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経審の完成工事高「その他工事」(項番33)とは|計上できるもの・できないものの記入ルール

審査対象業種の対照表に載らない工事の完成工事高は、どこに書けばよいのか。一次資料の記入例で境界線を確認します。

近畿地方整備局の手引き
編集:建設経営ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

工事種類別完成工事高計算表には、審査対象建設業ごとの欄とは別に「その他工事」(項番33)という欄があります。ここに何を計上し、何を計上してはいけないのかは、審査対象業種の区分だけを見ていると判断がつきません。この記事は近畿地方整備局の手引きの記入例にもとづいて、その他工事欄の計上ルールを整理します。

「その他工事」(項番33)に計上するもの

近畿地方整備局の手引きは、その他工事欄について次のように定めています。

審査対象建設業(申請業種)以外の許可を有する業種であり、かつ「業種間積み上げの振替元業種」ではない業種における建設工事や、許可を有しない業種における軽微な建設工事の「完成工事高」「元請完成工事高」の合計額をそれぞれ記入する。

手引きの記入例では、機械器具設置工事・電気通信工事・造園工事・水道施設工事に該当する案件の実績をその他工事として計上しています。許可を有しない業種の「軽微な建設工事」の実績も、その他工事に計上します。

出典: 近畿地方整備局「経営規模等評価申請・総合評定値請求」令和8年7月版の工事種類別完成工事高計算表・記入例

計上する・しないの対照表

手引きの記入例を対照表に整理すると、その他工事欄への計上可否は次のように分かれます。

その他工事(項番33)の計上可否
ケースその他工事への計上
審査対象業種以外の許可を有する業種で、業種間積み上げの振替元業種ではない工事計上する
許可を有しない業種の軽微な建設工事計上する
業種間積み上げの振替元業種として、審査対象業種へ積み上げた工事計上対象外(振替先の審査対象業種欄で計上済みのため)
建設業に該当しない案件や事業の売上高(兼業売上高)計上不可

審査対象業種の完成工事高欄に計上した工事も、その他工事の欄には二重に計上しません。

業種間積み上げをした工事は計上対象外

手引きの記入例には、この境界線をそのまま示す注記があります。

記入例の注記:舗装工事については、土木一式工事に業種間積み上げを行うため「その他工事」への計上対象外。

つまり、許可を持つ業種の完成工事高であっても、その業種を審査対象業種へ積み上げた(振替元にした)場合は、その他工事欄には計上しないという扱いです。積み上げるとその完成工事高は審査対象業種側の欄で計上されるため、その他工事に重ねて書くと二重計上になります。

業種間積み上げそのものの条件(振替元・振替先とも許可が必要、1件の工事を複数業種に分割・重複計上できない等)は経審の完成工事高の積み上げ|業種間の振替と分割分類の申出で解説しています。

帳票が2枚以上になる場合の記入ルール

審査対象業種の数が多く工事種類別完成工事高計算表が2枚以上になる場合、その他工事(項番33)と合計(項番34)の記入位置には決まりがあります。

当該帳票が2枚以上となる場合、最終頁にのみ【項番33】【項番34】の内容(実績がない場合は「0」)を記入する。最終頁以外の帳票には記入せずに「空欄」とする。

審査対象業種が多く複数ページにまたがっている場合でも、その他工事と合計は最後のページだけに書きます。途中のページに0や空欄以外の値を書かないよう注意してください。

項番34(合計)・損益計算書との整合

項番34「合計」は、審査対象事業(項番32)とその他工事(項番33)のカラムに記入した完成工事高・元請完成工事高の合計値を記入する欄です。手引きは、この項番34の数値について次のように定めています。

【項番34】の数値は、損益計算書(施行規則様式第16号)の「完成工事高の額」と一致させる。

あわせて手引きは、項番32・項番33・項番34の記入値が、決算変更届に添付する「直前3年の各事業年度における工事施工金額(施行規則様式第3号)」に計上した値と一致する必要があるとしています。項番32の値は「工事経歴書」に計上した金額とも一致させます。

その他工事欄の記入もこの整合性の一部であり、審査対象業種の完成工事高だけを積み上げても、その他工事を含めた合計が損益計算書・決算変更届の数値と合わなければ、記入内容の見直しが必要になります。

まとめ

  • 「その他工事」(項番33)は、審査対象業種以外の許可業種(業種間積み上げの振替元を除く)の完成工事高と、許可を有しない業種の軽微な建設工事の完成工事高を計上する欄。
  • 業種間積み上げで審査対象業種へ振り替えた工事は、その他工事には計上しない(振替先の欄で計上済みのため)。
  • 建設業に該当しない案件や兼業売上高は、その他工事にも計上できない。
  • 帳票が2枚以上になる場合、その他工事(項番33)と合計(項番34)は最終頁にのみ記入し、他のページは空欄にする。
  • 項番34(合計)は損益計算書の完成工事高の額、および決算変更届の工事施工金額と一致させる。

業種間積み上げそのものの条件は経審の完成工事高の積み上げ|業種間の振替と分割分類の申出、完成工事高(X1)そのものの範囲と平均方式は経審のX1(完成工事高)とは、どの業種に区分するかの考え方は経審29業種の区分の考え方で解説しています。自社の数値での試算は経審P点シミュレーターをお使いください。

評点表・算式の転記元は一次資料・出典一覧で確認できます。

よくある質問

「その他工事」(項番33)には何を計上しますか?
審査対象建設業(申請業種)以外の許可を有する業種で、業種間積み上げの振替元業種ではない業種の完成工事高・元請完成工事高、および許可を有しない業種の軽微な建設工事の実績を計上します。
業種間積み上げをした工事も「その他工事」に計上できますか?
できません。手引きの記入例は、業種間積み上げを行った工事(記入例では舗装工事を土木一式工事へ積み上げたケース)は「その他工事」への計上対象外としています。積み上げた完成工事高は振替先の審査対象業種の欄で計上済みのためです。
帳票が2枚以上になる場合、その他工事はどう記入しますか?
その他工事(項番33)と合計(項番34)は最終頁にのみ記入し、実績が無ければ「0」と書きます。最終頁以外の帳票には記入せず「空欄」にします。
項番34(合計)はどの数値と一致させる必要がありますか?
損益計算書(施行規則様式第16号)の「完成工事高の額」と一致させます。あわせて項番32・33・34の記入値は、決算変更届に添付する直前3年の工事施工金額(施行規則様式第3号)とも一致させる必要があります。

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