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CCUSの現場登録とカードリーダーでの就業履歴の記録|元請・下請の役割分担と現場利用料

建設キャリアアップシステム(CCUS)で現場を使い始めるときの順番を、元請事業者と下請事業者の役割に分けて整理します。現場・契約情報の登録、施工体制と作業員名簿、カードリーダーの設置、直接入力の期限、現場利用料(1人日10円)までを、公式の現場運用マニュアルから説明します。

CCUS公式サイト 現場運用マニュアル(一般財団法人建設業振興基金)
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト)/確認日:2026年10月15日

事業者登録と技能者登録が済んでも、現場でカードを読み取るには、現場の登録とカードリーダーの用意が別に要ります。この記事は、事務担当者が「誰が何を、どの順番で用意するか」を確かめられるように、CCUS公式の現場運用マニュアルの流れを整理します。画面の操作手順は公式マニュアルが詳しいため、ここでは役割分担と期限、費用に絞ります。

現場運用の5つの段階

公式の現場運用マニュアル(第1章)は、事業者登録と技能者登録のあとの現場運用を、次の5つの段階で示しています。

現場運用の流れ(現場運用マニュアル第1章の全体フロー)
段階主に動く人内容マニュアルの章
1元請事業者現場・契約情報の登録(現場名、工事内容など)第4章
2元請事業者・下請事業者施工体制の登録。下請事業者の施工体制、作業員名簿(技能者の現場での立場、作業内容など)第5章
3元請事業者現場の準備(機器・機材、カードリーダーの設置など)第6章
4元請事業者・下請事業者就業履歴の登録と承認(元請は承認、下請は登録)第7章
5元請事業者・下請事業者現場管理に関する情報の登録と帳票の確認第8・9章
カードリーダーを置くのは元請事業者の仕事です。ただし、リーダーを置くだけでは就業履歴は意味のある形で残りません。段階2で下請が作業員名簿に技能者を登録していることが前提です。

元請と下請の役割分担

CCUS公式サイトの「CCUSを使う」のページは、事前準備を立場ごとに次のとおり説明しています。

立場ごとの事前準備(CCUS公式サイトの記載)
立場することの要点
技能者技能者登録のあとに届くカードを、現場のカードリーダーにタッチして就業履歴を蓄積する。いつ、どの現場で、どの立場(職長など)で働いたかを、あとからパソコンで確認できる
元請事業者事業者IDを取得したあと、現場を開設するときに現場・契約情報を登録する。現場にカードリーダーを設置する
下請事業者元請が登録した現場・契約情報に対して、それぞれの施工体制を登録する。自社に所属する技能者の情報(氏名・職種・立場)を登録する

マニュアル第1章の権限表では、現場・契約情報の登録は元請事業者としての立場で行う項目で、下請事業者としての立場では登録できない(表の記号が「✕」)とされています。下請の事務担当者は、現場を自社で開設するのではなく、元請が開設した現場に自社の施工体制をつなぐ役です。

元請の権限表には、事業者責任者、階層管理者、現場管理者などの立場があります。管理者のIDを作ると、IDの利用料がかかります(後述)。

カードリーダーの設置に必要な機器

現場運用マニュアル第6章によると、技能者の就業履歴を蓄積するには、次の4つが必要です。これらは各現場で用意が必要で、元請事業者が事前に準備します。

  • 就業履歴登録アプリ「建レコ」を入れる機器:Windowsのパソコン、またはiPad・iPhone。
  • インターネット接続環境:パソコンはLANまたはWi-Fi、iPad・iPhoneはWi-Fiまたは携帯回線(4G・5G)。カードで記録した就業履歴をCCUS本体へ送るために必要です。
  • カードリーダー:USBタイプまたはBluetoothタイプ。
  • 「建レコ」アプリ:CCUS公式サイトから無料でダウンロードできます。

第6章の記載は2022年3月末時点の情報を含みます。動作保証のOSや、使える機種の最新情報は、公式が案内する「建レコ・カードリーダー専用サイト」の操作手順書で確かめてください。機器やインターネット接続環境を現場で用意できないときの代わりの方法は、次の章で説明します。

現場での記録と直接入力

第7章によると、技能者は現場に入場するとき、建設キャリアアップカードをカードリーダーで読み取らせます。これで就業履歴が自動的に蓄積されます。退場時の読み取りは任意です。

職種や立場、作業内容までを就業履歴に持たせるには、所属事業者が、その現場の施工体制に作業員名簿を登録している必要があります。作業員名簿は、ほかの事業者が登録することもできます。

就業履歴の登録方法(現場運用マニュアル第7章)
登録する人登録方法登録できる時期元請の承認
技能者本人建設キャリアアップカードをカードリーダーで読み取る就業当日、現場で承認が必要とされているのは、直接入力の2行です
技能者本人CCUSへの直接入力(パソコン・スマートフォン・タブレット)就業日の翌日以降、就業日の翌月末まで必要
技能者が所属する事業者CCUSへの直接入力(同上)就業日の翌日以降、就業日の翌月末まで必要
直接入力は、就業日から数えて翌月末までが入力と承認の期限です。たとえば10月に就業した分は、11月末までに入力し、元請が承認する必要があります。

直接入力が使われる場面として、マニュアルは次を挙げています。

  • 就業時の職種、立場、作業内容などを、当日のあとで変更するとき。
  • 現場にカードを忘れたとき、または読み取りを忘れたとき。
  • 現場登録の前にその現場で技能者が就業したとき。
  • 現場の状況でカードリーダーやインターネット接続環境を用意できないとき(技能者または所属事業者が直接入力し、元請が承認する)。

直接入力があると、所属事業者と元請事業者に通知が届きます。一次下請事業者には、通知を設定した場合だけ届きます。元請は承認、所属事業者と一次下請事業者は確認をします。元請が承認して初めて、正式な就業履歴(現場承認)として蓄積されます。所属事業者と一次下請事業者の確認は任意です。

数え方にも決まりがあります。就業履歴数は、就業履歴が登録された数で数え、同じ現場の同じ日の就業履歴は「1」です。就業日数は、就業履歴がある暦日を「1」として数えます。経営事項審査の就業履歴の加点で数える対象はCCUSの就業履歴の経審での扱いで確かめてください。

現場利用料と管理者ID利用料

現場運用マニュアル第10章は、現場管理にかかるシステム利用料を2種類に分けています。

現場運用にかかる利用料(現場運用マニュアル第10章。税込)
料金の種類払う人金額・考え方
管理者ID利用料全事業者法人・個人事業主は1IDあたり年11,400円、一人親方は年2,400円。現場管理者のIDは無料
現場利用料現場・契約情報を登録した元請事業者1人日・1現場あたり10円。技能者の就業履歴の登録回数に応じた、一定期間ごとの事後精算

現場利用料の例として、マニュアルは「20人の技能者が50日就業した場合は、20人×50日×10円で10,000円」と示しています。同じ現場に朝と昼休み後の2回入場しても1人日(10円)で、午前と午後に同じ元請の別の現場に入場すると2現場分(20円)です。

  • 請求:月末締めで、管理者ID利用料とまとめて翌月の初旬に請求書が発送されます。請求額が10,000円に満たないときは繰り越され、最大6か月間です。年度末と消費税率の改定時は、この繰越しにかかわらず請求されます。
  • 支払期限:履歴情報の登録月の翌々月10日です(4月登録分なら6月10日)。
  • 内訳:請求書には合計額だけが載ります。内訳はシステムにログインして確かめます。

下請事業者として施工体制に入るだけの会社は、現場利用料の対象ではありません(現場・契約情報を登録した元請が払う料金です)。ただし、管理者IDを持つ会社は、元請か下請かを問わずIDの利用料がかかります。

読むときの注意

  • 版が更新されます:この記事は、2026年10月15日に確認したCCUS公式サイトと現場運用マニュアルの記載です。第6章(2022年4月版)のように古い版の章もあるため、機器の対応状況などは最新の資料で確かめます。
  • 現場ごとの運用:カードリーダーを何台どこに置くか、技能者へどう周知するかは、現場ごとの判断です。マニュアルの第6章は周知する内容の目安とお知らせのイメージを載せています。
  • 個別の判断:料金や期限が自社の現場にどう当たるかは、CCUSの問合せ窓口で確かめてください。当サイトは申請の代行や個別の相談をしません。

次に知りたいこと

確認した一次資料

まとめ

  1. 現場運用は、現場・契約情報の登録、施工体制と作業員名簿、現場の準備、就業履歴の登録と承認、情報の確認の5段階。
  2. 現場を開設してカードリーダーを置くのは元請事業者。下請事業者は施工体制と所属技能者の情報を登録する。
  3. カードで読み取れないときは、技能者や所属事業者が直接入力できる。期限は就業日の翌月末で、元請の承認が要る。
  4. 現場利用料は元請が払い、1人日・1現場あたり10円。管理者ID利用料は年11,400円(一人親方は2,400円)。
  5. 機器の対応状況は版が古い章もあるため、最新の公式資料で確かめる。

この記事は公式資料の整理です。申請の代行や個別の相談はしていません。当サイトの試算は本人利用の概算で、正式な評点は審査結果が優先します。

よくある質問

CCUSで現場を登録するのは元請と下請のどちらですか?
元請事業者です。CCUS公式サイトでは、元請事業者が事業者IDの取得後、現場を開設するときに現場・契約情報を登録し、現場にカードリーダーを設置するとしています。下請事業者は、元請が登録した現場・契約情報に施工体制と所属技能者の情報(氏名・職種・立場)を登録します。
カードリーダーで就業履歴を記録するには何が必要ですか?
現場運用マニュアル第6章によると、建レコを入れる機器(Windowsのパソコン、iPad、iPhone)、インターネット接続環境、カードリーダー(USBまたはBluetooth)、就業履歴登録アプリ「建レコ」の4つです。元請事業者が各現場で事前に準備します。
カードを忘れたときの就業履歴はどうなりますか?
技能者本人または所属事業者がCCUSに直接入力できます。入力と元請事業者の承認の期限は、就業日から数えて翌月末までです。元請が承認して、正式な就業履歴として蓄積されます。
CCUSの現場利用料はいくらですか?
現場・契約情報を登録した元請事業者が払い、1人日・1現場あたり10円(税込)です。20人が50日就業した場合は10,000円です。月末締めで、請求額が10,000円に満たないときは最大6か月繰り越されます。

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