働く労働者のために、事業主が掛金を納めて退職金を積み立てる制度です。経営事項審査では、加入していると加点があります(経審の建退共加点は15点)。この記事は、加入したあとに毎月発生する事務を、建退共の公式ページに沿って整理します。個別の取り扱いは、建退共の各都道府県支部の案内に従ってください。
加入の申込:3つの書類と提出先
建退共の公式ページによると、加入の手続きはオンラインの新規共済契約申込サイト(メールアドレスが必要)か、申請用紙で行います。用紙で申し込む場合の書類は次の3種類です。
| 書類 | 様式 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 共済契約申込書 | 様式第001号 | 加入するとき |
| 共済手帳申込書 | 様式第002号 | 労働者の共済手帳を申し込むとき |
| 手帳申込をしない理由書 | 様式第003号 | 協力会社(下請企業)に掛金を交付するため、または既に共済手帳を持つ労働者を雇用したため、手帳を申し込まないとき |
記入例は公式ページで公開されています。書類は、建退共の各都道府県支部へ提出します。
共済証紙の購入:赤と青、1日券と10日券
掛金は、共済証紙を共済手帳に貼る方法(証紙貼付方式)で納めます。公式ページは、証紙貼付方式を「賃金を支払う都度(少なくとも月1回)、働いた日数分の共済証紙を共済手帳に貼り、消印することで掛金を納付する方式」と説明しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 赤色 | 労働者が300人以下、または資本金が3億円以下の中小事業主に雇われる労働者のための証紙 |
| 青色 | 労働者が300人を超え、かつ資本金が3億円を超える大手事業主に雇われる労働者のための証紙 |
| 1日券 | 320円 |
| 10日券 | 3,200円 |
証紙は、金融機関の窓口で「共済契約者証」または「特別共済契約者証」の原本を提示して購入します。コピーや、電子申請専用サイトで確認できるPDFでは購入できません。購入すると、金融機関から「掛金収納書」が2枚(契約者が発注者へ出す分と、契約者用)交付されます。掛金収納書は購入の都度、金融機関が記入するもので、事前に未記入のものを受け取ることはできません。
貼付と消印:賃金を払うたびに行う
公式ページが示す貼付と消印の決まりは、次のとおりです。
- 労働者に賃金を支払う都度(少なくとも月1回)、その労働者が働いた日数分の証紙を共済手帳に貼り、消印する。
- 消印には、会社名と年月日の入った印を使う。
- 1冊目の掛金助成手帳は、1日券を貼る欄200日分と掛金助成欄50日分がある。掛金助成欄は、就労日5日ごとに1日の割合で掛金が免除されるため、その日は貼付せず消印だけする。掛金納付実績は、貼付日数と助成日数を合わせた250日分になる。
- 2冊目以降の手帳は、10日券を貼る欄と1日券を貼る欄がそれぞれ250日分ある。なるべくどちらかに統一して貼る。両方を貼る場合も、合計で250日分までである。
掛金を納める日数の数え方
「掛金納付の基準」では、掛金は労働者の現場就労分について、公共工事・民間工事を問わず、すべての工事で納めるとされています。数え方の要点は次のとおりです。
- 休日や欠勤日は納付できません。有給休暇と、事業主の都合による休業日は納付します。
- 同じ事業主のもとで1日の労働時間が8時間を超えたときは、超えた部分について8時間を単位に1日分を加算します。深夜作業で翌日に4時間以上かかるときは、8時間に満たなくても1日分を加算します。公式ページの例では、21時から翌9時まで働いた場合は2日分です。
- 同じ日に複数の事業主に雇われて働いた労働者は、それぞれの事業主が掛金を納めます。
手帳の更新と証紙受払簿
証紙を貼り終えた手帳や、次回更新時期が来た手帳は、更新の申請をします。1冊目(掛金助成手帳)は様式第006号、2冊目以降は様式第005号で、様式が異なります。申請書に手帳を添えて、建退共の都道府県支部へ提出します。郵送するときは、郵便局の窓口から簡易書留で送るよう案内されています。
事業主は、購入した枚数、下請に交付した枚数、元請から交付された枚数、手帳に貼った枚数が分かるように、共済証紙受払簿(様式第030号)を作ります。加入・履行証明書の発行を受けるときは、受払簿の写しの提出が必要です。経営事項審査で使う加入・履行証明の受付の条件は、公式ページの「経営事項審査用の加入・履行証明」で確認できます。
この記事は公式ページの整理です。証紙の価格、様式、手続きは変更されることがあります。実際の事務は、建退共の最新の案内と支部の指示に従ってください。
次に知りたいこと
- 加入すると経審でどれだけ加点されるか:『経審の建退共加点は15点』
- 建設業の退職金制度の加点の全体:『経審の退職金制度の加点(企業年金)』
- 公共工事の受注後の体制づくり:『施工体制台帳とは』
確認した一次資料
- 建退共「加入の手続き」申込書類(様式第001〜003号)と提出先
- 建退共「証紙貼付方式」証紙の種類・価格・購入方法・貼付と消印・証紙受払簿
- 建退共「掛金納付の基準」納付する日数の数え方
- 建退共「手帳の次回更新時期が到来したとき/手帳に証紙を貼り終えたとき」更新申請の様式と提出方法
まとめ
- 加入は、オンラインの申込サイトか、様式第001〜003号の用紙で、建退共の都道府県支部へ申し込む。
- 証紙は赤(中小)と青(大手)があり、1日券320円・10日券3,200円。購入には契約者証の原本が要る。
- 賃金を払う都度(少なくとも月1回)、働いた日数分を貼って消印する。1冊目は5日ごとに1日分が掛金助成で免除される。
- 掛金は公共工事・民間工事を問わず納める。手帳の更新と、証紙受払簿の作成も事業主の事務である。
この記事は公式資料の整理です。評点表・算式の転記元は一次資料・出典にまとめています。
よくある質問
- 建退共の加入申込には、どの書類が要りますか?
- 共済契約申込書(様式第001号)と共済手帳申込書(様式第002号)です。協力会社に掛金を交付する場合などで手帳を申し込まないときは、手帳申込をしない理由書(様式第003号)を出します。提出先は建退共の各都道府県支部です。
- 共済証紙の赤と青は、どう使い分けますか?
- 赤は労働者が300人以下、または資本金が3億円以下の中小事業主に雇われる労働者のための証紙です。青は労働者が300人を超え、かつ資本金が3億円を超える大手事業主の労働者のための証紙です。
- 共済証紙はどこで買い、いくらですか?
- 金融機関の窓口で、共済契約者証の原本を提示して購入します。公式ページでは、1日券は320円、10日券は3,200円とされています。購入時に掛金収納書が2枚交付されます。
- 証紙はいつ貼りますか?
- 労働者に賃金を支払う都度、少なくとも月1回、働いた日数分を共済手帳に貼り、会社名と年月日の入った印で消印します。
- 1日の労働が8時間を超えたとき、掛金はどう数えますか?
- 超えた部分について8時間を単位に1日分を加算します。深夜作業で翌日に4時間以上かかるときは、8時間に満たなくても1日分を加算します。公式ページの例では、21時から翌9時までの勤務は2日分です。
公開日: 2026-10-15
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