W点(社会性等)は、完成工事高や技術者数と違って、制度への加入や届出だけで動かせる加点項目が多いのが特徴です。設備投資も採用も必要とせず、手続きだけで確実に点数になります。この記事では、W点の加点項目をP点への実測値と取り組みやすさで並べ、どこから手を付けるべきかを整理します。
加点項目の優先順位(実測)
本サイトのモデルケース(年間完成工事高3億円・技術職員6名の小規模建設業者)で、W点の各項目を1つずつ加えたときのP点の上がり幅を実測しました。
| 項目 | 配点 | P点の上がり幅(実測) | 取り組み方 |
|---|---|---|---|
| 防災協定の締結 | 20点 | +26点 | 自治体等と協定 |
| 会計監査人の設置 | 20点 | +26点 | 大規模向け |
| 建退共への加入 | 15点 | +19点 | 加入するだけ |
| 就業履歴(CCUS・全工事) | 10点 | +13点 | カードリーダー設置 |
| 会計参与の設置 | 10点 | +13点 | 会計参与を置く |
| 自主宣言制度 | 5点 | +7点 | 無料オンライン宣言 |
本サイトの計算エンジンで実測(令和8年新基準)。建退共・退職一時金・法定外労災の「加入系3点セット」を3つとも加えると、P点は+59点になります。
まず取り組むべき「加入・宣言するだけ」の項目
設備投資や採用を伴わず、手続きだけで加点になる項目から着手するのが効率的です。
- 建退共・退職一時金・法定外労災(各15点):いずれも「加入しているか」の二択。3つでP点+59点。
- 自主宣言制度(5点):国交省ポータルから無料・オンラインで宣言するだけ。令和8年新設。
- 防災協定(20点):自治体や業界団体を通じた防災協定に参加していれば加点。W点の中でも配点が大きく、P点で+26点。
規模により向き不向きがある項目
- 就業履歴(CCUS):現場へのカードリーダー設置が前提。全工事で実施すればP点+13点。
- 監査受審:会計参与の設置で10点(P点+13点)、会計監査人の設置で20点(P点+26点)。会計監査人は規模の大きい会社向けです。
- 建設機械:1台目から加点され15台で頭打ち(建設機械の加点)。リースも対象。
- ISO認証:既に取得済みなら確実に加点(ISO認証の加点)。認証範囲に注意。
- 営業年数:時間が積み上げる加点(営業年数の点数)。35年で頭打ち。
各項目の詳しい解説
まとめ
- W点は制度への加入・届出だけで動かせる加点項目が多い。
- まず「加入・宣言するだけ」の建退共・自主宣言・防災協定から着手するのが効率的。
- 監査受審・建設機械・ISOは規模や業態により向き不向きがある。
- 自社での効果は経審P点シミュレーターで1項目ずつ切り替えて実測できる。