入札結果のあとの手続き

国の工事入札の理由の説明請求|参加資格なし・非落札・非選定の対象と5日の期限

国土交通省の地方整備局が発注する工事で、競争参加資格がないと認められたとき、総合評価で落札できなかったとき、随意契約の相手方に選ばれなかったときに、理由の説明を求められる場合を、国の通達で整理します。

国交省通達(平成18年改正版)で確認
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

国土交通省の地方整備局が発注する工事では、入札や契約の過程に不服がある業者が、理由の説明を求める「苦情の申立て」の手続が通達で決まっています。請求できる人、請求の期限、回答までの日数は、入札の方式ごとに違います。

この記事で扱うのは、近畿地方整備局が公開している「工事等における入札・契約の過程に係る苦情処理の手続について」(平成13年通達、平成18年10月改正)の、工事に関する部分です。建設コンサルタント業務等の手続と、都道府県・市町村の手続は扱いません。実際の期限と窓口は、案件ごとの入札説明書で確認してください。

説明を求められる人と入札の方式

通達の対象は、一般競争入札、工事希望型競争入札、随意契約の工事です。予定価格(消費税込み)が250万円を超えないものは除かれます。政府調達に関する協定の対象となる工事は、別の手続で苦情が処理されます。

工事で理由の説明を求められる人
入札の方式説明を求められる人
一般競争入札競争参加資格がないと認めた理由の通知を受け、その理由に不服がある人
一般競争入札(総合評価落札方式)非落札者で、落札者の決定結果に不服がある人
工事希望型競争入札技術資料を提出したが、競争参加を認められなかった理由に不服がある人
工事希望型競争入札(総合評価落札方式)非落札者で、落札者の決定結果に不服がある人
工事希望型競争入札同じ工事種別に登録のある有資格業者で、技術資料の提出を求められなかったことに不服がある人
随意契約同じ工事種別の建設業許可を持つ人または有資格業者で、契約の相手方として選ばれなかった理由に不服がある人

通達の「通常指名競争入札方式」は建設コンサルタント業務等の手続として書かれているため、この表には入れていません。

請求の方法と期限

請求は書面で、地方整備局長等(局長・副局長・次長・事務所長)に対して行います。様式は自由で、申立者の氏名と住所、対象の工事、不服のある事項、不服の根拠を書きます。一般競争入札と工事希望型競争入札の一部は、原則として電子入札システムで行います。

請求できる期間(休日を含まない)
場面期間の始まり期間
競争参加資格がないと認められた理由の通知の期限の日の翌日5日以内
工事希望型で競争参加を認められなかった理由を通知した日の翌日5日以内
工事希望型で技術資料の提出を求められなかった工事名の公表日の翌日5日以内
総合評価で落札できなかった落札者決定の公表日の翌日5日以内
随意契約の相手方に選ばれなかった随意契約の相手方の公表日の翌日5日以内

日数に数えないのは、行政機関の休日(土曜・日曜・祝日・年末年始)です。期限は数日と短いため、通知や公表の日付を先に確認します。

工事で理由の説明を求める期限は、通知または公表の日の翌日から、休日を除いて5日以内です。

回答の期限と、請求が却下される場合

地方整備局長等は、苦情を申し立てられる最終日の翌日から5日以内(休日を含まない)に、書面で回答します。一般競争入札に関する苦情は、原則として電子入札システムで回答します。

苦情の件数が多いなど、事務処理上の困難その他の合理的で相当の理由があるときは、回答期間を延長できます。申立ての期間を過ぎた場合など、申立ての資格がないことが客観的に明白なときは、申立てを却下できます。

回答に不服があるとき(再苦情)

回答書の説明にも不服がある場合は、回答書を受け取った日から7日以内(休日を含まない)に、書面で地方整備局長に再苦情を申し立てられます。再苦情があると、地方整備局長は入札監視委員会に審議を依頼します。

地方整備局長等は、委員会から審議の報告を受けた日の翌日から7日以内(休日を含まない)に、結果を回答します。申立てが認められなかったときは、根拠が認められないと判断した理由も示されます。

申立書と回答書は公表される

通達は、地方整備局長等が申立者に回答したときに、申立者が出した書面と回答書を、閲覧の方法で速やかに公表するとしています。再苦情の場合も同じです。申立書には、公表されても差し支えない範囲で書く必要があります。

自治体の工事の場合は

都道府県や市町村の工事は、この通達の対象ではありません。非指名や非落札の理由を説明する制度は自治体ごとに決められています。案件の入札説明書や、自治体の入札契約の案内ページで、請求の窓口と期限を確認してください。

入札の結果の見方は『入札結果の見方と落札率』、総合評価の仕組みは『総合評価落札方式』で説明しています。

確認した一次資料

本記事は公表されている通達の紹介です。申立書の作成や提出の代行、個別の相談は行っていません。通達の改正や案件ごとの入札説明書の記載が優先します。

まとめ

  1. 国の工事は、一般競争・工事希望型・随意契約で、理由の説明を求められる人が決まっている。
  2. 請求は書面で、通知または公表の日の翌日から、休日を除いて5日以内。
  3. 回答は、請求できる最終日の翌日から5日以内(休日を含まない)に出る。
  4. 回答に不服なら、受け取った日から7日以内に再苦情を申し立て、入札監視委員会が審議する。
  5. 申立書と回答書は閲覧で公表される。

次に知りたいこと:『総合評価落札方式』/『入札結果の見方と落札率』/『最低制限価格』

よくある質問

入札で落札できなかった理由は、説明を求められますか?
総合評価落札方式の非落札者で、落札者の決定結果に不服がある人は、地方整備局長等に非落札理由の説明を求められます。期間は落札者決定の公表日の翌日から5日以内(休日を含まない)です。
理由の説明は、いつまでに求めればよいですか?
通達は、通知または公表の日の翌日から起算して、休日を含まない5日以内としています。随意契約の相手方に選ばれなかった場合も、相手方の公表日の翌日から5日以内です。
説明の請求はどのような形で出しますか?
書面で、様式は自由です。申立者の氏名と住所、対象の工事、不服のある事項と根拠を書きます。一般競争入札の一部は、原則として電子入札システムで行います。
説明を求めたあと、いつ回答がありますか?
苦情を申し立てられる最終日の翌日から5日以内(休日を含まない)に書面で回答します。件数が多いなど合理的な理由があるときは、回答期間を延長できます。
回答に納得できないときはどうなりますか?
回答書を受け取った日から7日以内(休日を含まない)に、書面で地方整備局長に再苦情を申し立てられます。入札監視委員会が審議し、その結果が回答されます。

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