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建設工事の産業廃棄物管理票(マニフェスト)|元請が交付する理由・保存5年・送付期限・年1回の報告

建設工事で出た産業廃棄物の処理を業者に委ねるとき、誰が管理票(マニフェスト)を交付するのか、写しが返ってくる期限、保存する期間、都道府県への報告までの流れを、廃棄物処理法とその施行規則から整理します。

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編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営について

建設工事では、がれきや木くずなどの産業廃棄物が出ます。この処理を産業廃棄物の収集運搬業者や処分業者に委ねるとき、廃棄物を出した事業者は、管理票(マニフェスト)を交付して、最後まで適正に処理されたことを確かめます。数次の下請で行う建設工事では、この「出した事業者」が元請になる点が、ほかの業種と違います。ここでは、その仕組みと、管理票の期限・保存・報告を整理します。

要約:建設工事に伴う廃棄物は、法律上、元請業者が出した事業者として扱われます。管理票を交付するのも元請です。写しが戻る期限は、運搬と中間処理の終了が交付から90日以内、最終処分の終了が180日以内。交付した管理票の写しは5年間保存し、前年度の交付状況を毎年6月30日までに都道府県知事へ報告します。

建設工事の廃棄物は、元請が出した事業者になる

廃棄物処理法第21条の3第1項は、土木建築に関する工事(建築物などを解体する工事を含みます)が数次の請負で行われる場合、その工事に伴って出る廃棄物の処理については、元請業者を事業者とみなすと定めています。元請業者とは、注文者から直接工事を請け負った建設業者です。

このため、下請の会社が現場で廃棄物を出していても、管理票の交付などの「出した事業者」の義務は、原則として元請が負います。下請の側にも、次の例外の規定があります。

下請負人に関する例外(廃棄物処理法第21条の3第2項・第3項の整理)
場面扱い
産業廃棄物を下請負人が保管するとき下請負人も事業者とみなし、保管の基準などの規定を適用する(第2項)
一定の廃棄物を、請負契約書の定めに従って下請負人が自ら運搬するときその下請負人を事業者とみなす(第3項)。対象の廃棄物は環境省令で定める

第3項の対象や条件は、環境省令と請負契約書の書き方で決まります。自社の工事で下請が運搬する場合の扱いは、契約書の内容を添えて、工事を行う都道府県・政令市の廃棄物の担当課に確かめてください。

管理票の流れと、写しが戻る期限

廃棄物を出した事業者(元請)が、産業廃棄物の運搬や処分を他人に委託するときは、委託する産業廃棄物の種類や量などを記した管理票を交付します(廃棄物処理法第12条の3第1項)。運搬を受託した業者と処分を受託した業者は、業務を終えたら管理票に必要事項を記入し、写しを交付した事業者に送ります。

管理票の写しが戻る期限(施行規則第8条の28の整理)
戻ってくる写し期限(管理票の交付の日から)
運搬または処分の終了を記した写し90日以内(特別管理産業廃棄物は60日以内)
最終処分の終了を記した写し180日以内
  • 交付した事業者の確認:写しを受け取ったら、運搬や処分が終わったことを写しで確かめます(第12条の3第6項)。
  • 中間処理を挟むとき:中間処理の後の最終処分が終わるまで、180日の期限で写しを待ちます。
  • 管理票の交付が要らない場合:環境省令で定める場合は、交付が不要です(第12条の3第1項、施行規則第8条の19)。自社の工事の廃棄物が当たるかは、条文と自治体の案内で確かめます。

保存する期間と、年1回の報告

管理票は、交付して終わりではなく、写しの保存と行政への報告までが事業者の義務です。

保存と報告(廃棄物処理法第12条の3・施行規則第8条の21の2・第8条の26・第8条の27の整理)
項目内容
交付した管理票の写しの保存交付した日から5年間
送付を受けた写しの保存送付を受けた日から5年間
管理票の交付状況の報告事業場ごとに、毎年6月30日までに、その年の3月31日以前の1年間(前年度)の交付等の状況を、様式第三号で都道府県知事に提出する

報告は、産業廃棄物を排出する事業場ごとに、その事業場の所在地を管轄する都道府県知事に提出します(施行規則第8条の27)。建設工事で、どこを事業場として数えるかは、各自治体の案内で確かめてください。

電子の管理票を使っている場合の保存や報告の扱いは、紙とは異なる部分があります。使っている仕組みの案内を確認してください。

期限までに写しが戻らないとき

期限(90日または60日、180日)までに写しが送られてこないとき、必要な事項が書かれていない写しや虚偽の記載のある写しが送られてきたときは、交付した事業者が自分で動く必要があります(廃棄物処理法第12条の3第8項)。

  • 状況の把握と措置:委託した産業廃棄物の処理の状況を調べ、生活環境の保全上の支障を除くか、防ぐために必要な措置を講じます。
  • 都道府県知事への報告:施行規則第8条の29が、様式第四号の報告書を、定められた報告期限までに都道府県知事へ提出するよう定めています。

写しの戻りは、現場の担当者の記憶ではなく、台帳で期限を管理しておくと見落としを防げます。最終処分の写しは交付から180日以内に戻るため、工事の完成後も、写しの管理は続きます。

次に知りたいこと

確認した一次資料

まとめ

  1. 数次の請負で行う建設工事の廃棄物は、法律上、元請業者が出した事業者として扱われる(第21条の3第1項)。
  2. 管理票は元請が交付し、写しは運搬・中間処理の終了が90日以内、最終処分の終了が180日以内に戻る。
  3. 交付した管理票の写しは5年間保存し、前年度の交付状況を毎年6月30日までに都道府県知事へ報告する。
  4. 期限までに写しが戻らないときは、状況を調べて必要な措置を講じ、都道府県知事へ報告する。

個別の工事で管理票の交付が必要か、下請が運搬する場合の扱いはどうなるかは、工事を行う都道府県・政令市の廃棄物の担当課に確かめてください。法令の期限や様式は改正されることがあるため、実務の前に最新の条文も確認してください。評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

建設工事の産業廃棄物の管理票は、誰が交付しますか?
元請業者です。廃棄物処理法第21条の3第1項が、数次の請負で行う建設工事に伴う廃棄物の処理については、元請業者を事業者とみなすと定めています。
管理票の写しは、いつまでに戻ってきますか?
運搬や処分の終了を記した写しは、交付の日から90日以内(特別管理産業廃棄物は60日以内)、最終処分の終了を記した写しは180日以内です(施行規則第8条の28)。
管理票の写しは、何年保存しますか?
交付した管理票の写しも、送付を受けた写しも、5年間保存します(施行規則第8条の21の2・第8条の26)。
管理票の交付状況は、報告が必要ですか?
必要です。事業場ごとに、毎年6月30日までに、前年度(3月31日以前の1年間)の交付等の状況を様式第三号で都道府県知事に提出します(施行規則第8条の27)。
期限までに管理票の写しが戻らないときは、どうしますか?
処理の状況を調べ、生活環境の保全上の支障を除くか防ぐために必要な措置を講じ、様式第四号の報告書を都道府県知事に提出します(法第12条の3第8項、施行規則第8条の29)。
下請負人が、廃棄物の処理で事業者とみなされることはありますか?
あります。下請負人が産業廃棄物を保管するときは事業者とみなされ、請負契約書の定めで一定の廃棄物を自ら運搬するときも同様です(法第21条の3第2項・第3項)。

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