経審の完成工事高は税込み・税抜きどちらで書くか|間違えるとX1・P点はどう変わるか
工事経歴書の完成工事高は税抜き額で記載する規定があります。誤って税込みのまま書くと何点変わるかを実測しました。
計算エンジンによる実測経審の工事経歴書に記載する完成工事高は、消費税を含めない「税抜き」額を使う決まりです。工事の請負契約自体は税込みで交わされることが多く、そのまま転記すると実際より高い金額を記載してしまいます。この記事では、税込みのまま入力した場合にX1評点・P点がどれだけ高く出るかをエンジンで実測します。
工事経歴書は「税抜き」で記載する
近畿地方整備局の手引き(令和8年7月版)は、工事経歴書(建設業法施行規則様式第二号)の留意事項として「『工事経歴書』は許可を受けている業種ごとに作成し、全て『税抜』額にて記載すること」と定めています。記載フローの説明でも「工事経歴書は税抜額を記載する必要があるため、金額に注意すること」と重ねて注意喚起されています。
この工事経歴書に記載した完成工事高が、経審のX1(完成工事高)評点の算定に使う年間平均完成工事高の基礎になります。X1が何を評価する指標かは経審のX1(完成工事高)とはで解説しています。
契約書は税込みが多く、確認が求められる場合がある
工事の請負契約書・注文書は、請負代金額を消費税込みで取り交わすのが一般的です。手引きは「変更契約を複数回行っている場合や請負代金額(税抜額)が確認しづらい場合等においては、『工事経歴書』に記載した内容と突合確認できるよう、補助資料をあわせて提出してください」とも定めており、税抜額への変換が実務上つまずきやすい箇所であることがうかがえます。
税込みのまま入力した場合のX1・P点(実測)
モデルケース(年間平均完成工事高3億円・税抜、他の条件はP点の早見表と同じ)で、正しく税抜き3億円を入力した場合と、消費税10%を含めた3億3,000万円のまま誤って入力した場合を本サイトの計算エンジンで比較しました。
| 入力した金額 | X1評点 | P点 |
|---|---|---|
| 3億円(税抜・正しい入力) | 842点 | 719点 |
| 3億3,000万円(税込10%のまま誤入力) | 854点 | 722点 |
| 差 | +12点 | +3点 |
正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。本サイトのシミュレーターはあくまで概算であり、入力する金額の税込み・税抜きを取り違えると、この概算自体が実態とずれます。
税込み額から税抜き額への計算
標準税率10%の工事であれば、税込み金額を1.1で割ると税抜き額になります(例:3億3,000万円÷1.1=3億円)。工事経歴書・シミュレーターのどちらに入力する場合も、この税抜き額を使います。
完成工事高をどの業種へ区分するかで迷う場合は29業種の区分と間違えやすい境界事例、対象業種以外の完成工事高の扱いは完成工事高の積み上げと分割分類もあわせて確認してください。
確認した一次資料
- 近畿地方整備局「経営規模等評価申請・総合評定値請求の手引き」(令和8年7月版)工事経歴書の記載フロー・留意事項(税抜額での記載義務、契約書突合確認の求め)
- 国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて(令和8年改正反映版)」X1評点の算式・区分表
まとめ
- 工事経歴書の完成工事高は「税抜き」額で記載する規定がある(近畿地方整備局手引き 令和8年7月版)。
- 請負契約書・注文書は税込みで交わされることが多く、そのまま転記すると過大な金額になりやすい。
- モデルケース(3億円)で実測すると、税込みのまま入力した場合はX1評点+12点・P点+3点、実際より高く出る。
- 標準税率10%なら、税込み金額を1.1で割ると税抜き額になる。
- 正式な評点は審査結果が優先。シミュレーターへの入力も工事経歴書と同じ税抜き額を使う。
評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。
よくある質問
- 経審の工事経歴書は消費税を含めて書きますか?
- いいえ。近畿地方整備局の手引き(令和8年7月版)は「全て『税抜』額にて記載すること」と定めており、消費税を含めない税抜き額を使います。
- 契約書の金額をそのまま転記してもよいですか?
- おすすめしません。請負契約書・注文書は税込みで交わされることが多く、そのまま転記すると完成工事高を過大に記載してしまいます。
- 税込みのまま入力するとX1評点はどう変わりますか?
- モデルケース(完成工事高3億円)で実測すると、税込み3億3,000万円のまま入力した場合、X1評点が842点から854点へ12点高く出ます。
- P点への影響はどれくらいですか?
- 同じモデルケースで実測すると、P点が719点から722点へ3点高く出ます。差の大きさは会社の完成工事高によって変わります。
- 税込み金額から税抜き額へはどう計算しますか?
- 標準税率10%の工事であれば、税込み金額を1.1で割ると税抜き額になります。例えば3億3,000万円÷1.1で3億円です。
公開日: 2026-08-26
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本ツールは事業者ご自身が入力・利用する試算です(申請の代行・作成支援は行っていません)。個別のご相談は承っておりません。正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。数値は概算であり、実際の申請前に専門家へご確認ください。算定方法・出典・免責