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入札の辞退のしかた|辞退届の出し先・提出の期限・以後の指名への影響(自治体の入札心得の例)

指名を受けた入札や参加申請をした入札を辞退したいときの手続きを、徳島市・野田市・宮城県の公開資料から整理します。出し先は発注機関ごとに違うため、共通の型と機関ごとの確認点を分けて示します。

入札心得・自治体の例
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営者情報

指名通知を受けたものの、技術者を配置できない、ほかの工事と重なるなどの事情で入札に出られないことがあります。何も出さずに欠席するより、辞退届を出して辞退として扱ってもらうほうが、あとの扱いが明確になります。この記事は、公開されている入札心得から、辞退届の出し先、提出の期限、辞退したあとの指名への影響を整理します。どの発注機関にも同じ決まりがあるわけではないため、実際に出すときは手元の指名通知書や入札公告の記載を優先してください。

辞退の基本(共通して読み取れること)

確認した3つの資料に共通するのは、入札書を出す前なら辞退できる、辞退は入札を執行する側に申し出る、辞退したことを理由に以後の指名で不利に扱わない、の3点です。ただし、細かな手順は資料ごとに違います。

確認した資料の辞退の定め
資料辞退の方法期限以後の指名
野田市「入札の心得(指名競争入札用)」入札担当課へ入札辞退届を提出入札執行の前まで不利益な取扱いは受けない
徳島市「未入札及び入札辞退の取り扱いについて」電子入札システムで入札辞退届を提出。使えない場合は書面電子は入札書の締切日時まで、書面は開札まで以降の入札で不利な取扱いはしない
宮城県「物品の調達等に係る競争入札参加心得」文書または口頭で入札執行者に申し出入札前まではいつでも不利益な取扱いは受けない

宮城県の資料は物品の調達の心得で、建設工事の入札の資料ではありません。辞退の考え方の例として載せています。工事の入札は、発注する機関の入札心得や入札公告で確認してください。

辞退届の出し先と期限

野田市の指名競争入札の心得は、都合により入札を辞退でき、辞退を希望する場合は入札執行の前までに入札担当課へ入札辞退届を提出するとしています。出し先は入札担当課、期限は入札執行の前までです。

徳島市は、電子入札の場合の期限を入札書の締切日時までとしています。この日時までに電子入札システムで入札辞退届を提出すると「辞退」として扱われます。電子入札システムを使えない場合は、開札までに書面で入札辞退届を出せば同様の扱いです。期限が「執行の前」か「締切日時」か「開札まで」かは機関ごとに違うので、指名通知書の記載を確かめます。

宮城県の心得は、書面でも口頭でもよいとしています。ただし、これは物品の調達の例です。工事の入札では、通知書や心得に辞退届の様式があればそれに従ってください。

入札書を出したあとの辞退

徳島市は、価格競争方式では原則として入札書の提出後は辞退できないとしています。例外は、電子入札システムで入札書を出したあとに配置予定技術者を配置できなくなるなど、参加資格を失ったと認められる場合です。この場合は開札までに書面で「入札辞退理由書」を出せば「辞退」の扱いになります。

総合評価方式では、申請書の技術職員配置計画書に書いた配置予定技術者を専任で配置できなくなった場合に、落札決定までの間、入札辞退理由書を受け付けます。開札までに出せば「辞退」、開札後から落札決定までに出すと「失格」の扱いで、最低制限価格や失格基準価格の計算の対象にもなります。入札参加資格を満たさない場合は、開札後に理由書を出しても「無効」です。

宮城県の心得も、入札書を出した後は開札の前後を問わず書換え、引換え、撤回はできないとしています。入札書を出す前に、技術者の配置や資格要件を確認しておくことが、辞退を避ける最も確実な方法です。

辞退と欠席の違い・以後の指名への影響

徳島市は、入札書を出さない「未入札」を入札情報サービス上で「欠席」と表示し、辞退届を出した「辞退」とは区別しています。そのうえで、未入札や入札辞退となっても、以降の入札で不利な取扱いはしないとしています。

野田市と宮城県の心得は、辞退を理由に以後の指名などで不利益な取扱いを受けないと明記しています。宮城県の心得には、一度辞退した者は同じ案件の再度入札に参加できないとの定めもあります。野田市の心得にも、1回目の入札に参加しない者は再度入札に参加できない、という定めがあります。

欠席の扱いは、確認した資料からは機関ごとの違いは分かりませんでした。欠席にどのような措置を取るかは、発注機関の入札心得や指名停止の要領に書かれているため、辞退届を出さずに欠席するのは避けたほうが安全です。指名停止の考え方は指名停止を受けたときの入札参加と経審の扱いで確認できます。

辞退を決めたときの確認順

  1. 指名通知書または入札公告で、辞退届の様式、出し先、提出期限を確かめる。
  2. 電子入札か紙入札かを確かめ、電子入札なら辞退届を出す操作ができる期限を確認する。
  3. 入札書をまだ出していないなら、期限内に辞退届を出す。出す前に、技術者の配置や参加条件が本当に満たせないかを再確認する。
  4. 入札書を出したあとに事情が変わった場合は、機関の定める理由書の様式と期限を担当課に確認する。
  5. 辞退の記録を残し、次回以降の指名や、入札情報の公表でどう表示されるかを工事の入札情報の探し方で確かめる。

この記事は入札心得の公開資料の整理で、個別の入札についての助言ではありません。実際の手続きは、発注機関の担当課の案内に従ってください。

確認した一次資料

まとめ

  1. 入札書を出す前なら辞退できる。出し先は入札担当課や入札執行者、期限は「執行の前」「締切日時」「開札まで」と機関ごとに違う。
  2. 確認した3資料は、辞退を理由に以後の指名で不利益な取扱いをしないとしている。
  3. 入札書を出したあとは、徳島市の例では原則辞退できず、技術者を配置できなくなった場合などだけ理由書で対応する。
  4. 辞退届を出さない欠席は辞退と区別されるため、出られないと分かった時点で期限内に辞退届を出す。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

入札の辞退届はいつまでに出せばよいですか?
機関ごとに違います。野田市の心得は入札執行の前まで、徳島市は電子入札なら入札書の締切日時まで(書面なら開札まで)としています。指名通知書の記載で確かめてください。
辞退すると、以後の指名で不利になりますか?
確認した野田市・徳島市・宮城県の資料は、辞退を理由に以後の指名などで不利益な取扱いをしないとしています。他の機関は、それぞれの入札心得で確かめてください。
入札書を出したあとでも辞退できますか?
徳島市の例では、価格競争方式は原則として入札書の提出後は辞退できません。配置予定技術者を配置できなくなるなど参加資格を失ったと認められる場合に限り、開札までに入札辞退理由書を出して辞退の扱いになります。
辞退届を出さずに欠席するとどうなりますか?
徳島市は入札情報サービス上で未入札を「欠席」と表示し、「辞退」と区別しています。欠席への措置は機関の入札心得や指名停止の要領に書かれているため、出られないと分かった時点で辞退届を出すのが安全です。

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