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入札で同額になったときのくじ引き|条文の定めと電子くじの決め方(鹿沼市の例)

落札となるべき同じ価格の入札者が2人以上いたときの決め方を、予算決算及び会計令・地方自治法施行令の条文と、野田市・鹿沼市の公開資料から整理します。くじの方法は発注機関ごとに違うため、共通の定めと確認点を分けて示します。

条文・入札心得の整理
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営者情報

価格だけで落札者を決める入札では、最低の価格が複数の入札者で同額になることがあります。その場合は、条文でくじによって落札者を定めるとされています。この記事は、条文の定め、紙の入札と電子入札でのくじの進め方、入札書を出す前に確かめておく点を整理します。くじの具体的な方法は発注機関の入札心得や公告で決まるため、実際の案件では手元の資料を優先してください。

条文の定め(国と自治体)

国の契約は予算決算及び会計令、地方公共団体の契約は地方自治法施行令に、同額のときのくじの定めがあります。

同額の入札者が2人以上いるときの条文
条文くじの定め引かない者がいるとき
予算決算及び会計令 第83条契約担当官等は、直ちに、当該入札者にくじを引かせて落札者を定めなければならない入札事務に関係のない職員にくじを引かせることができる
地方自治法施行令 第167条の9普通地方公共団体の長は、直ちに、当該入札者にくじを引かせて落札者を定めなければならない入札事務に関係のない職員にくじを引かせるものとする

くじの対象は「落札となるべき同価の入札をした者」です。最低の価格が同額であることが前提で、予定価格を超えた入札や無効の入札は対象になりません。最低制限価格を設けた入札では、最低制限価格以上で最低の価格の入札者が同額のときが対象です。最低制限価格の仕組みは最低制限価格と低入札価格調査制度の違いで確認できます。

この表は一般競争入札についての条文です。指名競争入札や随意契約でも同じ考え方を心得に置く機関はありますが、条文の適用範囲は発注機関の規則で確かめてください。

紙の入札のくじ(野田市の例)

野田市の「入札の心得(指名競争入札用)」は、落札となるべき同価格の入札をした者が2人以上あるときは、直ちに当該入札をした者にくじを引かせて落札者を決定するとしています。くじを引かない者があるときは、これに代わって入札事務に関係のない職員にくじを引かせます。条文と同じ型です。

この心得は、再度入札についても定めています。開札の結果、全員が予定価格に達しないときは再度入札を行い、1回目の入札に参加しない者は再度入札に参加できません。同額でくじになる場面とは別の定めですが、入札会場に出向く場合は、同じ心得の中で読むことになります。

電子入札のくじ(鹿沼市の例)

電子入札では、立ち会わなくてもくじが行えるよう、入札書の提出時に「くじ番号」を入力する方式があります。鹿沼市の「電子くじについて」は、次の手順を示しています。

  1. 入札書の提出時に、入札金額と工事費内訳書の添付に加えて、任意に選んだ3桁の数字(くじ番号)を入力する。
  2. 入札書が届いた時刻の秒数の小数点以下3桁を取り出す。
  3. 同額の入札者に、入札書が届いた順に0、1、2…と到着番号を割り当てる。
  4. 各者のくじ番号と手順2の3桁を足し、下3桁を「確定くじ番号」とする。
  5. 確定くじ番号をすべて足し、同額の入札者の数で割った余りを求める。
  6. 余りと到着番号が一致した者が落札候補者となる。

鹿沼市の資料は、確定くじ番号は応札した各社に送られる入札書受付票で確認でき、計算結果は事後審査の終了後に出る落札者決定通知書で確認できるとしています。電子くじの結果については異議を申し立てられないとも書かれています。

ここで決まるのは「落札候補者」です。落札者になるのは、事後審査で資格などが確認できたあとです。事後審査の内容は発注機関ごとに違うため、公告で確かめます。

上の手順は鹿沼市のものです。確定くじ番号の計算方法や、くじ番号の入力欄の有無は、機関によって違う場合があります。必ず案件の公告や入札心得の記載を使ってください。

入札書を出す前に確かめること

確認した資料には、くじになるのを避ける方法は書かれていません。くじは同額になったときの決め方であり、価格以外の事情では落札者が変わらないためです。そのため、準備は「くじになった場合の扱いを事前に知っておく」ことになります。

  1. 入札公告や入札心得に、同額のときの決め方(くじ、電子くじ、立会いの要否)が書かれているかを確かめる。
  2. 電子入札なら、入札書の提出画面にくじ番号の入力欄があるかを確かめる。ある場合は、入力を忘れない。
  3. くじ番号は任意に選べる資料が多いため、社内で入札書を出す担当者が決めてよいかを決めておく。
  4. 落札候補者になったあとの事後審査に備え、入札公告の参加条件を満たす書類を手元でそろえておく。
  5. 結果は、入札書受付票や落札者決定通知書の保管場所を決めておき、確認できるようにする。結果の見え方は入札結果の見え方と落札率で確かめられる。

出られないと分かったときの手続きは入札の辞退のしかたにまとめています。

この記事は条文と公開資料の整理で、個別の入札についての助言ではありません。実際の手続きは、発注機関の担当課の案内に従ってください。

確認した一次資料

まとめ

  1. 落札となるべき同価の入札者が2人以上いるときは、予決令第83条と地方自治法施行令第167条の9がくじで落札者を定めるとしている。
  2. くじを引かない者がいるときは、入札事務に関係のない職員が代わりに引く。
  3. 電子入札では、鹿沼市の例で入札書提出時に任意の3桁のくじ番号を入力し、到着時刻と合わせて落札候補者が決まる。
  4. 確認した資料に、くじを避ける方法は書かれていない。公告で同額時の扱いとくじ番号の入力欄を確かめておく。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

入札で最低価格が同額になったらどうなりますか?
予算決算及び会計令第83条と地方自治法施行令第167条の9は、落札となるべき同価の入札者が2人以上いるときは、くじを引かせて落札者を定めるとしています。
くじを引かない入札者がいるときはどうなりますか?
条文は、入札事務に関係のない職員に代わってくじを引かせるとしています。野田市の入札心得も同じ定めです。
電子入札のくじ番号とは何ですか?
鹿沼市の例では、入札書の提出時に入札参加者が任意に選ぶ3桁の数字です。入札書の到着時刻の秒の小数点以下3桁と足して確定くじ番号を求め、落札候補者の決定に使います。方法は機関ごとに違うため、公告で確かめてください。
電子くじの結果に異議を申し立てられますか?
鹿沼市の資料は、電子くじの結果について異議を申し立てることはできないとしています。他の機関の扱いは、それぞれの公告や運用基準で確かめてください。

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