経審W5の監査と公認会計士等数|登録経理士・完成工事高別の確認
監査の受審状況と有資格者数を混ぜず、資格の有効期間、常勤性、公認会計士等数値、完成工事高別の点数を順に確認します。
W5の2系統を分けて確認W5「建設業の経理の状況」は、監査を受けたかだけで決まりません。「監査の受審状況」と「公認会計士等数」の点数を別々に求め、その合計をW5とします。会計監査人・会計参与・適正確認書類は前者、公認会計士・税理士・1級/2級登録経理士の人数は後者です。
1社分を確認する順番
- 監査区分を1つ選ぶ審査基準日時点の会計監査人、会計参与、経理処理の適正確認書類、いずれもなし、の順で該当を確認します。
- 対象資格者を1人ずつ確認する資格区分、研修・登録講習、5年の期間、建設業に従事する常勤職員かを証明書と雇用資料で照合します。
- 公認会計士等数値を求める公認会計士等・1級登録経理士等の人数×1に、2級登録経理士等の人数×0.4を加えます。
- 完成工事高の帯へ当てはめる年間平均完成工事高と数値の組合せで0〜10点を求め、監査点と合計します。
全国制度の定義は国土交通省の経営事項審査の事務取扱いについて(令和8年7月1日施行・全文)、点数表と書類例は関東地方整備局の令和8年7月改正版手引き別添で直接確認できます。
監査の受審状況は4区分
| 区分 | 必要な状態 | 点数 |
|---|---|---|
| 会計監査人 | 会計監査人設置会社で、財務諸表に無限定適正意見または限定付適正意見 | 20 |
| 会計参与 | 会計参与設置会社で、会計参与報告書を作成 | 10 |
| 適正確認書類 | 対象となる経理実務責任者が公式確認項目で確認し、別記様式2へ自署して提出 | 2 |
| なし | 上記いずれにも該当しない | 0 |
「税理士に決算を依頼した」「1級登録経理士が在籍する」だけでは、監査点2点にはなりません。適正確認区分では、建設業の経理実務責任者である対象資格者本人が、定められた確認項目を使い、所定書類へ自ら署名して提出するところまでが条件です。
公認会計士等数値は1級系×1+2級系×0.4
人数欄は監査区分とは別に確認します。公認会計士は審査基準日が属するCPD事業年度の前年度に「CPD義務達成」とされた履修結果通知書、税理士は同じく前研修年度に36時間以上を履修したことを所属税理士会が証明する書面を確認します。年度途中に税理士資格を取得した者は資格取得後の対象期間に応じて研修時間を按分し、当年度の資格取得者は資格取得の証明を使う分岐があります。
1級・2級登録経理試験合格者は、合格日の属する年度の翌年度開始日から起算して5年を経過しない者が対象です。登録経理講習を受講した者は、受講日の属する年度の翌年度開始日から起算して5年を経過しないかを別に確認します。どちらも常勤性の確認が必要です。
5年の起算と更新の考え方は、国土交通省の建設業に関する登録制度について、受講先は登録経理講習の実施機関一覧で直接確認できます。
| 区分 | 数値への係数 | 主な確認 |
|---|---|---|
| 公認会計士・税理士・1級登録経理士等 | 1人につき1.0 | CPD義務達成、税理士会の研修証明、合格/講習証明、常勤性 |
| 2級登録経理士等 | 1人につき0.4 | 合格/講習証明、常勤性 |
例:1級系1人と2級系2人なら、公認会計士等数値は1×1+2×0.4=1.8です。同じ数値でも完成工事高の帯によって点数は変わります。
完成工事高別の点数へ当てはめる
| 年間平均完成工事高 | 10点 | 8点 | 6点 | 4点 | 2点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 600億円以上 | 13.6 | 10.8 | 7.2 | 5.2 | 2.8 |
| 150億円以上600億円未満 | 8.8 | 6.8 | 4.8 | 2.8 | 1.6 |
| 40億円以上150億円未満 | 4.4 | 3.2 | 2.4 | 1.2 | 0.8 |
| 10億円以上40億円未満 | 2.4 | 1.6 | 1.2 | 0.8 | 0.4 |
| 1億円以上10億円未満 | 1.2 | 0.8 | 0.4 | — | — |
| 1億円未満 | 0.4 | — | — | — | — |
各欄の数値以上なら列の点数となり、該当下限に届かなければ0点です。本サイトの修正後固定テストでは、年間平均完成工事高50億円・数値3.5は8点、700億円・数値14は10点、5,000万円・数値100は10点になります。
申請前の確認書類
| 対象 | 書類例 |
|---|---|
| 会計監査人 | 有価証券報告書または監査証明書 |
| 会計参与 | 会計参与報告書 |
| 適正確認 | 経理実務責任者が自署した「経理処理の適正を確認した旨の書類」 |
| 公認会計士 | 前CPD事業年度のCPD義務達成を示す履修結果通知書等 |
| 税理士 | 前研修年度36時間以上(該当者は按分)の所属税理士会による証明等 |
| 登録経理士 | 公式の5年起算を満たす合格証明または登録講習受講証明 |
| 全資格者 | 常勤性の確認資料 |
書類名と追加資料は申請先で異なるため、上表は関東地方整備局の大臣許可業者向け例として使い、知事許可業者は都道府県の最新チェックリストを優先してください。W全体との関係はW点の内訳で確認できます。
よくある質問
- 経審W5は監査を受ければ満点ですか?
- W5は監査の受審状況と公認会計士等数の合計です。会計監査人の監査点は20点ですが、公認会計士等数の点数は別に年間平均完成工事高と人数構成から求めます。
- 1級と2級の登録経理士は同じ人数として数えますか?
- 同じではありません。公認会計士・税理士・1級登録経理士等は1人につき1、2級登録経理士等は1人につき0.4として公認会計士等数値を求めます。
- 登録経理試験の合格はいつまで有効ですか?
- 合格日の属する年度の翌年度開始日から起算して5年を経過しない者が対象です。登録講習は受講日の属する年度を起点に同じ条件を確認します。
- 税理士へ決算を依頼すれば適正確認の2点になりますか?
- 依頼だけでは足りません。対象となる経理実務責任者が公式確認項目で確認し、所定書類へ自ら署名して提出する必要があります。
公開日: 2026-08-15
令和8年新基準・改正前基準を新旧比較で無料試算(無料・登録不要):経審P点シミュレーターを使う
本ツールは事業者ご自身が入力・利用する試算です(申請の代行・作成支援は行っていません)。個別のご相談は承っておりません。正式な評点は登録経営状況分析機関・審査行政庁の審査結果が優先します。数値は概算であり、実際の申請前に専門家へご確認ください。算定方法・出典・免責