経審の退職一時金・企業年金加点|就業規則・中退共・企業型年金の確認
建退共とは別の申請欄について、公式様式上の7類型と制度別の確認書類を審査基準日時点で照合します。
廃止済み制度を含む7類型を分岐経審W1には「建設業退職金共済制度」と「退職一時金制度若しくは企業年金制度導入の有無」が別々にあります。建退共へ加入していても後者が自動で「有」になるわけではなく、逆も同じです。後者は審査基準日に、対象となる7経路のいずれかを導入しているかで確認します。
建退共とは別項目で各15点
| 経審の欄 | 確認する制度 | 点数 |
|---|---|---|
| 建設業退職金共済制度加入 | 勤労者退職金共済機構との特定業種退職金共済契約(建退共)と適切な履行 | 有なら15 |
| 退職一時金・企業年金制度導入 | 就業規則等、中退共・特退共、厚生年金基金、適格退職年金、確定給付企業年金、企業型確定拠出年金 | 有なら15 |
建退共の詳細は建退共の加点ガイドで確認してください。本記事は2行目だけを扱います。
公式様式上の7類型
| 類型 | 制度上の確認点 |
|---|---|
| 1. 労働協約・就業規則等 | 退職手当の定め、または退職手当に関する別規則がある |
| 2. 中小企業退職金共済等 | 勤労者退職金共済機構との、特定業種退職金共済以外の契約 |
| 3. 特定退職金共済 | 所得税法施行令所定の特定退職金共済団体との契約 |
| 4. 厚生年金基金 | 対象基金が設立されている |
| 5. 適格退職年金 | 2012年3月31日に廃止済み。例外的に存続する既存契約だけを確認 |
| 6. 確定給付企業年金 | 基金型または規約型の制度が導入されている |
| 7. 企業型確定拠出年金 | 確定拠出年金法上の企業型年金が導入されている |
適格退職年金は2012年3月31日に廃止され、通常の現役事業主が新規導入できる制度ではありません。令和8年の経審文書には正式類型として残っていますが、存続例外は閉鎖型で事業主が存在しない場合などに限られます。自社に古い契約書があるだけで現行対象と判断せず、存続状態を確認してください。
対象類型は国土交通省の経営事項審査の事務取扱いについて(令和8年7月1日施行・全文)、書類例は関東地方整備局の令和8年7月改正版手引き別添に直接記載されています。適格退職年金の廃止と限定的な存続条件は厚生労働省の適格退職年金制度の廃止で確認できます。
自社を確認する順番
- 審査基準日を固定する申請日ではなく、審査基準日に制度が導入されていたかを確認します。
- 建退共欄と分ける建退共加入・履行証明書を、本欄の中退共や就業規則の証明と混ぜません。
- 7類型を上から照合する該当する制度名と契約主体、規程、導入日、対象者を社内資料で確認します。適格退職年金は廃止後も存続する例外かを別に確認し、いずれか1類型に該当すれば本欄は「有」です。
- 申請先の書類表で確定する制度の存在だけでなく、審査基準日時点を示す証明書・規程一式が揃うか確認します。
制度別の確認書類
| 制度 | 書類例 |
|---|---|
| 中退共 | 中小企業退職金共済制度への加入を証明する書面 |
| 特定退職金共済 | 特定退職金共済団体制度への加入を証明する書面 |
| 就業規則・労働協約 | 労働基準監督署の受付印がある就業規則または労働協約。退職金規定部分を含む |
| 厚生年金基金 | 基金への加入を証明する書面 |
| 適格退職年金・企業型DC | 契約書または運営管理機関が発行する加入証明 |
| 確定給付企業年金 | 企業年金基金発行の加入証明、または資産管理運用機関との契約書 |
上表は関東地方整備局の大臣許可業者向け例です。知事許可業者は都道府県の最新手引きを使い、電子申請時の添付形式や原本提示も申請先で確認してください。
制度の対象可否と導入判断を分ける
経審で「有」と記載できるかの確認と、どの退職制度を新たに導入するかという労務・年金設計は別の判断です。この記事は既存制度と申請書類の自己確認を目的とし、従業員ごとの給付、税務、就業規則改定、制度選択を個別に判断するものではありません。
- 審査基準日に制度が存在した証拠を確認する。
- 建退共と中退共を名称だけで混同しない。
- 就業規則は退職手当の定めと受付状況を確認する。
- 企業年金は制度名・契約主体・証明書が公式区分に合うか確認する。
よくある質問
- 建退共に加入していれば退職一時金制度も有になりますか?
- 自動では有になりません。建退共と退職一時金・企業年金制度は経審上の別項目で、それぞれの対象制度と証明書を確認します。
- 就業規則の退職金規定は対象ですか?
- 退職手当の定めがある就業規則または退職手当に関する別規則は対象類型の一つです。申請先が求める受付印や提出範囲も確認してください。
- 企業型確定拠出年金は対象ですか?
- 確定拠出年金法上の企業型年金は対象類型です。個人型年金と混同せず、事業主が導入した企業型制度と証明書を確認します。
- 制度はいつの時点で導入していればよいですか?
- 審査基準日時点で対象制度が導入されているかを確認します。申請日だけを基準に判断しません。
公開日: 2026-08-15
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