ガイド

経審のCCUS就業履歴の加点|令和8年で配点見直し(10点/5点)

令和8年改正で点数は下がりましたが、依然として大きな加点項目です。

国土交通省の告示・通知
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

経審のW1には、建設工事に従事する人の就業履歴を蓄積する措置(CCUS=建設キャリアアップシステムのカードリーダー設置など)を実施しているかの加点項目があります。令和8年7月改正で配点が見直され、点数は下がりましたが、依然としてW点の中では大きな加点です。この記事では、配点の変更点とP点への効き方を実測値で解説します。

令和8年改正での配点見直し

就業履歴蓄積措置の点数は、実施範囲によって次のように定められています。令和8年7月改正で、いずれの区分も配点が引き下げられました。

実施範囲改正前基準令和8年新基準
民間工事を含む全ての建設工事で実施15点10点
全ての公共工事で実施10点5点
上記以外0点0点

出典: 国土交通省の告示・通知(本サイトの評点テーブルは関東地方整備局の手引きと照合済み)。

就業履歴蓄積措置以外にもW点は令和8年7月改正で変更点があります。改正の全体像は『令和8年7月改正でP点はどう変わる?』で解説しています。

CPD単位や技能レベル向上者数による評価は、就業履歴蓄積措置とは別項目です。名簿・換算・人数加重は経審のCPD単位と技能レベル向上者数で確認できます。

対象になる工事の範囲:軽微な工事・災害応急工事の扱い

加点の計算対象になる「審査対象工事」は、審査基準日以前1年のうちに発注者から直接請け負った建設工事のうち、次の3類型を除いたものです。

  • 日本国内以外で施工する工事
  • 建設業法施行令で定める軽微な工事(建設工事1件の請負金額が500万円に満たない工事、建築一式工事1件の請負金額が1,500万円に満たない工事、建築一式工事のうち延べ床面積が150㎡に満たない木造住宅を建設する工事)
  • 災害応急工事(防災協定に基づく契約または発注者の指示により実施された工事)
軽微な工事・災害応急工事も、措置を実施していれば「措置実施工事」の件数に含められます。この2類型は「審査対象工事」(分母)には含まれないため、分母を増やさずに実施済みの工事(分子)だけを積み増せます。小規模工事や応急工事でもCCUSカードリーダー等による記録をしておく実務上のメリットがあります。

公式手引きの表現では、「措置実施工事」とは告示に掲げる建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置を実施した建設工事又は公共工事をいい、当該措置を実施した建設工事においては、上記の軽微な工事及び災害応急工事等についても当該項目(措置実施工事)に含むものとされています。

P点への効き方(実測)

本サイトのモデルケース(年間完成工事高3億円・技術職員6名の小規模建設業者)で、就業履歴蓄積措置の実施状況だけを変えて実測すると次のとおりです(令和8年新基準)。

実施範囲総合評定値P(令和8年新基準)
未実施719点
全ての公共工事で実施(5点)726点
民間を含む全工事で実施(10点)732点

本サイトの計算エンジンで実測。

民間工事を含む全工事で実施すればP点で+13点で、配点が下がった令和8年基準でも効果は小さくありません。この10点(生の配点)は、そのままP点に足されるわけではありません。W1〜W8の合計点数をW評点へ換算し、さらに総合評定値Pでは15%のウェイトで反映されます。

CCUSとの関係

CCUSに会社として登録する手順と料金は、CCUSの事業者登録の手順と料金で確認できます。

就業履歴の蓄積は、実務上はCCUS(建設キャリアアップシステム)のカードリーダーを現場に設置し、技能者の就業履歴を記録することで実施します。CCUSの活用は、令和8年で新設された自主宣言制度の取組内容にも含まれており、両方をあわせて取り組むと相乗効果があります。

自社の実施状況でのP点は経審P点シミュレーターで試算できます。W点全体の構成は『W点(社会性等)とは』、加点項目全体の優先順位は『W点を上げる方法』を参照してください。

確認した一次資料

まとめ

  1. 就業履歴蓄積措置(CCUS)の加点は、令和8年改正で15/10点→10/5点に引き下げられた。
  2. 加点計算の対象「審査対象工事」は、海外施工・軽微な工事(500万円未満等)・災害応急工事を除く。ただしこれらの工事で措置を実施していれば「措置実施工事」の件数には含められる。
  3. それでもモデルケースの実測では、民間含む全工事の実施でP点+13点。
  4. 実務上はCCUSのカードリーダー設置で就業履歴を蓄積する。
  5. 自主宣言制度の取組内容にもCCUS活用が含まれ、あわせて取り組むと効率的。
  6. 算出したP点は入札参加資格ランク計算ツールで総合点数・ランクの目安に変換できる。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

就業履歴(CCUS)の加点は令和8年でどう変わりましたか?
配点が引き下げられました。民間を含む全工事での実施が15点→10点、全公共工事での実施が10点→5点になりました。上記以外は改正前後とも0点です。
CCUS就業履歴でP点はどれだけ上がりますか?
本サイトのモデルケースの実測では、民間を含む全工事で実施した場合(10点)に総合評定値Pが+13点(719→732点)、全公共工事での実施(5点)で+7点(719→726点)です。
就業履歴はどうやって蓄積しますか?
実務上はCCUS(建設キャリアアップシステム)のカードリーダーを現場に設置し、技能者の就業履歴を記録することで実施します。CCUSの活用は令和8年新設の自主宣言制度の取組内容にも含まれます。

令和8年新基準・改正前基準を新旧比較で無料試算(無料・登録不要):経審P点シミュレーターを使う

事業者ご自身が入力する概算の試算です。申請の代行・作成支援や個別相談は行っていません。正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。算定方法・出典・免責