インターネット一元受付(業態調書)

一元受付の業態調書3|港湾工事用作業船の保有状況・単位総数の計算(自社・共有・借上)

一元受付の業態調書3は、地方整備局(港湾空港関係)などを希望するときに、作業船の保有状況と専門技術者の人数を入力する画面です。自社・共有・借上の区分、単位総数の計算式と係数、浚渫船団力を、国土交通省の令和9・10年度の手引きから整理します。

国土交通省の手引き(令和9・10年度)で確認
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

業態調書3では、作業船を1隻ずつ入力します。単位総数は、入力した内容からシステムが自動で計算します。ただし、自社・共有・借上のどれで数えるかによって係数が違うため、区分の決まりを先に知っておく必要があります。

この記事は、国土交通省の「建設工事 競争参加資格審査申請書作成の手引き」(インターネット編)の、業態調書3の章をまとめます。地方整備局の入力の全体は地方整備局の記事、港湾空港関係の資格の考え方は港湾・空港工事の入札参加資格の記事で説明しています。

業態調書3の入力が必要な機関

手引きは、業態調書3の入力が必要な人を、次の機関への申請を希望する人としています。

  • 国土交通省地方整備局(港湾空港関係)
  • 内閣府沖縄総合事務局

作業船1隻ごとの入力項目

「港湾工事用作業船保有状況」の単位総数は、作業船1隻ごとの情報を入力すると、システム内で自動的に計算されます。入力の手順は次のとおりです。

  1. 「港湾工事用作業船保有状況内訳一覧」の下にある「主作業船を追加」ボタンを押す。
  2. 「作業船名」「製造年」「取得年」「兼用用途有無」「区分(主たる用途)」「数量(能力値)」「作業船の保有形態」「共有船の持分比率」を記入・選択する。
  3. あわせて、「環境性能高さ」の「達成状況」を選択する。
  4. 主たる用途のほかに兼用用途がある船は、主作業船を登録したあとに「兼用用途を追加」ボタンで登録する。

入力したあとで直すときは、一覧で船を選んで「修正」ボタンを押し、「作業船保有状況内訳」の画面で修正します。

  • 作業船名は、用途(浚渫船、起重機船など)を書かず、「○○丸」「○○号」のように船舶名だけを入れる。
  • 製造年または取得年が不明のときは、「0」を入れる。
  • 共有船や借上船の船名は、関係する会社の間で表記をそろえる。「第58港湾丸」と「第五十八港湾丸」のように数字と漢数字が違うと、同じ船と判別できないことがあるため、どちらかに統一する。

自社保有・共有・借上の区分

作業船の保有形態は、3つに分かれます。手引きの留意事項は、次のとおりです。

作業船の保有形態(手引きの留意事項から整理)
保有形態入れてよい船
自社保有船舶100%自社所有の船。親会社が50%以上の株式を持つ子会社の船も入れられる(親会社が自社保有として申請したときは、子会社は重複して計上できない)。リース会社が建造・保有した船で、申請者が建造費を含むリース料を払い、自社保有と同等に維持・使用している船も入れられる。
共有船舶船の所有や現行の機能の維持のために、新造・改良・機能追加の経費を複数の者で負担している船。
借上船舶長期用船契約などで、資格の有効期間(令和9年4月1日〜令和11年3月31日)を通じて使える船。

浚渫船や起重機船などの兼用船は、主たる用途のほかに兼用用途も入力します。兼用用途は最大4種まで書けます。単位総数の計算に含まれるのは、兼用用途のうち浚渫船と起重機船だけです。ほかの兼用用途は計算に含まれませんが、作業船の実態を把握するために、入力への協力が求められています。浚渫船には、グラブ付自航運搬船(ガット船)は含みません。

単位総数の計算式と係数

単位総数は、区分ごとに、小数第2位まで(小数第3位を切り上げ)で計算されます。「能力」は船の種類によって次のように決まります。

  • 浚渫船:浚渫能力
  • 揚土船:揚土能力
  • 起重機船:吊り荷重
  • 杭打船:主機関馬力
  • ケーソン製作用作業台船:揚荷能力
  • 地盤改良船、砕岩船、その他特殊船、環境性能の高い作業船:隻数
単位総数の計算式(手引きから整理)
保有形態計算式係数
自社保有船舶Σ{能力(または隻数)× 保有係数}保有係数1.5。長期用船契約などで他社に貸し出す船は0.75
共有船舶Σ{能力(または隻数)× 保有係数(1.5 × 持分比率)}持分比率は、現行の機能の維持のために投資した費用の割合
借上船舶Σ{能力(または隻数)× 借上係数}借上係数0.5。条件に当てはまるときは0.75

借上係数が0.75になるのは、次の(1)(2)のどちらかに当てはまるときです。

  1. 令和7年4月1日〜令和8年12月1日の間に、その船の使用または維持管理費等を負担した実績がある。
  2. 長期用船契約などで、令和8年12月1日〜令和11年3月31日の間にその船の維持管理費等を負担する契約が盛り込まれている。

「維持管理費等」は、修理費、管理費、個別の工事に伴う要請に対応するための局部的な改造費など、資格の有効期間中に船の機能を保つために必要な経費です。長期用船契約などで確認できるものとされています。各区分の合計は、自社保有・共有・借上の単位総数を足したものです。

計算の例(数字は説明用):起重機船で、自社保有の吊り荷重が500、借上(係数0.5)の吊り荷重が500なら、単位総数は 500 × 1.5 + 500 × 0.5 = 750 + 250 = 1,000 です。借上の係数が0.75の条件に当てはまれば、250の部分は375になります。

共有船・借上船・貸し出す船の数値は、食い違いが出ないよう関係する会社と調整してから提出します。申請の時やあとで、契約書や証明書で内容を確認されることがあります。持分比率は、建設機械打刻証明書や共有船舶契約書のように、共有者の合意で割合を決めた書類で証明できるものとされています。

浚渫船団力と港湾等しゅんせつ工事の等級

国土交通省地方整備局(港湾空港関係)の「港湾等しゅんせつ工事」の等級は、次の式で出る浚渫船団力も考慮して決められます。

浚渫船団力 =(浚渫能力の単位総数)× 1.0 +(揚土能力の単位総数)× 0.5

そのため、浚渫船と揚土船の入力は、等級に関わります。

専門技術者状況の入力

業態調書3では、日本海上起重技術協会の認定試験に合格し、登録を受けている人の人数も入力します。

専門技術者状況の人数の入れ方(手引きから整理)
欄入れる人数
登録海上起重基幹技能者「登録海上起重基幹技能者」だけの登録を受けている人と、「登録海上起重基幹技能者」「海上起重作業管理技士」の両方の登録を受けている人
海上起重作業管理技士「海上起重作業管理技士」だけの登録を受けている人(基幹技能者と重複して計上しない)

記載事項の基準日は、定期の資格審査を行う直前の10月1日です。

確認した一次資料

確認日は2026年10月22日です。係数や期間は手引きの改版で変わることがあるため、最新版は国土交通省のページで確認してください。

まとめ

  1. 業態調書3は、地方整備局(港湾空港関係)と沖縄総合事務局を希望する人が入力する。
  2. 作業船は1隻ずつ入力し、単位総数は自動で計算される。船名は用途を書かず、船舶名だけにする。
  3. 保有係数は、自社1.5(貸出0.75)、共有は1.5に持分比率を掛ける、借上は0.5(条件を満たせば0.75)。
  4. 浚渫船団力は、浚渫能力の単位総数と、揚土能力の単位総数の半分を足した数。

受付期間や入力の細部は変わることがあるため、最新の手引きと国土交通省の案内で確認してください。次に知りたいことは、次の3本で確認できます。

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よくある質問

一元受付の業態調書3は、どの機関を希望するときに入力しますか?
手引きでは、国土交通省地方整備局(港湾空港関係)と内閣府沖縄総合事務局への申請を希望する人が対象です。作業船の保有状況と、専門技術者状況を入力します。
作業船の単位総数は、自分で計算しますか?
自分では計算しません。作業船1隻ごとに名称・製造年・取得年・区分・数量・保有形態などを入力すると、システム内で単位総数が自動的に計算されると手引きに書かれています。
自社保有・共有・借上で、係数はどう違いますか?
手引きでは、自社保有船舶の保有係数は1.5(他社に貸し出す船は0.75)、共有船舶は1.5に持分比率を掛けた数、借上船舶の借上係数は0.5(条件を満たすときは0.75)とされています。
浚渫船団力とは何ですか?
港湾等しゅんせつ工事の等級を決めるときに考慮される数で、浚渫能力の単位総数に1.0を掛けた数と、揚土能力の単位総数に0.5を掛けた数を足して求めます。
作業船名には、浚渫船や起重機船と書いてもよいですか?
書かないよう手引きで求められています。用途は書かず、「○○丸」「○○号」のように船舶名だけを入力します。共有船や借上船は、関係する会社の間で表記を統一します。

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